日本外人部隊 作:揚物
日本国近海 日本外人部隊 第2艦隊所属 イージス艦ちょうかい
2日前に探知された大音量を発する潜水艦、それが日本国の沖縄から南東方向約500kmの海域にいる事が判明したため、派遣し様子を窺っていた。
「グラ・バルカス帝国で間違いはないが、潜水艦か。出来れば鹵獲してここまでの航路を聞き出したいが、今回は沈めるしかあるまい。護衛艦隊の仕事を増やしたくはないしな」
「技研の船がいれば、ムー売却用の爆雷の実戦テストが出来ると喜ぶでしょうが、しかたありません。早々に沈めたほうが良いと考えます」
「相手は潜水艦である以上、先制すべきではあるか。短魚雷発射」
魚雷発射管から海面に魚雷が投下された。
グラ・バルカス帝国 第2潜水艦隊所属 潜水艦ブラックムーン
キツネ目の男が潜望鏡をあげ、1つの船を見つめていた。
付近は昼間であり、周囲は青く晴れ渡っている。
「ふふふ……見つけたぞ……日本軍の艦船だ。我が国の矢は東の果て……日本まで届くという事を、知らしめてやらねばならぬな。」
この世界にある数多の無人島、そこに作られた燃料補給のための秘密基地を数カ所経由して、ようやく日本国近海にたどりついたグラ・バルカス帝国の誇る潜水艦ブラックムーンは、潜望鏡深度まで浮上し、日本国の艦船と思われる船を発見した。
彼らは中央世界に対して通商破壊作戦を開始する予定であり、その前段階として、一番遠い日本国近海であってもグラ・バルカス帝国の刃が届く事を世界に知らしめるため、この世界に存在しない船、潜水艦で日本国近海までやって来たのだった。
問題は日本に逐次追跡されていた事を全く気付いていない事だが、技術格差もありそれを理解するのは不可能だった。何よりも日本は軍事に関わる技術は全て隠匿している。
潜望鏡を覗いていた艦長が、日本の艦が何かを投下した異変に気付いた。
「まさか気付いたか? 急速潜航!!!」
艦がゆっくりと潜行を開始した。だが、その速度は余りにも遅い。僅かな時間を置いて海中に光がほとばしる。
グラ・バルカス帝国の潜水艦は、ちょうかいの短魚雷によって損傷を負い、海上に大きな水柱を噴出させた。
イージス艦ちょうかい
「敵潜水艦、圧壊、沈んでいきます。」
「サルベージ船を送るよう連絡を。やれやれ、これからは対潜哨戒もしなくてはな」
「第二艦隊で事足りるでしょう。それを掻い潜っても護衛艦隊がおり、日本にグラ・バルカス帝国の手が届く事はありません」
「問題はそういうことではない。こちらまで来る事ができる経由地があることが問題だ。 早急に引き上げて調べなくてはな」