日本外人部隊 作:揚物
神聖ミリシアル帝国 帝都ルーンポリス
第2文明圏旧レイフォル沖合に展開するグラ・バルカス帝国海軍を滅するため、神聖ミリシアル帝国は、第1から第3艦隊、そして世界史上最強の国家、古の魔法帝国(ラヴァーナル帝国)の発掘兵器、『空中戦艦パル・キマイラ』2隻を同海域へ派遣する事を決定した。
第2文明圏 列強国ムー 東の工業都市マイカル
空母5隻、ラ・カサミ級戦艦4隻、装甲巡洋艦8隻、巡洋艦12隻、軽巡洋艦16隻、補給艦5隻、計50隻にも及ぶ第2文明圏列強国ムーの艦隊は、グラ・バルカス帝国海軍を滅するための世界連合艦隊と合流するため、工業都市マイカルを出港していった。
5隻ある空母の上にはムーの最新鋭艦上戦闘機マリンプラスが所狭しと並ぶ。
日本の技術支援によって生まれ変わり、性能が大幅に向上しているが、どこまでやりあえるのかそれはやって見なければわからない。何よりも機種転換訓練は行ったものの、主力パイロットはいまだクワ・トイネ ダイダル基地で訓練中である。
また対空攻撃についても、日本から対空迎撃に関する理論が与えられていた。各機銃の対空攻撃範囲をブロック化し、追尾射撃するのではなく面射撃に徹するという事。少なくとも時速400kmを超える物体を人力かつ目測で追尾するよりも、面射撃した方が"命中効率”は格段に上がる。
そして魚雷に関する知識と必要とする回避運動と警戒方法、そして最後の手段の搭載、手を尽くせる手段を出来うる限り講じていた。
グラ・バルカス帝国海軍
敵艦隊が、帝国の第2文明圏への足掛かりとなる旧レイフォル地区へ向かった事を探知したグラ・バルカス帝国は、空母機動部隊による攻撃及び戦艦等の打撃力による艦隊決戦を行うべく、レイフォル西側海域に集結を始めていた。
帝国監査軍所属の、帝国で最も強力な超戦艦『グレードアトラスター』の艦橋で、艦長のラクスタルは前方の海を眺める。
戦艦10隻、空母9隻、重巡洋艦18隻、軽巡洋艦20、駆逐艦112……ここには見えぬが潜水艦64隻も参加する。
戦闘可能な艦だけで233隻あり、補給艦等補助する艦艇を入れればその数は遥かに膨れ上がるだろう。
「帝国監査軍と東方艦隊……異世界の主力とも言える連合軍を撃破するにしても、過剰戦力のような気がしますね。」
超戦艦グレードアトラスターの副長が艦長に話しかけるが、艦長ラクスタルは苦い顔をする。
グレードアトラスターの修理は完了しているが、失った熟練兵は戻らず、何よりも対処が難しい相手が存在している事が悩みであった。
「情報では日本国は参戦しないようだが、念の為注意するように。万が一でもあの巨大戦艦が現れたなら、艦隊及び航空隊を持って対処する」
「そうですね。心しておきます」
グラ・バルカス帝国、帝国監査軍及び帝国東方艦隊233隻と補給艦は、同海域に集結した後、決戦海域となる可能性の高いバルチスタ海域に向かい、出撃していった。