日本外人部隊   作:揚物

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閑話 ダイダル平原基地の日常

 クワ・トイネ公国 日本国 ダイダル平原租借地

 

簡易図(イメージし易いようにざっとね?)

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*   日   *第  技* * 日 *第 *

*   本   *三  術* * 本 *三 *

*   外   *外  交*ゲ* 外 *文 *

*   人   *人  流*|* 交 *明 *

*   部   *部  研*ト* 交 *圏 *

*   隊   *隊  究* * 流 *平 *

*   基   *基  施* * 都 *和 *

*   地   *地  設* * 市 *維 *

*       *    * *   *持 *

*       *    * *   *軍 *

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 日本に直接外交や旅行する事で、技術情報のスパイ行為をさせないため、外交交流都市が建設された。他国との国交窓口を兼ねており、日々多くの人が訪れていた。

 また日本外人部隊の国外基地として建設された大規模基地でもあった。

 交流都市部では、持ち出す書物や出入りを厳しく制限することで取り締まり、技術流出に異常なほど注意し、クワ・トイネ公国とクイラ王国の協力も得て、24時間蟻一匹逃さない厳重な警備をしている。

 

 技術研修に来ているムーのパイロットや技術者も、交流都市に建てられているホテルに宿泊し、時間になると厳重な警備が成されている基地のゲートを通っていた。

 

 

 一方で多くの人々が集まり、外交交流都市部には商店が立ち並び活気に溢れていた。

 クワ・トイネやクイラからは、接続された鉄道が引き込まれ、出稼ぎや学問の為に列車を利用して多くの人々が集まっていた。元よりクワ・トイネやクイラに住む人々は基本的に誠実であり、交流都市では様々な種族が働いている。

 

 

 学問については、アルタラス王国やパーパルディア皇国からも人々が多く訪れ、誰でも閲覧できる初等学問上巻を学びに来ていた。

 初頭学問上巻を教授する私塾のようなものも出来始め、簡単な実地や実験も行われていた。

 初等学問下巻になると許可制となるが、上巻は基礎の基礎であり平和の理念なども触れられていた。

 

 商品については、限定されているとはいえ、ムー国以外で唯一日本の製品が売られており、買い求める人々で混雑している。

 基本的な文房具や調理道具、各種調味料や服飾品に衛生用品、技術的に問題がない物や消耗品ばかりであるが、それでも連日売り切れであり入荷するたびに品物が消えていた。

 

 そして食事や酒も人気であった。調理方法から調味料の使い方など、基本的に味に煩い日本人の料理を各国の貴族や旅人が味わい、料理を学ぼうとする志願者も非常に多かった。

 余りにも混雑が酷いため、特に労働者に人気のあったカラアゲ・フライドポテト・ビールについては、許可された屋台などでの販売も開始されるほどであった。

 

 医療に関しても混雑しており、戦争や事故で失った手足の変わりに安価な義肢、失った歯の代わりに義歯や入れ歯など、魔法では対処が難しい怪我や病気を治す医療都市としての側面も強くなっていた。

 

 

 一方で毎日のように問題が発生していた。

 

「はい。 こちらへきてください」

 

 都市から出るゲートを通った一人の男性を捕まえ、荷物をチェックすると初等学問上巻とデジタル時計が取り出される。

 

「こちらの品は持ち出し厳禁です。残念ですが没収になり、今後当地域への入場が出来なくなります」

 

 都市内部で暮らす限り利用できる設備や道具などは多くあったが、外部に持ち出すことは厳しく制限されていた。

 中には気合を入れて水洗トイレを引っぺがして盗もうとした者もいたが、ゲート外から出ようとして兵士に捕まっている。

 

 文明圏外どころか文明圏国家にとっても、列強たるムーと協力関係があり、パーパルディア皇国を下した日本の技術はどんな手を使っても欲しかった。

 もちろんしっかりと国家交渉を経てから初等学問上下巻を入手している国もあるのだが、スパイ活動や密輸などを試みる国と国家交渉が成立するわけもない。

 最近ではクワ・トイネ公国内でも初等学問の窃盗がおき始めており、管理が厳重になりつつあった。

 

 リーム王国とフェン王国、その二国は技術を得るため、スパイや賄賂や女など手を変え品を変え情報を得ようとしているのだが、元より都市部への入場さえも厳しく制限されている。他国も、その種の行為に協力したら出入り出来なくなると知っている為、まったくと言っていいほど成功していない。

 不法行為に協力するより真っ当な手段で国交を成立させ、それほど高くはない初頭学問上下巻を購入した方が安価で確実だからだ。

 もちろん書物だけでは不明な事もあるため、態々交流都市に文官や技術者を学びに送っている。出身国家による身元の保証さえあれば入場するのは難しくない。

 むろん今後の国交に影響するため、その保証を得るのが難しいのだが。

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