日本外人部隊   作:揚物

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本土侵攻

 沿岸に到着した合同艦隊は砲撃によって港に近い軍需施設を破壊、続いて発艦した混成航空部隊 疾風 アルファ3プラスによって制空権は完全に得た。

 港に着岸したミリシアルとムーの船から次々と歩兵や機甲戦力が降ろされ、時折グラ・バルカス帝国の航空機が来るものの、空母からアルファ3プラス及び疾風M2の迎撃によって、何一つできずに撤退するか撃墜され占領地を脅かす事も出来ない。

 

「物資の荷揚げを急げ! 敵は待ってはくれないぞ!」

「対空砲陣地設営まだか! 敵航空機はすでに来ているんだぞ!!」

「そこをどけ! 物資が運べんだろうが!!」

 

 慌ただしく弾薬など物資も降ろされ、着実に首都攻撃への準備が進められていく。簡易的ながら基地の設営も始められ、恐怖の表情でグラ・バルカス帝国の国民はその様子を見ていた。

 

「出ていけ! 侵略者め!」

 

 子供が石を投げるが、大人達が青い顔で止めるとそのままどこかに連れていく。

 わかっている事ではあるが、例え攻撃を受けて居た側とはいえ、逆侵攻を行えば反感を買う。

 

 だからこそ日本を筆頭とした制圧軍は帝都に向け侵攻を開始、占領政策は日本の方式を採用し、暴力や略奪などは厳しく禁じ、従わない場合は役職に関わらず容赦なく処刑が行われた。

 そうでもしなければ、兵士ではなくただの犯罪者集団であり、軍ではなくなってしまうからだ。

 それでもなお、暴力的になってしまう兵士もおり、侵攻は遅れに遅れ、グラ・バルカス帝国は遅滞行動や民間人の退避など手を尽くしてくる。

 

「また橋が落とされているか」

 

 川まで進むたびに橋が落とされ侵攻が停滞、さらに橋の近くの建物や林から、重火器による攻撃がほぼ毎回行われる。

 ミリシアルやムー国の装甲車両では銃火器を防ぐ事しかできず、いたずらに被害を出しながら、警戒している為に死傷者が出る事はないが、兵士の精神的負担になり侵攻はどんどん遅れていく。

 橋が落とされていたり、道にバリケードが築かれている場合、近くにグラ・バルカス帝国の兵が潜んでおり、少数での奇襲はいたずらに死者を出すだけだが、それでもなお首都に向かうミリシアル及びムーの合同軍に攻撃を続けていた。

 

 

 

 

「けが人はこちらへ。 食料の受け取りは向こうで行います」

「順番に! 順番に並ぶように!」

 

 仮設設営された外人部隊基地に隣接する形で、自衛隊は配給及び治療設備を開放し、グラ・バルカス帝国人に対し、敵対心を下げるように振舞っていた。

 日本は陸上侵攻には消極的であり、制圧した港近くに飛行場を建設し、軍事施設への爆撃の準備を、そしてグラ・バルカス帝国人の治療や食料の配給を行い、人心掌握を同時に進めていた。

 背後から背中を撃たれることこそ避けるべきことであり、侵攻を急ぐミリシアルやムーとは異なる方針を取る。

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