アイラとレックスが風花雪月でキャッキャウフフする作品を描きたい。
花の章
レヴィンは放浪の旅をしていた。
なぜフォドラという大陸にいるのか。
セリスに見送られ、かの地を若者たちに任せ、自分の役目は終わったはず、この身でなにができるのだろうか。
流れの吟遊詩人として、世を回った。どうやらこの地には、神がいたらしい。
聖者セイロス、十傑、紋章……12聖戦士と似ているが違う伝説がある。
しかし、レスター諸侯同盟、ブリギット諸島、水の都デアドラという、すこし違うが、かの地で共に戦った者の名、それに近い単語がある。偶然なのか、はたまた運命的なものなのか判断ができない。
「どちらにせよ、争いが絶えないのだな」
「なに言ってんだよ兄ちゃん。早く逃げないと巻き込まれるよ」
ダスカー人による国王の襲撃が目の前で起こっている。
たまたま、楽器を片手に酒代を稼いでいたというのに。
こんな前の旅立ちと同じような戦いの参加は遠慮したい。
「そうは言ってられないか。おっさん、先に行ってな」
風のフォルセティ、いや、違うな。
「旅の吟遊詩人が道を作ってやるよ」
戦場に手を掲げる。集まるは風。緑色の魔力の流れを
「ふつう、斧を振り回している方が、犯罪者だろ『エルウインド』」
ぶっぱなした。王国兵、ダスカー兵共に横やりを入れた魔導士に目を向ける。
注目された魔導士=レヴィンはニヤッと笑って。
「民を巻き込むのなら、オレの風が吹き飛ばすぜ」
その後、戦争が止まることはなく。
レヴィンの魔法が吹き荒れながらも、ダスカーの悲劇は歴史的事件として幕を閉じた。
ダスカー人の大量の死と、国王とその臣下たちの死をもって……
【しばらくの季節が回り、フォドラに春の訪れを告げる温かい風が、ガルグ=マク大聖堂にも吹き込んだのであった】
「此度は、かの悲劇で民を救ったといわれている魔導士殿に、このガルグ=マク大聖堂で来ていただき、感謝を意を示そう」
「よくきてくれましたね。レヴィンと申しましたか? 私はこの大聖堂の大司教を務めておりますレアと申します。こちらは補佐を務めるセテスです」
なぜか比較的、親切に、いや親身に話しかけてくれるのは、フォドラ最大の宗教のトップとその補佐だということに、レヴィンはうさん臭さ、やりにくさを感じていた。とは言え、悲劇から今の今まで吟遊詩人として活動しようにも、英雄扱いを受けたり、いらぬ恨みを持たれ、または厄介者として敬遠されたり、食べるのにも困る状況。
「これはこれは、大司教レア様、セテス様、私めなどをこのようにお招きいただきまして、まことにありがとうございます」
とりあえず、飯を食いたい。過去に習った、営業スマイルをはりつけ、一曲いかがでしょうとばかりに、陽気なレヴィン、呼ばれた理由もわからなければ、騎士団相手の慰問だろうが、民草への印象操作なのか、なんでもござれな気持ちをもって今日ここにきていた。
「あなたは私たちと同じとある血筋に連なるものの可能性があります」
大司教レアの言葉にレヴィンは耳を疑う。レヴィンとて、風のフォルセティの血をその身に宿し、さらにレヴィンとして生きないというゲッシュを交わした上で二度目の生を全うした。今は三度目かもしれないが、その身には竜族の血を流している。
「はて、なんのことでしょうか?」
「我らの髪の色が、それを表しているのです。神祖の血……いずれ、あなたがここに馴染みましたら詳しくお教えいたしましょう」
髪の色ね。前とは違うものの、似たようなものでもあるのかね? フォドラでは緑色の髪の者はほとんどいなかったからな。まあ、いざってときは逃げればよいか。ここがどういう土地なのかも、わかるかもしれないしな。それにしても
「ここに馴染むにしても、この身は吟遊詩人なものでして、旅を生業としているのだけども」
「音楽教師、聖歌隊の指導というのもありでしょうか?」
「すさまじい魔法の使い手と聞いております。セイロス騎士団や魔術教師としても活躍できると思いますが?」
トップ二人であーだこーだ言っておられるが、逃がす気はなさそうだ。
「はいはい、賊の鎮圧から、お歌の先生までお任せを、風のフォル……レヴィンがお受けしましょう」
当分は、食べていけそうだし、導く風としての務めが何なのか、考えさせてもらおうか。
この数年後、とある親子が騎士団長と教師としてガルグ=マク大聖堂に訪れる。
そのとき、風のフォルセティは、何を考え、誰を導くのか。
青獅子に 黒鷲に 金鹿に
はたまた、別の道に導くのか。
ファイアーエムブレム 風花雪月 ~風のフォルセティ~
風天馬の学級 はじまりません。