異端の鬼狩   作:カチカチチーズ

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 どうもお久しぶりです。
 最近、コロナが流行っていますね。皆さんは大丈夫でしょうか?
 私はコロナによって自粛云々で自宅待機が長引いています。常連のラーメン屋にも行かないようにしていますがそれでも運動はしています。
 そういえばチラチラと単発ネタを書いていますが色々と心が辛いです。

 やっぱり、デアラが本編終了したのが辛いのでしょうね。八舞はかなり突き刺さってます。そして、二亜の声が早く聞きたい。

 鬼滅本誌は色々と死にそうです。私の心が諸々






炎柱と上弦

 

 

 

 

 

「呼吸を極めれば様々なことが出来るようになる。なんでもできるわけではないが、昨日の自分より確実に強い自分になれる」

 

「……はい」

 

 

 炭治郎は煉獄の指示通りに集中し呼吸の制度を高めたことで列車内で下弦の壱の配下となっていた車掌に刺されて破れた血管を塞ぎ出血を止めた。煉獄はそれに頷きながら、炭治郎に呼吸の大切さを説きながら笑みを浮かべる。

 

 

「皆無事だ!怪我人は大勢だが命に別状はない君はもう無理せず───」

 

 

 二百人の人質をとられていたような中、誰も犠牲を出さずに───無論、煉獄も一心もそんなものを出すつもりなどさらさらなかった、が───鬼を倒した事を煉獄は伝え、そのまま負傷した炭治郎に安心して休むように口を開き、次の瞬間そんな煉獄の言葉を遮るように倒れた車両付近、煉獄の後方に大きな衝撃と共に何かが落下した。

 

 

「!?」

 

 

 炭治郎は動けず顔だけをそちらへと向け、煉獄は身体ごと向け日輪刀をいつでも抜けるように警戒し見ればそこには一人の人影が土煙の中にあった。

赤みの強い紅梅色の髪に病的な青白い肌、顔や腕そして胸や胴などの上半身のいたる所に浮かび上がった藍色の線のような紋様。素肌に直接袖のない羽織を纏い、砂色の袴をはいた裸足の青年。

それだけでも、先ほどの登場の仕方から只者ではないのが理解できる。

だが、一番の問題であり、この青年が何者なのか、その両方を表すものが彼の顔に存在していた。

 

 

「(上弦の……参?)」

 

 

 両の眼に刻まれた文字。

 右眼に『上弦』、左眼に『参』。まさしく目の前の青年が鬼であり、十二鬼月にその名を連ね且つその中でも上から三番目、という悪夢のような事実がそこにあった。

 あまりにも間が悪すぎる。起き上がることの出来ない炭治郎はそう考えながら、どうして今この場に上弦の参が来たのかを考えて───

 

 

───炎の呼吸 弐ノ型・昇り炎天───

 

 

 視認し、理解するよりも速くに仰向けになっている炭治郎へと振り下ろされる上弦の参の拳、だがみすみす目の前で今回の功労者であり、動けない者を殺させることなど『炎柱』が見逃すわけもなく、振り下ろされた拳に日輪刀が差し込まれそのまま日輪を描くように切り上げ、上弦の参の拳を肘近くまで切り裂き開いた。

 切り裂かれたの見て、上弦の参はその場から飛び退き煉獄から距離をとる。

 そうして、着地すると同時に上弦の参の腕はまるで磁石でもあるかのようにビッタリ、と断面が接着され元通りに戻る。

 

 

「いい刀だ」

 

「なぜ手負いの者から狙うのか理解できない」

 

 

 接着された腕から流れる血を舐めとりながら、上弦の参は煉獄の刀とその腕を称賛し、煉獄は動けない炭治郎を真っ先に狙ったことへ不快感を露わにする。

 

 

「話の邪魔になるかと思った。俺とお前の」

 

「君と俺が、いったい何の話をする?初対面だが俺はすでに君のことが嫌いだ」

 

 

 会話をしようとする上弦の参を突き放す煉獄だが、上弦の参はそんな煉獄に対して言葉を投げかけるのをやめることなく自らの考えを吐露していく。

 

 

「そうか。俺も弱い人間が大嫌いだ。弱者を見ると虫唾が走る」

 

「俺と君では物事の価値基準が違うようだ」

 

「そうか。では素晴らしい提案をしよう」

 

 

 上弦の参はまるで煉獄を見て、会話していないかのように少なくともこの状況下で知れる煉獄杏寿郎という人間性だけでも決して煉獄が首を縦に振らないであろう提案を口にした。

 

 

「お前も鬼にならないか?」

 

 

 まるで食事を誘うかのように、断られる可能性など万に一つも存在していないかのようにそんなあまりにも理解できない言葉を吐いた。煉獄はそれに対して一切の間もなく拒絶して切り捨てる。

 その返答は当然のもの。

 『炎柱』煉獄杏寿郎が鬼になど堕ちることなどありえない。

 例え、人間が老いるから死ぬから上弦の参・猗窩座の語る至高の領域とやらに至れないのだとしても、煉獄杏寿郎にとってその老いることも死ぬことも人間という儚い生命の美しさであると信じ、愛おしく尊いと感じ、そして何よりも

 

 

「強さという言葉は肉体に対してのみ使う言葉ではない」

 

 

 だからこそ、杏寿郎は炭治郎に対して弱くないと言う。

 

 

「何度でも言おう。君と俺では価値基準が違う。俺は如何なる理由があろうとも鬼にならない」

 

「そうか」

 

 

───術式展開 破壊殺・羅針───

 

 

 鬼にならぬなら殺す。

 猗窩座を中心として足元に雪の結晶を模した羅針が展開され、構えをとりながらそう言って獰猛に笑い、猗窩座は杏寿郎へと跳んだ。

 

───壱ノ型・不知火───

 

 杏寿郎もまた、迎撃するために猗窩座へと跳び込んだ。

 

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────唐突に響いた轟音に瞬間、一心は既にその場から駆けていた。

 車両の上を駆け抜けながら、臭いを辿り轟音の原因を探る。

 既に列車の鬼は死んだのは間違いない。

 ならば、襲ってきたのはなんだ?そんな疑問と共に改めて一心は伍の業を使用し、感覚の鋭敏化を行う。

 

 

「─────ッ、下弦……ではない。コレは…………」

 

 

 捕捉したのはあまりにも強い鬼の気配。それが恐らく煉獄であろう気配とぶつかり合っている。

 並の下弦であれば例え、負傷者が近くにいようがいまいが煉獄ならば容易く屠るだろう。

 『炎柱』とはそういう男なのだ。

 

 

「ならばッ」

 

 

 そんな男と互角かどうかはわからないが離れてもなお、聞こえる程にぶつかり合う鬼であれば、その正体も自ずと絞られてくるというもの。

 すなわちは下弦以上。

 つまり、それは

 

 

「上弦ッ!!!」

 

 

 いつの間にか、笑みを浮かべていた。

 獰猛に。

 嘲笑を。

 肩に提げていた包みよりソレを引き抜き、僅かに調子を確かめ、一心は走るのではなくさながら飛び跳ねるように車体を踏み込み加速する。僅か数秒もかからぬ内に一心の視線が煉獄とぶつかり合う鬼を捕捉した。

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

 

 

 

「素晴らしき才能を持つ者が醜く衰えてゆく。俺はつらい、耐えられない、死んでくれ杏寿郎若く、強いまま!!」

 

 

───破壊殺・空式───

 

───肆ノ型・盛炎のうねり───

 

 

 空中で逆さとなった猗窩座が虚空を六打、瞬く間に杏寿郎へと向けて六発の衝撃が殺到する。

 それに対し杏寿郎も冷静に肆ノ型を用いて前方広範囲を猛烈な勢いで薙ぎ払う事で殺到する六打を完全に防いでいく。

 片や剣士で頸を狙わねばならず、片や距離をとって確実に連撃を放ってくる、ならば距離を取り戦っていれば杏寿郎にとって不利でしかない。故に────

 

 

「この素晴らしい反応速度!!」

 

 

 一瞬に杏寿郎はその距離を詰める。

 互いに拳と刃の間合い。

 攻めに転じた杏寿郎はすぐさま荒れ狂う炎が如く猗窩座を攻め立てる、だが流石の上弦と言うべきか猗窩座もまた拳を振るう事で杏寿郎の攻撃を次々と迎撃していく。

 

 

「この素晴らしい剣技も、失われていくのだ杏樹郎!悲しくはないのか!!」

 

「誰もがそうだ、人間なら!!当然の事だ!!!」

 

 

 杏寿郎と猗窩座がぶつかり合う中、炭治郎が加勢しようと起き上がろうとするが、すぐさまそれを察した杏寿郎の怒声が飛ぶ。

 

 

「動くな!!傷が開いたら致命傷になるぞ!!待機命令!!」

 

「弱者に構うな杏樹郎!!全力を出せ俺に集中しろ!!」

 

 

───炎の呼吸 伍ノ型

 

 

───破壊殺・乱式───

 

 

 猗窩座の言葉を振り切る様に杏寿郎が加速し、それを迎撃する為に猗窩座が自らの技を放つ。

 

 

 炎虎────

 

 

 その燃え立つ闘気がさながら吼えたてる猛虎が如く、猗窩座へと放たれそれを猗窩座が迎え撃つ。

 猗窩座の拳が杏寿郎の一撃にぶつかり合う、その瞬間────

 

 

「ッッ!!??」

 

 

 確かに猗窩座のその拳が弾けた。

 上弦故にその再生速度は下弦の比では無い。だがしかし、切り裂かれたモノをくっつけるのと、弾け飛んだモノを一から再生させるのではわけが違う。

 確かに、間違いなく、その傷の再生は隙であった。ましてや今まさに敵の一撃を迎え撃とうという時に、それはあまりにも致命的だ。

 

 

 

 

「はぁはぁ……」

 

「っ…………」

 

 

 ぶつかり合い、互いに距離をとって息を吐く。

 再生という一時の隙故か大きく左肩から右脇腹へと袈裟に負傷した猗窩座、それでもなお押し込んできたのはやはり上弦と言うべきか隊服の下で裂けたか右脇腹と左肩から出血した血で隊服と外套は大量の血が染み込んでいる。

 荒い息を吐く杏寿郎だがその表情は未だ戦意に溢れており、そして何よりも

 

 

「遅いぞ!一心!!!」

 

 

 車両とは反対の林の中からその姿を現したもう一人の仲間に杏寿郎は笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

「─────なんだ、『参』か」

 

 

 仕込み杖と包みを提げて、一心は殺意と共に猗窩座を嗤った。

 

 

 

 





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