公的記録承認不可能。
情報部-756にて閲覧許可を得てください。
ファイルネーム:≪ミーム汚染の可能性あり≫
コード:≪ミーム汚染の可能性あり≫
パスワード:≪ミーム汚染の可能性あり≫
この音声データは4トラックのマルチトラック・レコーダー「TEAC 144 Portastudio」にて1978年に録音されたカセットテープです。
収録されている音声は全て米国語であり、翻訳済みです。
≪………ほら、何か喋ってみろよ≫
≪いつの間にこんな物を……ちゃんと録音できてるのか?≫
≪テープが回ってるから大丈夫だろ、後で確認してみようぜ≫
≪ふむ………≫
≪この戦争はいつ終わるんだろうな…?≫
≪さぁな、少なくとも俺達が死ぬまで終わらないだろう≫
≪……そっか……まぁ…嫁さんに伝える事は伝えたからな……なーんも未練はねぇさ≫
≪それは良かったな、俺達のような部隊はロクな死に方も出来ないだろうから……今のうちに後悔は捨てておいた方がいいぞ≫
≪そういやよ……アレが完成したみたいだぜ≫
≪ついに出来たか……なら選別が始まる頃だろう≫
≪ああ……俺達が永遠と存続するために作られた無限救済措置か……おっそろしいな≫
≪そうだな………≫
≪選別された者は永遠に呪われ続け、現世に縛られる……まるで亡霊だな≫
≪ならば、もしもそのチャンスがあるなら…俺達の名前は……ゴーストと命名しようか≫
≪おい、141分隊、いるか?≫
≪ん、いるぜ……なんの用だ?作戦か?≫
≪違う、そこのお前、グレイブス・フェニックス計画による選別はお前に決まった≫
≪ッッ!!!!≫
≪………………そうか≫
≪おいちょっと待てよ!こいつはまだ若けぇ!逝くならもっと年配の奴がー≫
≪それはあの装置が決めることだ、あれはお前に価値を見出だした、お前が選別されたんだよ≫
≪分かった……行こうか≫
≪おい!お前はそれで良いのか!?≫
≪……これは世界の均衡を保つために必要な事だ、俺達はもともと陽の目を浴びることのない影の集団だろ?だがそれももう終わってしまう……だからこそ、亡霊になってでも存続しなければならないんだ、分かるだろう?≫
≪そりゃ………そうだが………そうだがよ………!!なんでお前になっちまったんだ!?これからの人生は全部呪われるんだぞ!?何も………全部無くなっちまう!!≫
≪もともと何もないからな……それに俺は初めから呪われてる、捨てられ、壊され、汚されてきた、そこに呪いが加わるだけだ、別に後悔してはいない。選別されたのが俺ならば、俺はやるだけだ、例え全てを背負って生かされ続ける事になろうとも、俺は苦しまないし後悔もしない、全て受け入れるさ≫
≪お前の名前は次の再生プロトコルを行うと使えなくなる、永久保存できる唯一継続して使える軌跡だ、好きな名前を決めろ≫
≪………なら、原初……俺の名前はグレイブス・フェニックスだ、そして無限救済措置の事をゴーストプロトコルと改名してくれ、俺が再生したら、この部隊の名前をゴーストに変更したいんだ≫
≪……上に掛け合ってみよう、受理されるかどうかは分からんぞ?≫
≪構わない≫
≪………なぁっー≫
≪グレイブスだ≫
≪ッッ………≫
≪俺の名前はグレイブス・フェニックスだ、その名前はもう捨てた、次からはこっちで呼んでくれ……まぁ、もう呼ぶこともないか≫
『記録終了』
この音声データは台湾の≪ミーム汚染の可能性あり≫の壊滅した所属不明の軍事施設にて、二人編成のゴースト141分隊に所属していた戦術人形により回収されました。