学園都市という名を聞けば、どこへ行っても、有る程度の印象は決まってこうだ。
即ち、『科学技術が発達した街』である。
そしてその印象、ないし噂は正しいし、5メートルほどの壁の外側に出てしまえば、学園都市と日本の都道府県の技術差は目に見えるところにもたくさんある。
電線が地下にまとまっているか、中空をだらりと垂れているか。
風力発電で都市内全ての電力を賄っているか、発電に火力発電だので環境破壊を起こしているか。
紙幣の中に、小型ICチップが内臓されているか、否か。
無論、学園都市の場合は前者だ。
他にも、気象衛星として衛星軌道上に放った人工衛星が、実は世界一の
しかし、やはり『学園都市』と聞いて多くの人間が思い浮かべるものと言えばこちらだろう。
『超能力開発』。
開けっぴろげに『脳をいじくっています』とは言えないせいか、『記憶術』だの『暗記術』だのという名目で脳の状態を最適化し、能力の芽を開花させる技術。
学生なら誰しもがこの能力開発を受けるのだが、実際に身に宿る能力の
だが、そんなことはない。
『
上述したスーパーコンピュータをはじめとした演算装置によって、その人物の成長度合いが演算された情報が詰まっているものだ。
とどのつまり。
多くの晩成型の
大人の都合によって、実る努力をするか実らない努力をするかが定められる世界。
そんな世界にも、しかし大人が想定していないような
例えば、学園都市第六位の
25年前、初の能力開発を受けた被験者で、その時に最初から
これは、そんな異物の物語。