俺が死んで転生して、はや一日。
なんか、この世界の神になった。
光も闇もない、なんだったら世界だってまだ存在していないこの世界。
それを、俺が一から作っていかなくてはならないらしい。
「とは言ってもなぁ……」
何から作っていったらいいのか。
光と闇? 朝と夜? 風? 温度? 大地?
俺は、一日という概念のないこの世界で、きっと一日中悩んだ。
……その結果。
「よし、自分の欲しいものをとりあえず作ってみよう」
という結論に至った。
光とか闇とかさぁ、存在してないけどべつに今困ってないし。
あとでいっかなーって。
だったら俺、好きなもん作るよ?
だってほら、神って誰にも怒られないしマニュアル的なものもないじゃん。
そしたらさ、自由でよくなーい?
「ってことで、妹あれ」
俺が言うと、目の前に俺の妹が出来た。
……あ、あれよ? 元々いた世界の日本では俺一人っ子だったからな。
こいつは正真正銘、たった今デザインされて出てきた俺の妹だ。
だが……。
「うん。ブサイクだな。消えてもらおうか」
ブサイクだったので、せっかくだが存在を消させてもらった。
言い方が悪かったらしい。
俺に似た妹が産まれてきてしまった。
もう一回、今度は言い方を変えて試してみることに。
「俺に似ず、かわいい妹あれ」
……それだと、妹は生み出されなかった。
そうかよ! 俺はそんなにブサイクかよ!
俺がイケメンだったらかわいい妹を生成することも余裕だっただろうに、俺がブサイクだったばっかりに……あれ?
自暴自棄になりながら吐いた自分の台詞を辿ってみる。俺がイケメンだったら。俺は確かにそう言っていた。
「……俺、イケメンであれ」
言ってみると、視界がいつもより良好になった。……二重になったらしい。
鼻も高くなってる気がするし、お腹も出ていない。自分の体を見てみると……スマートな、実体が出来ていた。
……イケメンを望んだら、それを実現するために実体が現れるわけか。
思ったよりも、この世界のシステムは厳密に出来ているらしい。
このシステムをどう使ってやろう。活用方法を考えながら、俺は「妹あれ」と、高らかに宣言した。
するとついに念願の、容姿の整った妹が目の前に生成されたのだった。
妹はもちろん、全裸だ。
服を生成してあげないと、そう思い立つと同時に、ある雑念が頭をよぎる。
……あれ、ここで俺が服の概念を作らなければ、この世界では全裸が当たり前に……?
俺は、服を作ることをやめた。
そして、妹に「ちんこ」と名付け、休憩することにする。
この世界のお茶も、なかなか悪くはないようだった。