真・ごとき転生 スウォルチルドレン   作:サボテン男爵

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風の聖痕及び諸々編

神凪綾乃は炎術師である。

それも木っ端の術者ではない。

日本における異能者集団の中でも最高峰の一角に位置する神凪。

その宗家としてもっとも濃い血を引き継ぎ、齢12して火の精霊王から賜った神器・炎雷覇を継承した次期当主。

 

呼吸をするように、膨大な数の精霊と物理を超えた炎を従える姫神子。

生まれながらの強者。

現に彼女がこれまでの人生において出会った自分以上の術者など、片手の指の数に満たない程度。

それも同じ神凪宗家の、熟練の術者ばかり。

 

妖魔退治だって、これまで苦戦したことなどほとんどなかった。

数少ない苦戦の記憶も、まだ仕事に就いたばかりのころの話。

 

故に綾乃には、自らが強者であるという自覚があった。自負があった。矜持があった。

自画自賛ではなく客観的に、彼女の知る世界の中で彼女は強者であった。

 

――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「何なのよ、コレ……」

 

きっかけは、神凪の下部組織たる風牙衆の反乱。

その事実が判明するまでの紆余曲折あったものの、綾乃からすればこれまでの人生で初めて経験する、明確な危機にして大事件。

 

かつて神の力を借りて悪逆を尽くし、その果てに当時の神凪によって討伐され、吸収された風牙衆。

その境遇故か、彼ら風牙衆は現代に至るまで、神凪からある種の迫害対象であった。

綾乃自身はそのことを知らなかったとはいえ――だ。

 

此度の反乱は、誇りと尊厳を貶められた風牙衆からの復讐。

なるほど、同情の余地はあるだろう。次期当主として、目を背けてはいけない現実だ。

ただしだからと言って滅びてやるつもりはないし、何よりも妖魔に魂を売った彼らに屈することは出来ない。

 

加えて彼らは、綾乃にとって弟分である神凪煉を拉致し、風牙の祀る神を復活させんとしていた。

煉を取り戻し、かの神の復活を止める――

その為に綾乃はかつて神凪から追放され、強大な風術師となって帰国した八神和麻とコンビを組み、風牙衆を追った。

 

そして辿り着いた京都の山奥にある神凪の聖地。

この事件の決着をつける。そう意気込んで乗り込んだ先で――

 

「はじめまして」

 

事件は、予想もしていなかった落着を見せることになった。

 

「僕は扇七郎。横殴りは申し訳ないと思うけど、ウチの土地神(繭香)様からの頼みでね。彼らはこちらで始末させてもらいました。封じられていた神――ゲホウ様とやらと過去にどんな因縁があったかは知らないけど、唐突な無茶振りには困ったものです」

 

風で宙に浮き、困ったように、にこやかに笑う学生服の青年――彼から少し離れたところには、此度の反乱の首謀者である風巻兵衛の上半身と、その切り札であったはずの妖魔を憑依させられた風巻流也――その顔面が真っ二つに分かたれたモノが転がっている。

 

「おっと、妖魔の方はまだギリギリ息があるかな?」

 

七郎はまるで、掃除をした後に残っていたゴミを見つけたと言わんばかりに声を上げ、クイッと指を動かす。

 

「――っ!?」

 

一陣の風が吹き抜け、兵衛と流也を中心に渦巻き――

 

「え?」

 

僅か一瞬とも言える時間で、兵衛の上半身と流也の頭は消滅していた。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「風化、か。削岩機――なんて生易しいもんじゃねぇな。それにてめぇ、風術師であっても精霊使いじゃねぇな? 扇の名は聞き覚えがある」

 

険しい顔つきを浮かべる和麻の言葉に、綾乃も気づく。

火とは別系統とはいえ、精霊術を使ったのならば綾乃は精霊の動きを感知することができる。だが少なくとも、先ほどの七郎の風からはそれを感じ取ることができなかった。

それに扇の名には、綾乃にも心当たりがあった。

 

「確か、暗殺者の一族の……」

 

「そういう認識か。血塗られた一族なのは否定しないけどね」

 

つい最近知った、風牙衆のかつての凶行。

金さえ積めば、殺人でも破壊工作でも請け負っていた過去。

そして扇一族は、言わば現代においてさえそのような依頼を引き受ける集団。

その事実を認識した瞬間、警戒と共に炎雷覇を持つ手に力が入る。

 

「ま、こっちの手間を省いてくれたんならいいさ。俺への報酬はパァだがな」

 

「ハハハ、そこは勘弁してもらえれば。何ならウチで雇いましょうか? ここに来たのは繭香様からの頼みだけど、個人的にあなたに興味があったというのもある。八神和麻さん――いえ、風の契約者(コントラクター)

 

七郎がその言葉を口にした瞬間、和麻の纏う空気が変わった。

ローからハイに――刺すように、切り裂くように。

 

そして契約者という言葉は綾乃にとっても――否、精霊術師からすればとても聞き捨てならないモノ――

 

「はぁ!? ちょ、契約者って――」

 

「あー、うん。覚えてたら後で説明してやるから、犬猫みたいにキャンキャン騒ぐな」

 

「な――」

 

ぞんざいな態度であしらわれた綾乃は抗議をしようするが片手で制され、和麻は七郎を睨みつける。

 

「それ、どこで知った?」

 

「蛇の道は蛇――と言いたいところですが、知り合いから教えられまして」

 

「へぇ、一応聞いておくが、アルマゲストとかいう産業廃棄物だったりしないよな?」

 

「さて――そのような組織に属していると、聞いたことはありませんが」

 

「……もうちょい、詳しく聞かせて貰いたいところだな」

 

和麻の足元に風が渦巻き、その身を空に躍らせる。

そのまま綾乃を置いて七郎と同じ高さまで浮き上がり――二つの風が、交差した。

それが、つい先刻の出来事。

 

 

 

 

 

「風術師って、こんなに滅茶苦茶な力を持っていたの?」

 

風術師は戦闘面では弱い。

それが綾乃の――いいや、精霊術師の凡その認識だ。

しかし視線の先――もはや二人が豆粒ほどのサイズにしか見えないほどの上空。

そこで行使される力の大きさは、綾乃が自らをちっぽけな存在だと感じるには十分なものだった。

 

だいぶ離れているにも関わらず、強風と呼べるだけの風が綾乃の下にまで吹き荒れる。

風に巻き取られた雲が渦を巻き、京都中の空を覆い尽くしている。

天変地異――まさしくそう表現できるだけの規模。

市内に直接的な被害こそ出ていない以上、気を使ってはいるのだろうが。

 

「別に風術師だから強い訳ではない。あの二人が強いだけだ」

 

誰に聞かせるつもりもなかった、思わず口から漏れ出た独り言。

故に予想していなかったその返答に対し、綾乃はビクリと反応してしまった。

 

「誰っ!?」

 

バッと振り返った先にいたのは、まるで刃のような眼差しをもった少年。

長髪と眉間を中心に刻まれた十字の傷が特徴的だ。

そしてそれよりも綾乃の目を引いたのは――

 

「煉っ!?」

 

彼にお姫様だっこされた再従姉弟の姿。

「やばい忘れてた」と焦りと共に冷や汗を浮かべつつも、それをかき消すように声を張り上げる。

 

「煉をこっちに渡しなさい!」

 

「言われるまでもない。俺とていつまでもこいつの面倒を見るつもりはない。とりあえず剣を下ろせ」

 

言い終わるや否や男はズカズカと綾乃に近寄り、綾乃は炎雷覇を地面に刺して差し出された煉を慌てて受け取る。

 

「無事……みたいね」

 

「眠っているだけだ。もっとも薬物を嗅がされていたようだからな。一応、後で医者に見せておくといい」

 

ホッと安心した綾乃に対し、男は淡々と告げる。

 

「……気を抜きすぎだ。俺が敵だったら、今頃そいつごと俺に一刀両断されているぞ」

 

「え」

 

「仮定の話に過ぎん。立場のある人間が、あまり敵地で油断するなというだけの話だ」

 

忠告が終わるや否や、男はそのまま上空に視線を送り、目を細める。

突然の発言に綾乃は目を白黒させながらも、一先ず話しかけることにする。

 

「えーと、私は神凪綾乃。知っているかもしれないけど、この子は煉。煉を助けてくれてありがとう」

 

「黒鉄王馬だ。そいつに関しては行き掛けの駄賃。気にするな」

 

「あ、うん。えっと、あなたは扇七郎の仲間か何かなの?」

 

気になるのは、この男が如何なる立場なのかということ。

少なくとも敵ではないようだが。

 

「無関係という訳ではないが、裏社会見学といったところだ」

 

「社会見学」

 

あまりに場違いな言葉に、綾乃は思わずオウム返しになってしまう。

 

「先生からな……風使いなら、あの二人を見ておいて損はないだろうと言われてな」

 

王馬の言葉に、綾乃も空に目を向ける。

八神和麻と扇七郎。埒外の風術師が二人。

 

「『本当に選ばれた人間』か。ふん、言い得て妙だな」

 

「……あの扇七郎ってやつ、何者なの? 視たところ精霊を従えている訳でも、呪力や魔術で風を操っている訳じゃない。あのバケモノ染みた妖魔を一人で斃すなんて……」

 

風巻流也を依代とした妖魔は、綾乃のこれまでの人生において間違いなくもっとも強大な妖魔であった。

自分一人では正直手に負いきれる自信はない。

神凪一族の最大戦力である神凪重悟や神凪厳馬でさえ、確実とは言い切れないだろう。

故にあの怪物が切り刻まれ跡形もなく消え去ったというのは、どうしようもなく現実味がなかった。

 

「『真の自然支配系能力者』とかいうやつだそうだ。聞いた話では、呪力や精霊ではなく“存在そのもの”が風を支配しているらしい」

 

無視してもいいだろうに、いちいち質問に答えてくれる辺り案外律儀な相手なのかもしれない――王馬に対してそんな感想を抱きつつ、綾乃は言葉を重ねる。

 

「それって術者というより、神様の領分じゃないの」

 

「あの八神和麻という男もそうだろう」

 

即座の切り返しに、綾乃は「うっ」と言葉を詰まらせた。

 

「俺は精霊王との契約者(コントラクター)というものついて詳しくは知らんが、お前はそれなりに詳しいのだろう?」

 

「そりゃ、まあね……炎術の才能がなくて家を追い出された男が、数年後には契約者(コントラクター)になって帰還とか、どこの漫画よ」

 

「……あの男を見ていると、少し弟を思い出す」

 

「へ? 和麻のこと、よね? あんなに口も態度も悪い弟がいるの? あなたも苦労しているわねぇ」

 

「境遇の話だ。俺の弟はもっとまとも……いや、違う方向でまともではないかもしれんが――む、じゃれあいは終わったようだな」

 

いつの間にか、風が止んでいた。

もはや米粒ほどの大きさにしか見えない人影の片方が、遠くに飛んでいくのが見て取れる。

 

「ここまでやってじゃれあいって……」

 

「むしろこの程度というべきだろう。お互い本気なら、今頃ここら一帯丸ごと耕されている。俺も先生から請け負った仕事は済ませたことだし、失礼させてもらおう」

 

「帰るって、歩いて? 何なら私たちが使った足があるけど」

 

「必要ない。まだ使い慣れていないが、最近便利なものを貰ったんでな」

 

踵を返した王馬が片手を前に出すと、銀色のオーロラが揺らめいた。

 

                   ◇

 

小一宮の特別重要保護地――烏森。

多くの妖を惹きつける特性を持ち、二家の結界師たちが守る神佑地。

しかしその守り人たちに気づかれることなく、二人の侵入者が向かい合う。

烏森の地下深くに拵えられた人造異界――その中に座する城の中で。

 

「僕は転んでもただでは起きない男でね。最近手に入れた、新しいお宝を見せてあげるよ」

 

青を基調とした仮面の戦士――仮面ライダーディエンドが気取った様子で2枚のカードをネオディエンドライバーに装填する。

 

『KAMEN RIDE:WOZ』

 

『KAMEN RIDE:FAIZ』

 

幾つものシルエットが奔り、重なり、像を結ぶ。

 

片や未来の創造者の映し身――仮面ライダーウォズ。

片や紅き閃光の戦士の影法師――仮面ライダーファイズ。

 

対峙するは、黒き破面の怪人――アナザーダークディケイド。

 

「大方白ウォズに奪われたディエンドの力を取り戻した時に、ついでに手に入れたんだろう。手癖の悪さはさすがと言わせてもらおう」

 

「ほう、中々に事情通じゃないか。感心したよ。ここで手を引いてくれれば、もっと感心するんだけど」

 

「それはお前の目的次第だ。――この場所に何の用だ?」

 

「無論お宝だよ。何でもここには、世界をひっくり返すすごい力があるそうじゃないか。是非とも手に入れてみたくてね」

 

「相変わらず火遊びの好きな男だ」

 

ディエンドからの予想通りの――そしてできれば聞きたくなかった返答に、アナザーダークディケイドはやれやれと肩を竦める。

 

「僕としては、君には借りがある。できればあまり傷つけるような真似はしたくないんだけどね」

 

「……何の話だ?」

 

「今僕が、この世界に存在できることそのものだよ」

 

ディエンドは、両腕を大きく開いて見せる。

 

「平行世界のスウォルツ――君と接触したことで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()! つまり、より多くのお宝を手に入れることができる機会を得られたんだ。僕としては感謝するばかりだよ」

 

「面倒なやつにフリーパスを渡してしまったということか。おとなしく破壊者の追いかけでもしていればいいものを」

 

「おいおい、人の事をストーカーみたいに言わないでくれたまえ」

 

「……付ける薬がないな」

 

アナザーダークディケイドは片手を上げ、ディエンドはネオディエンドライバーを構える。

 

「行ってらっしゃい」

 

ディエンドの言葉をトリガーに、状況は動いた。

お互いのちょうど中間地点で起きる爆発。

アナザーダークディケイドの爆破能力。

 

その攻撃範囲を避けるように、ウォズとファイズが両側から回り込む。

二人の手に握られるのは、それぞれの獲物。

ウォズの手にはヤリモードのジカンデスピア。

ファイズの手にはファイズエッジ。

 

「ライダーと言えども、伽藍洞ではなっ!」

 

両側からの同時攻撃。

相対するアナザーダークディケイドは左手で緑光を纏う槍の切っ先を握り止め、紅い残像を残しながら高速で振るわれた剣を右腕で受け止める。

火花は散るが、刃は届かない。

 

『ATTACK RIDE:BLAST』

 

消えかかった爆炎の壁の向こうから、光弾が飛来する。

曲線を描きつつ奔る弾丸は、両手で塞がった怪人の胸、腹、喉元、眼球部分に猟犬のように襲い掛かる。

 

「くっ!?」

 

「いくら頑丈でも、生理的に効くだろう?」

 

直接的なダメージに乏しくとも、急所を穿たれれば怯む。

生物としての本能を逆手にとって射撃。

 

「この程度――!」

 

アナザーダークディケイドは両の拳を握りしめ、放つ。

右の拳をウォズへと、返す左の拳をファイズへと。

拳が鎧を打つたびに赤黒い波紋が広がり、衝撃で二人のライダーは仰け反る。

 

追撃を加えんとしたところで、ディエンドの援護射撃。

その隙にウォズは体勢を整え直し、勢いよくジカンデスピアを投擲。

飛来する槍を受けとめたアナザーダークディケイドに取りつき、無手での接近戦に。

 

『START UP』

 

ファイズが左手のファイズアクセルに指を躍らせ、その胸部が展開する。

高機動形態・アクセルフォーム。

10秒限定ながら、1000倍にまで引き上げられたスピードで、紅い閃光は縦横無尽に戦場を駆ける。

そして完成するのは、紅い円錐の檻。

アナザーダークディケイドを囲む、5つのマーカー。

針のむしろならぬドリルのむしろ。

即ち――アクセルクリムゾンスマッシュ。

一瞬で複数回の必殺技を相手に喰らわせる絶技――!!

 

「それは知っている――!!」

 

だが、アナザーダークディケイドの動きは早かった。

左足を軸に、赤黒いオーラを右足に纏わせ体を独楽のように回転。

回し蹴り一閃。赤黒いオーラが弧を描く。

その円撃をもってして、自らの身を取り囲んでいたマーカーを、すべて破壊する。

 

「――!?」

 

クリムゾンスマッシュの為に空中に跳びあがっていたファイズは、モーションを強制的に中断させられたことで地面に落下。

更にファイズの前方にウォズが投げ飛ばされ、二人を射程に捉える形でエネルギー状のカードが展開される。

 

――アナザーディメンションキック。

カードを潜るごとに破壊力を増す蹴り。

並ぶカードを貫くたびに、螺旋の如きエネルギーがキックに乗る。

破滅の矢の如き一撃は、手始めにと前方にいたウォズに直撃し、次いで勢いを殺さぬまま後方のファイズに迫り――

 

『FINAL FORM RIDE:FAIZ』

 

ファイズの体が巨大な銃へと変形し、空中に浮かび上がったことで的を失うこととなる。

床に着弾する前に体を捻り、両足で着地。

衝撃で床にヒビが入るが、それを無視して振り返る。

 

「ちぃぃ! 小器用な真似を!」

 

「褒め言葉と受け取らせてもらうよ」

 

ディエンドが手元へと飛んできた巨銃を構え――銃口を定める。

 

『FINAL ATTACK RIDE:FAIZ』

 

ファイズブラスター。

トリガーは引かれ、膨大なフォトンブラッドの奔流が照射される。

仮にこの場にオルフェノクが居れば、余波だけで絶命しかねない砲撃。

荒れ狂う紅い閃光を前に、アナザーダークディケイドはオーロラカーテンによる受け流しを――選択しない。

ファイズだけならばいい。

しかしあの一撃にディエンドの力も乗っているとすれば、オーロラが破壊される可能性があるのだから。

 

左手を前に出し、不発に終わったアナザーディメンションキックのエネルギーを流用し、半円形のバリアを形成――そして激突。

赤黒いエネルギーフィールドに阻まれ、行き場を失ったフォトンブラッドが幾筋にも拡散し、城の各所へと突き刺ささり誘爆する。

照射の時間は10秒にも満たなかったであろう。

たったそれだけの間に、戦場を中心とした部屋は嵐が過ぎ去ったように荒れ果てていた。

 

「やれやれ、簡単に受け止めてくれる」

 

「もう少し場所を考えたカードを使え。他人様の城だぞ」

 

「次からは参考にさせて――うん?」

 

ディエンドがつい先ほどの攻防で、城の壁に開いた穴を見る。

そこにいたのは――

 

「子供……?」

 

穴の端に隠れるように二人を覗いているのは、10にも満たないような子供の姿。

その姿を認めたアナザーダークディケイドは、つまらなそうに鼻を鳴らす。

 

「ふん――あの子供が、お前が探していたお宝だ」

 

「へ?」

 

呆けたような声が、荒らされた城に響いた。

 

 

 

 

 

                      ◇

 

 

 

 

 

転生者愚痴りスレ

 

4456:名無しの装者

大変だったんですよ……まさかゴジラと戦うはめになるなんて。

 

 

4457:名無しの寺生まれ

ゴジラコラボっスかー。そんなのまであるとか、お疲れさまっス。

 

 

4458:名無しの鬼っ娘

あたしゃ会ってみたいねぇ……殴り合ってみたい。

 

 

4459:名無しの記憶探偵

軌跡世界でも巨大人形兵器や幻獣で巨体の相手と戦うことはあるが、大質量の相手というのはどうしてもしんどいところがあるからね。

 

 

4460:名無しの装者

まったくです。

というか神様相手ならまだ勝てても、ゴジラ相手じゃ勝てる気がしないんですよ。

気持ち的に。

 

 

4461:名無しの魔法提督

>>460 わかる。

 

 

4462:名無しのごとき氏

ボンビヂザ。

 

 

4463:名無しの記憶探偵

何故いきなりグロンギ語なんだね。

 

 

4464:名無しのごとき氏

最近グロンギ語検定に向けて勉強してたから、つい。

 

 

4465:名無しの寺生まれ

探偵さん、よくグロンギ語って分かったっスね。

単純にタイピングミスかと思ったっスよ。

 

 

4466:名無しの記憶探偵

私はグロンギ語検定1級だからね。

 

 

4467:名無しの魔法提督

へえ、そうなん? オレ3級だぜ。

 

 

4468:名無しの装者

私も3級ですね。

 

 

4469:名無しの鬼っ娘

昔は話せたけど、随分ご無沙汰だったからねぇ。

もうさび付いてるなぁ。

 

 

4470:名無しの寺生まれ

え、ちょ。なんでみんな。グロンギ語ってそんなメジャーなんスか……?

 

 

4471:名無しの装者

それはともかくごとき氏さん。お仕事はひと段落ついたんですか?

 

 

4472:名無しの記憶探偵

ああ、風牙衆の生存戦略だったね。

確か風牙衆の中に転生者がいたんだったか。

 

 

4473:名無しの鬼っ娘

それも神凪から離れることを前提条件に、だったね。

まああそこまで仲を拗らせたんだから、仕方ないのかもねぇ。

 

 

4474:名無しの魔法提督

原作じゃ根切りにされたからなぁ、風牙衆。

いやまあ、実際には生き残りはいたっぽいけど作中からはフェードアウトしたし。

というか風の聖痕とかマジ懐かしい。

今度リンカーネットから拾ってみよっかな。

 

 

4475:名無しの寺生まれ

あの、グロンギ語……

 

 

4476:名無しのごとき氏

世界観的に結界師がクロスしていたし、風牙衆たちは扇一族の傘下に入ることになった。

風牙衆の神の封印開放に立ち会った風牙衆たちも、大部分は生き残ったよ。

情報収集の面じゃ扇一族よりも風牙衆が上だし、win-winな関係だろうさ。

まあオレは別件で動いていたから、そっちは王馬君に出張ってもらったけど。

 

 

4477:名無しの鬼っ娘

そーなん?

 

 

4478:名無しのごとき氏

そーなん。

王馬君にオーロラ渡してな。それで人員は回収してもらった。

 

 

4479:名無しの寺生まれ

ええと、グロンギ語は一先ず横に置いて、アレってそんな簡単に渡せるものなんスか?

 

 

4480:名無しのごとき氏

オーフィスがオーロラを覚えたから。

株分けして蛇経由で植え付けた感じになる。

 

 

4481:名無しの魔法提督

うっわ、その気になれば転移要員いくらでも増やせるってことじゃねーか。

マジで羨ましい。ほんとこっち来れねーか?

 

 

4482:名無しのごとき氏

こればかりは運と縁だからな。

もしくは知り合いの界渡りに、そっちのルート開拓しているヤツがいるかどうか。

そう言えば、扇七郎と八神和麻が軽くぶつかってな。

 

 

4483:名無しの記憶探偵

ほう、気になるカードだね。

双方共に最高峰の風使い――どのような結果に?

 

 

4484:名無しのごとき氏

ま、お互いお試しみたいな感じだったらしいから、ちょっと風ぶつけあって解散だよ。

ただ七郎本人の所感によると、「単純な規模やスピード、スタミナは多分自分が上。応用力や風の質ではあちらが上」だったらしい。

 

 

4485:名無しの魔法提督

ごとき氏もアナザーダブルのサイクロンで混ざればよかったのに。

 

 

4486:名無しの鬼っ娘

じゃあこっちからは早苗を参戦で。

 

 

4487:名無しのごとき氏

無茶言うなよ。

 

 

4488:名無しの装者

そう言えば先ほどの別件って、また何かトラブルでも?

 

 

4489:名無しのごとき氏

あー、また海東が絡んで来てなー。

なんかオレと接触したせいで、色んな世界との縁ができたっぽい。

その内どこかそっちの世界に来るかもしれないから、注意しといて。

 

 

4490:名無しの記憶探偵

……確かに、アレでなかなかにトラブルメーカーなところがあるからね。

注意は必要そうだ。

 

 

4491:名無しの魔法提督

おかしなロストロギアに手を出されて次元世界崩壊とか勘弁だからなー。

厄介なブツを完全に別世界に持っていってくれるなら、アリかもだけど。

 

 

4492:名無しのごとき氏

今回はほら、結界師の世界も混じってるって言ったろ?

それで烏森の殿様――宙心丸を狙ってたみたいだ。

まあさすがにターゲットが生きた人間だってことは知らなくて、知ったらさっさと\インビシブル/で逃げたけど。

後始末くらいしてけよ、ホント……

今度会ったらナマコブシ口に突っ込んでやる。

 

 

4493:名無しの寺生まれ

いつの間にかポケモン世界まで開拓してるんスか。

 

 

4494:名無しの装者

もしかしてピカチュウとかゲットしてます!?

私触ってみたいです!

もしくはモンジャラ。

 

 

4495:名無しの魔法提督

何故にモンジャラ?

 

 

4496:名無しの装者

可愛いじゃないですか、モンジャラ。

 

 

4497:名無しのごとき氏

>>4493

ポケモン世界出身の同業者がいてな。界渡りの。

ウルトラホールであっちこっち行ってるみたい。

>>4494

ピカチュウもモンジャラもいない。

手持ちはナマコブシとガリガリスだけ。

 

 

4498:名無しの鬼っ娘

>>ガリガリス

何があったのさ、アンタのところのリス。

 

 

4499:名無しのごとき氏

脱毛症なんだよ、ヨクバリスの。

ああ見えてピカさんと体重一緒だし。

 

 

4500:名無しの記憶探偵

ポケモンの方も気になるが、宙心丸君の方は大丈夫だったのかね?

 

 

4501:名無しのごとき氏

まあ騒がせたお詫び代わりというか、色々と手伝うことになったけどそっちも一通り解決したよ。

 

 

4502:名無しの寺生まれ

解決って言うと、和解できたってことっスか。

 

 

4503:名無しのごとき氏

うんにゃ、一応結界師原作のルートが完全消滅するレベルで。

 

 

4504:名無しの魔法提督

何やったのさお前。

 

 

4505:名無しのごとき氏

いやー、まあね? 黒幕(間時守)と裏ボス(墨村守美子)と色々話してね?

とりあえず宙心丸君の体質改造プロジェクトを実行したりとか。

 

 

4506:名無しの魔法提督

そうして並べると、結界師って味方サイドが一番やべーんだよなー。

 

 

4507:名無しの装者

そもそもその宙心丸君って、何が問題だったんですか?

私よく知らないんですが。

 

 

4508:名無しのごとき氏

オンオフが効かない無機物有機物無関係の超広範囲ライフドレイン持ち。

加えてそのエネルギーを無尽蔵に蓄えられる生体タンク且つ、エネルギーが切れない限り不死身。

何よりヤバいのが、それだけの力を持っているのが、自分が世界の中心だと信じている年頃の子供だっていうこと。

 

 

4509:名無しの装者

ええっと、簡単に言えば?

 

 

4510:名無しのごとき氏

生きた元気玉。なお、元気を分けてもらうのに相手の意思は関係ない。

 

 

4511:名無しの装者

ヤバいですね、はい。

 

 

4512:名無しのごとき氏

本人が全く力を制御できていないっていうのがなー。

ただそこにいるだけで世界が滅びかねないし。

 

 

4513:名無しの記憶探偵

原作からしても、世界最高峰の術者が時間をかけて準備した上で、封印することしかできなかったのだからね。

何かうまい手を見つけたのかね?

 

 

4514:名無しのごとき氏

その辺は世界を跨ぐ者のアドバンテージってやつだよ。

その世界単体では解決不可能でも、他の世界に回れば案外解決手段が見つかることはある。

 

 

4515:名無しの寺生まれ

うーん、ドラゴンボールでも使ったんスか?

 

 

4516:名無しのごとき氏

いや、アレあんまり使いたくないんだよな。

邪悪龍とかいう宇宙規模の災害に成長しかねないし。

あーいや、アクアに頼んで浄化してもらえば何とかなるか?

……ダメだな、リスク抜きで使える願望器とか普通に堕落しそうだ。

 

 

4517:名無しの記憶探偵

それを言われると、ゼムリアに住む者としては否定できないね。

便利過ぎるアイテムは、人にとっては猛毒だ。

 

 

4518:名無しの魔法提督

だな。チートのご利用は計画的にってな。

 

 

4519:名無しのごとき氏

まあ話を戻すか。

宙心丸の厄介なところは、力と存在が密接に結びついているってことだな。

この辺りは門矢士に近いケースだ。

 

 

4520:名無しの寺生まれ

ディケイドの力はオレの存在そのもの~ってやつっスね。

 

 

4521:名無しのごとき氏

ああ、その通り。

体質改善とは表現したけど、実際のところ宙心丸の力は肉体由来って訳じゃない。

肉体由来なら燈子さん辺りに新しい体を作ってもらって中身を移せば、それで解決できたんだが……

そもそも肉体自体、術で失っているし。

オレのドレイン能力でも異能奪取は難しいだろう。

とにもかくにも、力と存在の結びつきが強すぎるんだ。

 

 

4522:名無しの鬼っ娘

ある種の神様のケースに近いのかな。

力そのものに人格が宿っているって感じで。

 

 

4523:名無しのごとき氏

かもしれない。だから発想を変えた。

――力を消す事も引き離すこともできないなら、上書きすればいいって。

 

 

4524:名無しの装者

えっと……何したんですか?

 

 

4525:名無しのごとき氏

悪魔合体。

 

 

4526:名無しの魔法提督

メガテンかよ!? そもそも人間と悪魔を合体って、普通に外法の類じゃねーか!

 

 

4527:名無しの寺生まれ

それ以前に合体とかして、意識は大丈夫なんスか?

全く別の人格になる可能性もあるんじゃ……

 

 

4528:名無しの鬼っ娘

ふーん、幻想郷だったら巫女に滅(めっ)! ってされる案件だねぇ。

 

 

4529:名無しのごとき氏

まあ、言いたいことは分かるよ。もちろんリスクもあった。

それでも時守さんと話して、宙心丸君とも話して、その上で現状維持を続けるよりはマシだって判断した。

 

 

4530:名無しの記憶探偵

ふむ……守美子氏は何と?

 

 

4531:名無しのごとき氏

あの人はまあ……封印以外に方法があるんなら、それでもいいんじゃない? って感じだったな。

あの人は別に烏森やら宙心丸君やら時守さんの為じゃなくて、息子さん方の為にやってるんだし。

 

 

4532:名無しのごとき氏

メガテン世界にも伝手はあったからそっちを頼った。

言い方は悪いけど、宙心丸君も肉体を失った情報生命って意味では生態的に悪魔に近い部分がある。

メガテン世界のシステム的に、スキルの保有数には限度がある。

だから宙心丸君のドレイン能力や魂蔵をスキルの一種であると仮定して、悪魔合体によるスキル継承を利用して他のスキルで塗りつぶす。

力が存在そのものなら、存在自体を改変する悪魔合体は有効な手段だ。

意識の保護には、御霊合体っていう便利なモノがあったからな。

アレならほぼ変化は起きない。合体事故の可能性は怖かったけど。

 

 

4533:名無しの装者

でも“解決した”ってことは、成功したんですよね?

 

 

4534:名無しのごとき氏

まあね。結論から言えば宙心丸君からあのクソ厄介な力は喪われた。

今後は多分、妖混じり的な立場で生きていくことになるんじゃないかな。

ただねぇ……過程が大変だったけど。

 

 

4535:名無しの記憶探偵

過程というと、悪魔合体までのかい?

 

 

4536:名無しのごとき氏

おう、賭けの部分があったとはいえ、成功の可能性は上げたかったから。

まず伝手を使って宙心丸君を調べてもらって、悪魔合体がちゃんとできそうか調べて貰った。

その間に材料になる悪魔とかを見繕っていたんだけど……

こう、時間をかけて準備していく間に宙心丸君の情報が漏れてね?

 

 

4537:名無しの寺生まれ

あっ(察し

 

 

4538:ごとき氏

ほら、あの子異能の部分を抜いても、メガテン的には膨大なマグネタイトを秘めてるって認識されてね?

ガイア教とかメシア教とか意識高い系企業さんとかが押し寄せてきました。

高位の悪魔とかも「オレたち親友だよな!」ってピンポンしにくるし。

 

 

4539:名無しの魔法提督

うわぁ(白目

メガテン名物文明崩壊ルートじゃないかヤダー。

 

 

4540:名無しのごとき氏

しかしこんな奴らが揃って動けば、当然抑止力も動く。

――メガテンのスーパースター・ライドウの出陣だ!

 

 

4541:名無しの魔法提督

よっしゃ勝ったな。風呂入って寝るわ。

 

 

4542:名無しのごとき氏

でもさ? ライドウから見ればオレも「特別な力をもった子供を使って悪魔を作ろうとしている危険人物」な訳で……

むしろ事の起こりの中心人物で、最優先ターゲットな訳で。

普通に37564の対象だったんです、はい。

 

 

4543:名無しの記憶探偵

それは何とも……ご愁傷さまというか。

 

 

4544:名無しのごとき氏

少なくとも表面上は何も間違っていないから、否定するのも難しくって。

オーロラで一時離脱しようにも、アイツやたらめったらに結界やら何やら張っててなぁ。

空間が滅茶苦茶になって、オーロラも時間操作も正常に作動しないから困った困った。

……いやさ、最終的には宙心丸君の中の無尽蔵のエネルギーはオーフィスに喰わせたんだけど、もっと早い段階でやっておくべきだったよ。

そしたらあのトラブル、9割方は避けれただろうに。

 

 

4545:名無しの鬼っ娘

後の祭りってやつさねぇ。よくあるよくある。

 

 

4546:名無しの装者

えっと、元気出してください。

 

 

4547:名無しのごとき氏

ありがとう。

空間異常に関しちゃ、専門家の守美子さんがいたから何とかなったけど。

いや、あの人マジ凄いよ。

小規模とはいえ時空崩壊寸前の空間を、あっという間に繕い直すんだから。

オーロラさえ正常に使えるようになれば、後はどうとでもなる。

 

 

4548:名無しの寺生まれ

アレがあれば、逃げるのは簡単っスからね。

 

 

4549:名無しのごとき氏

いや――日本が誇るドラゴンボールシリーズは、オレに一つの真理を教えてくれた。

 

 

4550:名無しの装者

何をです?

 

 

4551:名無しのごとき氏

ほとんどの生き物は、太陽に突っ込めば死ぬって。

 

 

4552:名無しの寺生まれ

まさかオーロラで太陽まで直通したんスか!?

 

 

4553:名無しのごとき氏

ちょっかいかけに来た高位悪魔=サン達を太陽(ゼロ距離)観察ツアーに無理やり招待しただけだ。お代は一切いただきません。

足を滑らせて太陽の薪になっても自己責任で。

いくら神とかでも、アレで生きてたら地球出身の存在として正直どうかと思う。

 

 

4554:名無しの魔法提督

酷い悪徳ツアー業者を見た。

 

 

4555:名無しの記憶探偵

まあ放っておけば文明崩壊。

放っておかなくても文明崩壊を始める連中だからね。

容赦など必要ないのかもしれないが。

 

 

4556:名無しのごとき氏

普通に戦いでも結構な修羅場だったから、王馬君も一皮むけた感じ。

ライドウとかとは、何とか交渉で収まったけど。

こっちの事情を話して、宙心丸君の悪魔合体の場に同席させることを条件に。

ただねぇ、あの娘「もし何か怪しい部分があれば即座に切ります」的な感じでジーっと監視してくるから。

なかなかに気が休まる暇がなかった。

 

 

4557:名無しの装者

“あの娘”って……そのライドウってひょっとして、女の子だったんですか?

 

 

4558:名無しのごとき氏

うん? ああ、結構可愛い女の子だったよ。

多分装者ちゃんとあんまり変わらない年頃じゃないかな?

中身は怪物だったけど。

 

 

4559:名無しの装者

へぇ……

 

 

4560:名無しの魔法提督

しっかしメガテン世界かぁ。

SCP世界並みに転生したくない世界だな。

 

 

4561:名無しの記憶探偵

世界の終わりがあまりに近いからね。

加えてモブどころか主役勢にも非常に厳しい。

その世界の転生者も苦労しているのではないかね?

 

 

4562:名無しのごとき氏

>>その世界の転生者

こんな惑星にいられるか! って言って、地球脱出のために宇宙船作ってる。

というか太陽系内じゃまだ心配だから、太陽系外までは行けるようにしたいらしい。

 

 

4563:名無しの鬼っ娘

メガ……テン? なんか急にSF染みてきたけど。

 

 

4564:名無しのごとき氏

あの世界の悪魔達は、人間の認識を骨子にした情報生命体だから。

多分だけど、人間の文明圏外だとまともに現界できなくなる。

そもそも地球由来の悪魔は、地球から離れられない可能性すらあるからな。

外宇宙の邪神みたいな連中がいたら、まだ分からないけど。

 

 

4565:名無しの鬼っ娘

誰からも忘れられた者はいないとの同じ――その辺りはよく分かるよ。

 

 

4566:名無しの装者

でもそれだったら、ごとき氏さんに他の世界に逃がしてもらった方が早いのでは?

 

 

4567:名無しのごとき氏

それだと負けた気がするってさ。

 

 

4568:名無しの魔法提督

なんという負けず嫌い。

 

 

4569:名無しのごとき氏

負けず嫌いなんだよ、本当に。

宇宙船だって悪魔関連の技術は一切使わず、純粋科学のみで組み上げてある。

リンカーネットで他世界の技術とかは、いろいろ集めているみたいだけど。

そいつが言っていたよ。

「仮にこの世界の人類が真に悪魔と決別する時が来るとすれば、それは我々が地球という揺り籠から旅立つときだろう」ってさ。

ま、応援したくなるやつだよ。

 

 

4570:名無しの記憶探偵

ならばその人物は、いずれ“星の開拓者”と呼ばれるようになるのかもしれないな。

 

 

4571:名無しのごとき氏

そうだな。その時は、盛大にお祝いでもしてやるさ。

 

 

4572:名無しの寺生まれ

ところでグロンギ語についてっスけど……




《ちょっとした設定集》

○風牙衆
出展:風の聖痕。記念すべき原作一巻における事件首謀者。数百年前の先祖が犯した罪により、現代においてまで神凪一族(主人公の実家)にいびり続けられついに爆発。クーデターを画策するが、触れていけない者(主人公)を巻き込んでしまった為失敗。原作では主人公によってほぼ根切り。アニメ版では自分たちが祀る神による巻き添えでほぼ全滅。二次創作界隈でも生存率が5割を切る(多分)悲しい一族。そんな一族に転生してしまった転生者君は、何とか生き残りを目指して(あと神凪一族からのパワハラ脱却を目指して)あの手この手を打つことになる。


○ガリガリス
ごとき氏の手持ちのヨクバリス。自らの種族の悪評を払拭すべくダイエットを決意するも、バイタルバランスが崩れて脱毛症に悩まされることに。通常のヨクバリスは平均6kgくらいだが、ガリガリスは5kgくらい。この体重なら普通に柴犬とかの方がよほど重い。案外見た目ほど太っていない種族なのかもしれない。


○宙心丸
烏森のお殿様。突如彼の前に現れた謎の男・スウォルツの手によって悪魔と合体させられ、持って生まれた強大な力のほぼ全てを失う。またとある事情により肉体を失っていたため、某人形師謹製の普通の人間と変わらないスペックの人形に押し込まれ、ちょっとした異能を持った人間として生きていくことになる。


○ライドウちゃん
とある世界線の女ライドウ。ティーンエイジャー。天才系ポンコツ少女。身長140cmくらい。親しい者からは、仕事中とプライベートのギャップがエモいとの評価。
葛葉関係者たち「ついにライドウにも萌え化の波が……」
ライドウちゃん「全員そこにならびなさい。まとめてメギドラオンです」


○太陽
数々の強敵を屠ったZ戦士の一員。
でも不法投棄はしないでね!

はい、お久しぶりです。前話から一ヶ月くらい空きましたが、何とか生きています。
今話は八神和麻と扇七郎の対比が最初にあって、そこから色々と話が広がっていきごちゃ混ぜの闇鍋風味に仕上がりました。
ちなみに八神和麻と扇七郎との力関係やメガテン悪魔の設定面は、割と独自解釈になっています。ライドウちゃんは主に趣味です。
メガテンの地球脱出は、私的な答えの一つ。正直あの世界、人類が次のステージに行くくらいしなきゃどうにもならないでしょうと。本当に人間が皆出ていってしまったら、果たして悪魔はどうなるのか……
それでは今回はこの辺りで失礼します。
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