真・ごとき転生 スウォルチルドレン   作:サボテン男爵

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お久しぶりです、前話ではたくさんの感想ありがとうございました。
最近BLEACHのSSを読んでいたら書きたくなったので、今回はBLEACH物。
世界観としては以前のハイスクールD×D×BLEACHと同一になります。
では――


BLEACH編

死後に漫画として読んだ事のある世界に辿り着く。

平凡な人生を送り、誰にも惜しまれることのない死を迎えた私という男が辿り着いたのは、そんな奇妙な出来事であった。

 

この現象を転生と名付けるには、些か首を捻るものがあった。

なんせふと気が付いたときに立っていたのはあの世で、私は霊体。

生前読んだ漫画――BLEACHに登場する尸魂界(ソウル・ソサエティ)と呼ばれる場所であったからだ。

 

流魂街と呼ばれるあばら家の並ぶ場所で、着たこともない着流しを身に纏う私。

戸惑いながらも住人たちに助けられ何とか生活を確立していったが、私には霊力と呼ばれるものがあったらしい。

紆余曲折の末瀞霊廷の門を叩き、死神を志すこととなった。

 

真剣など触れたこともない身ではあったが、幸いというべきか剣の才はあったらしい。

反面鬼道の才には恵まれなかったが、嘆いても仕方ないと剣を振るう日々。

詠唱から繰り出される様々な術には興味があったが、短所と長所がはっきりしている以上まずは長所から伸ばすべきであった。

自らの能力以外に己を保証するものがない身としては、実務で通じる力が必要だった。

その甲斐あってか真央霊術院も無事卒業し、死神としての職を得ることができた。

 

最初に配属されたのは、護廷十三隊における八番隊。

――とはいえ、あまり思い出は多くない。

思い入れを抱けなかったというよりは、単純に時間の問題。

入隊して間もなく、遠征部隊に異動することになった為だ。

 

遠征部隊は呼んで字の如く、尸魂界から長期間離れて虚討伐の任に就く部隊。

私が選ばれたのは、単に使い潰しても支障のない人材だったからであろう。

後ろ盾もなく、家族もなく、隊内におけるつながりも少ない。

その上で、そこそこ腕が立ちそうな男。

私を選出した顔も知らないお偉いさんに確認した訳ではないので、実際のところは分からないが。

 

この提案は私にとって渡りに船――というほど肯定的なものでないにしろ、妥協できるものであった。

尸魂界(ソウル・ソサエティ)は今後、その存亡にかかわるような大きな事件に見舞われることになる。

その中で私が恐れるのは、中途半端に介入した挙句、事態を最悪にしてしまうことだ。

己の手で世界を救うなどという高尚な理念を持つわけではないが、それでも世界崩壊の後押しをするなど御免であった。

“原作に関わらない”という点では、遠征部隊への参加はベストではなくともベターであっただろう。

少なくとも力も地位もない今の私が、人外魔境溢れる原作の舞台で何かができるとは思わなかった。

 

――とはいえ、「異動を断りたいのなら力になる」と新米隊員に過ぎない私に言ってくれた義理人情溢れる隊長が京楽春水でなかった以上、所謂原作までにまだ数百年単位の時間は存在するのだろうが。

 

また元来の押しに対する弱さというか、流されやすい性質であった私は遠征部隊への参加を受諾。

遠征の為の準備と訓練の後、私は(ホロウ)退治の旅に出ることとなった。

 

なるほどどうして、旅は厳しいものであった。

(ホロウ)を探して三千里。

四方八方へと手を伸ばし、移動と戦いに明け暮れる日々。

日本の風景も、未だ近代化には遠い景色――原風景とでもいうべきであろうか。

生前漫画であった世界の、それも過去に跳ばされるなど如何なる因果であろうかと今更ながらに首を捻ることとなった。

無論、答えが出ることはなかったが。

 

各地を巡る中で、疑問も出てきた。

ここが本当にBLEACHの世界であるのか、ということだ。

根拠となるのは、仕事の合間に見かけることのある、(ホロウ)以外の化生ども。

妖怪だの、悪魔だの、堕天使だの、そういう者達。

とはいえ基本的に業務外ということで、関りを持つことは少なかったが。

日本国内に留まらず、外国や虚圏(ウェコムンド)にまで足を伸ばすことも多々あった。

遠征部隊としての仕事も、決して楽なものではないのだ。

 

数多の虚を切り捨てる中、剣の腕は上がった。

生前は触れることもなかった刀剣であるが、道を極めるというのは奥深い道のりだ。

死神の扱う武器である斬魄刀も解放に至ったが、これがまた癖のある刀であった。

 

「剣の腕を磨きなさい」

 

己が精神世界における初めての対話にて、朱鋼(あかね)と名乗った少女は、諭すようにそう言った。

 

「私の力は特殊なの。下手に頼るようになれば、貴方の成長に悪影響を及ぼすわ。私の力を十全に扱いたければ、剣の窮極に至りなさい」

 

如何なる斬魄刀かと期待していたところにお預けを受けた為肩透かしだったものの、怜悧に告げられた言葉は私の心を奮い立たせた。

 

――雨を斬れる様になるには三十年は掛かると言う。

――空気を斬れる様になるには五十年は掛かると言う。

――時を斬れる様になるには二百年は掛かると言う。

 

なるほど、剣の道を極めようと思えば相当な時間がかかるらしい。

されど今は長命たる死神の身。

人の身では許されぬだけの時間を、剣の修練に費やすことができた。

 

朱鋼(あかね)に己を認めさせる――はっきりとした目標もあった為、モチベーションを保つことは出来た。

幾つになろうとも男子――意地はある。

 

鬼道と剣術を組み合わせた、所謂魔法剣的な技を作ろうとしたこともあったが、これは失敗に終わった。

原作において四楓院夜一や砕蜂が鬼道と白打を組み合わせた“瞬閧”を使っていたためいけるかと思ったが、なかなかどうしてうまくいかないものだ。

失敗の原因は、単純に鬼道の技量が足りなかったのであろう。

あるいは浦原喜助ほどの器用さがあれば、成功したのかもしれないが。

……ギガブレイクごっことか、やりたかったのだが。

 

当時としては苦く、今となっては笑い話に出来る失敗譚。

時にはそんな事がありつつも、剣の腕そのものは自分でも分かるくらいには上がっていった。

 

戦国の世が終わり、新たな幕府が成立し、黒船によって開国し、文明開化が起こり、日本という枠組みを飛び越え世界規模での戦が起こるようになり――

 

己が生まれた国の歴史を見守りながらも関わることはせず、死神としての職務に励み剣を振るう日々。

我ながら「ちょっと真面目に仕事をし過ぎじゃないか?」と思ったこともあったがそれはそれ。

歴史上の有名人を見物できるという、ちょっとした役得じみた真似もしていた。

新選組の沖田総司が人を辞めた時は、さすがに驚いたが。

 

死神ライフを過ごす中、己の知る“現代”にまで時代は至り、いよいよ“原作”は幕を上げた。

藍染惣右介が尸魂界を裏切った事で私の属していた遠征部隊も呼び戻され、護廷十三隊に再編成された。

 

未だ朱鋼(あかね)に自らの力を認めさせることは出来ていなかったが、それでもそれなり以上には剣を修めた身。

“時を斬る”領域には至っていたようで、帰刃(レスレクシオン)前とはいえ“老い”の力を持つバラガン・ルイゼンバーンを斬り捨てることには成功した。

油断と慢心もあったのであろうが、「なん……だと」と言って消えていくバラガンを見る藍染の目が、ひどく残念なものを見る目であったのが印象に残っている。

 

その後も多少形を変えながらも原作で語られた物語は進行していき、その工程は全て消化された、のだが……

 

結局我が愛刀は、未だに私の事を認めてくれてはいなかった。

 

最近では「お主の剣術は、尸魂界(ソウル・ソサエティ)の歴史上に存在した剣術とは最早別次元の概念だ」と言われ零番隊に誘われているのだが、まだダメであるらしい。

果たしてどこまで理想が高いと言うのか。

 

――とはいえ、最近では剣術も伸び悩みを覚えるようになってきた。

朱鋼(あかね)に拗ねられても困るので控えていたが、原作も終了したのでこれ以上は早々大きな事件も起こるまい。

多少のリスクは覚悟の上で、改めて己が斬魄刀と向き合うために、新しいアプローチを試みることにした。

 

零番隊に伝手が出来たので、斬魄刀を生み出した二枚屋殿に相談するという手もあったのだが――

 

かつて己の元に突如転移してきて以来、碌に使うこともなかった多次元間通信端末――リンフォンを引っ張り出し、他の転生者に相談してみることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転生者愚痴りスレ

 

 

211:名無しの装者

それでまた、オーフィスちゃんの故郷の世界に行ってきたんですか。

 

 

212:名無しのごとき氏

まあ、そうなるかな。

 

 

213:名無しの魔法提督

斬魄刀の秘められた力かー。

そういやBLEACHの世界に行けるんなら、鏡花水月の卍解とか分からない?

オレ、めっちゃ気になるんだけど。

 

 

214:名無しの寺生まれ

>>213

結局原作じゃ、最後まで使わなかったっスからねぇ。ヨン様。

 

 

215:名無しのごとき氏

無茶言うなて。

 

 

216:名無しの魔法提督

ほら、オーロラ使えば無間にも侵入できるだろ? ちょちょいと。

 

 

217:名無しのごとき氏

できんとは言わんけど、やりたくないんだよ。

直接藍染に会ったら何仕込まれるか分からんし。

第一、護廷十三隊の連中からはあまりよく思われていないんだ。

警戒させるようなことはしたくない。

 

 

218:名無しの鬼っ娘

うん? そうなのかい?

 

 

219:名無しのごとき氏

中央四十六室の子飼いの、得体のしれない男って思われているからな。

 

 

220:名無しの記憶探偵

実際得体が知れないのは、否定できない話ではある。

なんせ霊能力に依らない正体も経歴も不明の異能持ちだ。

原作では四十六室自体、死神たちとの距離があった事だしね。

 

 

221:名無しのごとき氏

チビッ子が改革を進めているけど、そう簡単にはいかんよな。

長く続いた組織だけに。

まあ護廷十三隊でも、涅とかはあんまりよろしくしたくない理由で好意的だけど。

 

 

222:名無しの魔法提督

ああ、実験体的な。

 

 

223:名無しの装者

えっと、気を付けて下さいね?

 

 

224:名無しのごとき氏

一応、昔に比べたら丸くなったそうだけどね。本当に一応だけど。

そういう訳でヨン様については諦めてくれ。

同じ盤上に立つこと自体、色々厄介なことになりそうな相手なんだよ。

 

 

225:名無しの魔法提督

そっか、残念。長年の謎が解けるかと思ったんだが……

 

 

226:名無しのごとき氏

……まあ、使わなかったってことは、使いにくい卍解だったんじゃないか?

能力とか、発動条件とかが。

むしろ始解で戦った方がまだ強いって感じで。

 

 

227:名無しの寺生まれ

あー、確かに強力でも使い勝手が悪いのってあるっスよね。

こう、最強ではあっても最適解ではない的な。

 

 

228:名無しの記憶探偵

ふむ、作中でも味方ごと巻き込みかねない能力は幾つかあったことだしね。

平子真子や七代目剣八、山本元柳斎重國の卍解あたりがそうだったか。

もっとも藍染が味方を巻き込むことを躊躇うとも思えないが……

 

 

229:名無しの鬼っ娘

うーん、じゃあもしかしたら逆だったのかもね。

 

 

230:名無しの装者

逆、ですか?

 

 

231:名無しの鬼っ娘

うん、例えばの話だけどさ。

信頼できる仲間がいて、初めて効果を発揮する卍解とか。

 

 

232:名無しの魔法提督

……だとしたら、ヨン様にとっちゃこれ以上なく皮肉な能力だな。そりゃあ。

 

 

233:名無しの鬼っ娘

ま、例え話の妄想に過ぎないけどねー。

ヨン様談義もいいけどさ、ごとき氏の依頼の方はどうだったのさ?

 

 

234:名無しの寺生まれ

あっ、そう言えばすっかり話がそれたっスね。提督のせいで。

 

 

235:名無しの魔法提督

私は一向に構わん!!

 

 

236:名無しの装者

>>235

構ってください。

 

 

237:名無しの魔法提督

はい。

 

 

238:名無しのごとき氏

じゃあ話を最初に戻すとするか。

もう一度繰り返すけど、依頼人は転生者の死神……っていうか、死後に尸魂界に転移して死神になったって感じの男性。

 

 

239:名無しの装者

前の、四十六室の方とはまた別人なんですよね。

 

 

240:名無しのごとき氏

ああ、世界は一緒だけどな。

 

 

241:名無しの記憶探偵

これで3人。

私のいる軌跡世界と一緒で、複数の転生者がいるタイプの世界か。

案外他にもいるかもしれないね。

 

 

242:名無しの魔法提督

転生者飽和状態の、ウチのリリなの世界ほどじゃないだろうけどなー。

 

 

243:名無しの寺生まれ

他にもワンピースの世界とかも転生者が多いらしいっスね。

前ネットニュースで見たッスけど、確か四皇が十二皇くらいに増えてるとか。

 

 

244:名無しの装者

海の王様多過ぎじゃないですか!?

 

 

245:名無しのごとき氏

ああ、あの世界は行ったことがあるがひどかったな。

マリンフォード頂上戦争とかリアル観戦していたが、軽く地獄だったぞ。

エースを助けるために転生者由来の海賊団やら秘密結社やらがぞろぞろ殴り込んできたんだけど、肝心のエースと面識がある奴がほとんどいなくてなぁ……

「助けに来たぜっ!」って乗り込んでくる転生者に対して、エース自身「えっ、この人達誰?」って感じだったし。

どの勢力も大混乱だよ。

 

 

246:名無しの鬼っ娘

そ れ は ひ ど い。

 

 

247:名無しの魔法提督

オレも実況スレ見てたぜ。

アルカディア号が出てきた辺りでめっちゃ盛り上がったなぁ……

 

 

248:名無しの寺生まれ

それこそリリなの世界でもやっていける船じゃないっスかやだー!?

 

 

249:名無しの魔法提督

オレの力を使ったら、どんなメンタルモデルになるかは気になるな。

 

 

250:名無しの記憶探偵

――というより、また話がズレてきたね。

 

 

251:名無しの装者

ですね。それでごとき氏さん。

その死神さんはどんな人だったんですか?

 

 

252:名無しのごとき氏

あー、まあ一言で表現すれば、剣聖か。

 

 

253:名無しの寺生まれ

剣の達人ってことっスか。

 

 

254:名無しのごとき氏

そう。稀によくいるヤベー剣士的なナニカ。

 

 

255:名無しのごとき氏

ほら、オレらの転生前の世界ならまだしも転生後の世界ってさ?

なんか刀がアレじゃん。

最早刀が刀じゃなくてKATANAとでも呼ぶべき戦略兵器って言うか。

こう、アメリカのゲームによくある何故か日本刀が最強クラスの武器なのを、万倍くらいひどくしたような。

 

 

256:名無しの魔法提督

あー、なんか言いたいことは分かる。

リンカーコア抜きでも、偶に「こいつホントに人類か?」って思うやつがいるんだよな。

生物学的には、間違いなくただの人間のはずなのに。

 

 

257:名無しの装者

ああ、司令とかお爺さんみたいな人ですね…( = =) トオイメ

 

 

258:名無しのごとき氏

極まった剣士はホントに訳が分からないからな。

岩だろうが鉄だろうが、時間だろうが空間だろうが、概念だろうが意味だろうが剣一本で何でも斬るから。

ただの人間が鉄の塊振り回して、なんであんな結果になるんだか……

攻撃だって、起こりから終わりまでしっかり視認できるクセに躱せなかったりするし。

 

 

259:名無しの鬼っ娘

そのレベルのヤツが多ければ、鬼としても食いっぱぐれることはなかったんだろうけどねぇ。

 

 

260:名無しの寺生まれ

幸か不幸か、オレはそんな相手に出会ったことはないっスね。

 

 

261:名無しのごとき氏

まあ今回の依頼人もそんな類の剣士だった訳だが。

要は自分の斬魄刀に認められたいから、相談に乗ってくれって話だな。

 

 

262:名無しの記憶探偵

始解の能力も十全に発揮できていないのだったか。

原作終了後に至っても尚その段階とは、少々意外に感じるな。

剣士としては極上なのだろう?

 

 

263:名無しの鬼っ娘

BLEACH系の転生者なら卍解までいけそうな気もするけど、アレって一応、貴族でも数代に一人レベルの奥義なんだよねぇ。

 

 

264:名無しの魔法提督

その辺道具で解決した、チート科学者もいるけどな。

 

 

265:名無しのごとき氏

まあ、その辺は複雑かつ単純な事情があったんだよ……

 

 

266:名無しの装者

えっと、どっちなんです?

 

 

267:名無しのごとき氏

表裏一体ってことだよ。

斬魄刀の銘は朱鋼(あかね)。名前の通り朱い刀身の、常時開放型の斬魄刀。

画像貼るぞ。

 

 

《画像》

 

 

268:名無しの寺生まれ

わっ、ホントに朱いっスね。

でも肝心の能力が分からないってことっスよね?

 

 

269:名無しのごとき氏

始解を覚えたばかりの頃に、『自分の能力は特殊で下手したら成長を阻害するから、今はまだ教えられない』って言われたらしい。

 

 

270:名無しの記憶探偵

興味深い話だ。

強すぎて頼りきりになってしまう可能性があったのか、それとも文字通り成長に悪影響を及ぼすような副作用が存在するのか。

ふむ、認められないのも単純な強さ以外に、何か重要な条件があると見た。

 

 

271:名無しのごとき氏

……まあその辺を探るために、本人に直接聞いてみることにした訳だ。

具象化は出来ていたから最初は二人がかりで聞こうとしたんだけどなぁ。

話したくなかったみたいですぐに消えちゃったから、追いかける羽目になったよ。

 

 

272:名無しの鬼っ娘

追いかけるって何処にさ?

 

 

273:名無しのごとき氏

その転生者の精神世界に。

 

 

274:名無しの鬼っ娘

……えっと、どうやって?

 

 

275:名無しのごとき氏

オーロラで。

 

 

276:名無しの魔法提督

行けるんかい!? いや、心の壁とかそういうのがあるだろう!?

 

 

277:名無しのごとき氏

なんだ、わざわざ心の壁を越えないと精神世界にも行けないのか。

 

 

278:名無しの寺生まれ

破壊者のオマージュじゃないっスか!?

ありなんスかソレー!?

 

 

279:名無しの魔法探偵

一個体の精神性が一つの世界としてカウントされるのか。面白い話だ。

 

 

280:名無しの鬼っ娘

でも個人の精神を基準にした世界なんて、かなり不安定だろう?

気をつけなよ。

 

 

281:名無しのごとき氏

知ってる。ゆめにっきは割と大変だった。

 

 

282:名無しの魔法提督

あー、そんな世界まであるのか。

 

 

283:名無しのごとき氏

まあそれで精神世界に入って一対一で話した訳だがな。

何とか事情を話してはくれたんだが……

 

 

284:名無しの装者

アレ、話してくれたんですか?

思ったよりもあっさりと……

 

 

285:名無しの寺生まれ

もうちょいイベント挟みそうな気もしたんスけどね。

 

 

286:名無しのごとき氏

まあ、彼女自身ホントは誰かに相談したかったみたいだからな。

ただし担い手である転生者には今更言えないし、他には話せる相手なんていないからずっと一人で抱え込んでいたそうだけど。

 

 

287:名無しの記憶探偵

ふむ、何というか雲行きが怪しくなってきたように感じるが。

 

 

288:名無しのごとき氏

さすが良い勘してるな。

結論から言えば、『能力は一切なし』。

 

 

289:名無しの鬼っ娘

 

 

290:名無しの装者

はい?

 

 

291:名無しの魔法提督

あー

 

 

292:名無しの寺生まれ

ええと、まじスか?

 

 

293:名無しのごとき氏

マジデジマ。刀身の色が変わるくらい。

敢えて良い言い方をするなら、特殊能力に回す分の全リソースを全部、刀としての基礎能力につぎ込んでいるとも言えるが……

特殊と言えば、斬魄刀としてはこれ以上なく特殊かもしれんな。

 

 

294:名無しの記憶探偵

つまり成長を阻害する云々は、失望されたくなかったが故の言い訳ということか。

 

 

295:名無しのごとき氏

誰だって宝箱が空だったらがっかりするからな。ミミックじゃないだけマシだが。

成長を阻害するってのも、全く的外れって訳じゃないかな。

何の力もない斬魄刀を見て「自分には才能がない」って思い込んだら、成長が遅れた可能性はあるし。実際は剣の鬼才だった訳だが。

擁護すれば、刀として見ればちゃんと優秀なんだよ。

ただ火も氷も風も雷もビームも出ないだけで。

 

 

296:名無しの魔法提督

本当はそれが普通なんだろうけどなぁ……

 

 

297:名無しのごとき氏

クールぶっているけど鍍金だったからなぁ。

中身は相当なポンコツだぞ、あの娘。

おまけに涙目で「どうしよう……」とか相談されるから、こっちが虐めてるみたいな空気になってさ。

 

 

298:名無しの装者

アハハ……お疲れさまです。

それで結局どうしたんですか?

 

 

299:名無しのごとき氏

そりゃあ、全部ぶちまけてごめんなさいさせたよ。

 

 

300:名無しの鬼っ娘

へえ、ストレートなやり方だねぇ。

 

 

301:名無しのごとき氏

この場合、嘘と誤魔化しを重ねても余計な重石になるだけだからな。

単純な方が効果はある。

 

 

302:名無しの寺生まれ

それで結果はどうなったんスか?

 

 

303:名無しのごとき氏

何というか、その死神も薄々そうじゃないかとは察していたみたいでな。

ちゃんと仲直り……いや、別に元々仲違いしていた訳じゃないんだけど。

あの二人にとって必要だったのは、一歩を踏み出す切っ掛けだったんだろうさ。

 

 

304:名無しの記憶探偵

さしずめごとき氏はキューピッドかな?

 

 

305:名無しのごとき氏

やめい。アイツ意外と性格悪いんだぞ。

 

 

306:名無しの寺生まれ

ああ、空港勤務の……

 

 

307:名無しの装者

夢が崩れますね……

 

 

308:名無しの魔法提督

しっかしその死神、結局卍解抜きで最後まで戦いきったんだよな。

千年血戦篇では使いにくかったとはいえ、かなりすごいんじゃないか?

 

 

309:名無しのごとき氏

ああ、それだけど――卍解は使えていたっぽい。

 

 

310:名無しの魔法提督

はん? どゆこと?

 

 

311:名無しのごとき氏

いやさ、斬魄刀の彼女はとっくにその死神転生者の事を認めきっていたからさ。

名前こそ教えていなかったけど、危ない時は勝手に発動していたそうなんだよ。

 

 

312:名無しの寺生まれ

いや、勝手に発動って……そんなことしてもバレるんじゃないっスか?

 

 

313:名無しのごとき氏

それがなー、ほれ、卍解の画像

 

 

《画像》

 

 

314:名無しの装者

えっと……始解の時と何か変わってますか? コレ。

 

 

315:名無しの鬼っ娘

あー、よく見たら刀身の色がちょっと薄くなっている……かな?

 

 

316:名無しのごとき氏

ご名答。銘を鴛鴦契茜拵(えんおうちぎりあかねこしらえ)

ぶっちゃけ見た目はほぼ変わらないから、死神転生者としては始解のバリエーションの一つだと思っていたらしい。

霊圧の増大は、斬魄刀が力を貸してくれている的な感じだと解釈していたそうな。

 

 

317:名無しの記憶探偵

ちなみに卍解時の能力は?

 

 

318:名無しのごとき氏

ない。

 

 

319:名無しの鬼っ娘

やっぱりかー。

 

 

320:名無しのごとき氏

それでも一応利点もあってな。

ほら、これが卍解だって担い手本人にすら分かっていなかったから、滅却師サイドにも情報が伝わらなくて、結果的に発動してもメダリオンで奪われなかったりとか。

 

 

321:名無しの寺生まれ

ホント結果論っスね……

 

 

322:名無しの魔法提督

しっかしアレだな。

名前の割には、装飾は普通というか。

いや、斬魄刀の名前と見た目にどれだけ相関関係があるのかは知らんけど。

 

 

323:名無しの装者

どういうことですか、提督さん?

 

 

324:名無しの魔法提督

ほら、名前に“拵”って入っているだろ?

あの字って日本刀では鞘とか鍔とか柄とかの総称だから、名前からしたらその辺が茜色になりそうだなーって。

でも茜色なのは刀身の方だし。

 

 

325:名無しの装者

へえ……そんな意味が。

 

 

326:名無しのごとき氏

ああ、そういう意味もあるんだけど、多分彼女の場合は別の意味。

 

 

327:名無しの魔法提督

知っているのかごとき院。

 

 

328:名無しのごとき氏

だれがごとき院だw

ほら“拵”ってさ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嫁入り準備って意味もあるんだよね。

 

 

329:名無しの魔法提督

恋愛脳かよアカネちゃん!?

 

 

330:名無しの記憶探偵

となると鴛鴦契も、やはりそちらの意味か。

末永くお幸せに、と言ったところだね。




○死神の男性
ハイスクールD×D×BLEACHの世界への転生者の一人。
霊圧としては並みの隊長格レベルであるが、剣の腕はごとき氏をして「あの人ちょっとおかしいんだけど」と言わしめるレベル。
コンセプトとしては、Fateの佐々木小次郎クラスの才の持ち主が、数百年単位で腕を磨き続けたら――となっている。
死神しての職務を長い間遠征部隊としてこなし、藍染の反乱後召集され古巣の八番隊に配属。席官に任命されるが、同僚の天貝繍助の引き起こした事件の余波や始解を使いこなせていない(と思われている)ことから、それ以上の出世はしていない。
本人としては、数百年単位の遠征部隊としての仕事で使いもしなかった貯金が貯まっているので、出世にはあまり興味がない。でも最近「零番隊とかどう?」と打診が来ている。

始解:朱鋼(あかね)
朱色の刀身を持った斬魄刀。特殊能力の類は存在せず、単純に刀剣としての性能は非常に高い。また常時開放型の為、解号は存在しない。
アバターとして朱色の髪の少女が存在しており、表面上はクールだが中身は恋愛脳。

卍解:鴛鴦契茜拵(えんおうちぎりあかねこしらえ)
茜色の刀身を持った斬魄刀。卍解としての全出力を通常の斬魄刀サイズに圧し込めた、ただそれだけの一振り。






連載終了から結構経つのに、未だランキング上位に来るBLEACH系SS。
根強い人気を感じるものです。斬魄刀が厨二心をくすぐる。何よりオサレ。
誰だって子供の頃オリ斬魄刀とか考えたことがあるはず(多分)。
藍染の卍解は気になるけど、謎は謎のままというのも味があります。
あと遠征部隊は情報が少なかったので、派遣先に関しては独自設定。
アニメ版では砂漠を歩いている様子もあったので……
それでは今回はこの辺りで……
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