真・ごとき転生 スウォルチルドレン   作:サボテン男爵

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今回からスレ数の部分はなくしています。元々フレーバーみたいなものですし、時系列とのすり合わせが地味にややこしかったので(汗

2020/2/21 セリフ微修正


ハイスクールD×D×???編

 俺――兵藤一誠は転生悪魔だ。

 元々は人間だったんだけど、神滅具「赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)」を宿していたおかげで殺されたところを、悪魔であるリアス部長に助けられ俺自身も悪魔になった。

 ちょっと性的好奇心が強いだけのごく一般的な高校生だった俺は、悪魔に転生したころは仕事もあまりうまくいかず、戦力としても仲間たちには大きく劣っていた。

 

 でも悪魔界隈におけるプロスポーツ的なレーディングゲームや幾つかの事件を通し、我ながら随分レベルアップしたものだと思っている。

 世界も大きく情勢が変わり、所謂三大勢力――悪魔、天使、堕天使は和平にこぎ着け、少なくとも表面上は平和になった。

 

 もっとも和平の切っ掛けになった禍の団とかいう連中は、首魁であったオーフィスとかいうドラゴンがいなくなったらしく、尻すぼみになって破れかぶれで特攻してきたやつ等、禍の団を抜け出して独自の行動をとりだした奴ら、別の勢力に吸収されたり鞍替えした奴らと、半ば自己崩壊に近い形で実質的に壊滅したそうだ。まったく、悪い事はできないもんだぜ。

 

 世の中も平和になり、俺も俺自身のハーレムを築き上げる為に上級悪魔を目指して日々鍛錬と悪魔稼業にいそしむ毎日。え、学業はって? ハハハ、まあそっちは気にしない方向で。

 

 そんな高校生と悪魔の二足の草鞋で頑張っていたのだが、つい先日急に情勢が一変した。

 なんでもソウルなんちゃらとかいうやつ等が、悪魔に宣戦布告してきたと言うのだ!

 

 死神とかいうやつ等が中心になった組織らしいが、基本的に他の勢力との関りが薄くリアス部長のお兄さんをはじめとした魔王様たちでもその詳細は把握していないらしい。

 

 今はオカ研の部室で、その話題について部長や眷属のみんなと話していた。

 

「所謂“冥府”の死神たちとはまた別勢力なんですよね?」

 

 小猫ちゃんの問いかけに、リアス部長が頷く。

 

「ええ、その通りよ。とは言っても魂を扱うという関係上、交流はあるそうだけど……ただ、冥府は今回の件には不干渉を宣言しているわ」

 

尸魂界(ソウル・ソサエティ)、でしたか。彼らの言い分では、“悪魔の駒”の多用が世界の崩壊に繋がるって話でしたよね」

 

 悪魔の駒――悪魔以外の種族を悪魔への転生させる、出生能力に乏しい悪魔が種の存続の為に作り出したツール。俺自身その力で死の淵から救われた。

 木場の言葉に、リアス部長は端正な顔を歪める。

 

「一方的な言いがかりだわ。実際悪魔の駒が誕生してからもう5世紀以上。問題があるのならとっくに目に見えて何か起きているはずよ。第一、これまで神話間の争いや事件に不干渉を貫いてきた癖に、今更偉そうにしゃしゃり出てこられても不快なだけ」

 

 怒れる部長も素敵だが、大きく息を吐いてヒートアップした頭をクールダウンさせる。

 

「以前から向こうからの使者が出向いて話し合いは持たれていたようだけど、ここにきて急に方針転換をはかったみたい」

 

 まったく、話し合いで解決できるならそれがいいだろうに。

俺も悪魔らしくなってきたのか最近は力に惹かれる部分もあるが、平和なのが一番だ。

 

「無駄な争いは望むところではないけど、売られた喧嘩から逃げ出すほど悪魔は臆病ではないわ。戦争を喜ぶべきではないんでしょうけど、イッセー。これはあなたにとってもチャンスよ」

 

「えっ? 俺ですか?」

 

「ええ、上級悪魔を目指しているんでしょう? だったら戦争の場は功績と名を上げるには絶好の機会よ」

 

 戦争――戦争か。正直実感が湧かないが、これまで巻き込まれてきた事件の延長戦と考えればいいだろうか?

 

「でも部長。相手の戦力とかは分かっているんですか?」

 

「詳細は不明――だけど強大な力を持っているのなら、隠し切れるものじゃないわ。実際あらゆる神話に彼らの名は刻まれていない。少なくとも三大勢力ほどの力はないでしょう」

 

 なるほど、実力のある相手なら自然とネームバリューがつくというのは分かる。

 実際神話の知識なんて、ゲームや漫画くらいのものしかなかった俺でも知っている名前が、冥界を探せばいることだし。

 

「でも油断はダメよ? 勢力としては弱小でも、強力な個人がいる可能性は否定できない。それこそ先の禍の団の残党を取り込んでいるかもしれないわ。そう考えれば、今回の強気も納得のいく話だし。――相手の目的が悪魔の駒である以上、原材料があるアグレアスが攻撃目標になる可能性が高い。そちらの防衛には手練れが配置される予定だけど、私たちだって負けてられないわ。私の愛しい眷属たち――その力を存分に発揮し、冥界を守るのに力を貸してちょうだい!」

 

「「「「「「はいっ!!」」」」」」

 

 ――そんなやり取りをしたのが、1週間ほど前の出来事だった。

 

                       ◇

 

 アグレアスの地獄は、和風の出で立ちをしたおかっぱ頭の男が銀のオーロラと共に現れたところから始まった。

 

『卍解――逆様邪八宝塞(さかしまよこしまはっぽうふさがり)

 

 その一言と共に咲いた巨大な花のような台座。

 敵襲――そう判断した()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 そこからは悪循環。敵襲と、訳も分からずに殺し合う悪魔たち。

 状況が判明しないうちに駆け付けた援軍は、更に同士討ちを始める。

 あの男を中心に何らかの精神攻撃が働いている――そう判断された時には、少なくない悪魔が犠牲になっていた。

 

「我ながら、雑兵退治が板につき過ぎやなぁ」

 

 決して雑兵などではない。

 アグレアスに防衛についていたのは、主に中級から上級の悪魔達なのだから。

 

「まっ、これも戦争っちゅうことで堪忍や。恨むんなら交渉で済ませんかった己らを恨んでくれや」

 

 夥しい死体が重なる中で、何でもないように男を独り言ちる。

 

「っと、そろそろ魔王はんやら超越者とか言うんが出てくる頃合いやな。……さすがに藍染やユーハバッハクラスとは思いとうないけど、現ルシファーとやらも大概ヤバい奴っちゅうことやし。ええっと……情報通りならあの辺やな」

 

 男は空中都市の一点を眺める。

 観光都市として知られる場所であるが、感じられる霊圧は少ない。

 観光客や一般人はとっくに避難させられているのだろう。

 

「結界の発生装置も同士討ちの隙に壊させてもろうたし……うーん、花丸の仕事っぷりやな」

 

 自画自賛する男――平子真子が己の顔の前で空を掻くように手を動かすと、次の瞬間にはその顔面はツタンカーメンの如き仮面に覆われる。

 

「『虚閃(セロ)』」

 

 膨大な霊圧の奔流が、アグレアスの遺跡へと殺到した。

 

                        ◇

 

 アグレアスの惨状は、リアス・グレモリーとその眷属にも伝わっていた。

 当初こそ駆け付けようとしたものの兄であり魔王であるサーゼクスからストップがかかり、味方内で同士討ちが起こるという不可解な状況の中、安易に援軍を送ることもできなくなっていた。

 

 否――そもそも人の心配をしている余裕がなかったというのもあるのだが。

 

「楽しませてくれそうなヤツじゃないかっ!!」

 

 発見した“敵”に対して拳を振りかざすは、共闘していた今代にして最強の白龍皇――ヴァーリ・ルシファー。

 二天龍の片割れたる“白”の力を纏った鎧。触れれば10秒ごとに相手の力を半減する異能。しかしながら肉薄した拳は届くことなく、その身ごと突如現れた銀のオーロラに飲みこまれる。

 

 飛び出した先を把握する――先ほどから僅かにずれた地点。遠くには跳ばされていない。

 その事実を理解し、振り返ったヴァーリの視界に浮かんだのは赤黒いオーラを纏った異形の回し蹴り。

 

 カウンター気味に放たれた一撃は白龍皇の鎧を捉え、打ち据え、砕く。

 声を上げる間もなく意識が闇に落ちるヴァーリ。

 そして蹴りの余波とも言える赤黒い衝撃波は、その延長線上にいた赤龍帝の鎧を纏った一誠にまで届き、その身を嵐のように蹂躙した。

 

「があああああっ!?」

 

 吹き飛ばされ、地を転がり、鎧は解除される。

 ただの余波でこの威力――蹴りの直撃を受けた好敵手は生きているのかと、一誠はふらつきながらも立ち上がろうとする。

 

「てっ、めえ! よくも部長やみんなを!」

 

「騒ぐな、殺してはいない。そしてわざわざ息の根を止める気もない」

 

 悪魔である一誠が言うのもなんだが――まさに悪魔そのものといった外見の異形は肩を竦めた。

 

 仲間たちは、すでに皆倒れ伏している。

 接敵し、臨戦態勢に入ろうとした瞬間皆やられていた。

 

「お前、一体何者なんだっ!? 何でこんな真似をする!」

 

「通りすがりのアナザーライダーだ。別に覚えておく必要はない」

 

 突如――冥界の空で光が爆ぜた。

 目を細める一誠だが、感じる破滅の魔力には覚えがあった。

 

「今のは――」

 

「現ルシファーと黒崎一護の戦いが始まったか。ならばこちらも急がねばな」

 

「っ! 何をするつもりだっ!?」

 

 異形――アナザーダークディケイドが手をかざすと、銀のオーロラが巻き付くように一誠の体を拘束する。

 銀のミノムシのようになった赤龍帝に、冷酷に告げた。

 

この世界(めいかい)を破壊する」

 

 

 

 

                        ◇

 

 

 

 

転生者愚痴りスレ

 

211:名無しのごとき氏

やほー。

 

 

212:名無しの寺生まれ

どもっス。オーフィスちゃんの里帰りはどうでした?

 

 

213:名無しのごとき氏

ちょっと世界を破壊してきた。

 

 

214:名無しの装者

いきなり物騒ですね!? 何があったんですか!?

 

 

215:名無しのごとき氏

正確には、破壊というより分断といった方が正しいんだけど。

いや、まいったよ。久々に出向いたら何か戦争前夜になってて。

 

 

216:名無しの記憶探偵

ふむ、オーフィス嬢がいなくなったことで三大勢力間の和平が失敗。

それで戦争に繋がったということかね?

 

 

217:名無しのごとき氏

うんにゃ、予想外の方向。

前行ったときは分からなかったけど、ハイスクールD×DだけじゃなくてBLEACHがクロスしている世界観だった。

それで死神と悪魔で戦争に発展してたわけよ。

 

 

218:名無しの魔法提督

原因は何なんだ? 赤龍帝が女性死神をドレスブレイクしたとか?

 

 

219:名無しのごとき氏

いや、悪魔が使う悪魔の駒っつーアイテムが原因。

 

 

220:名無しの鬼っ娘

どんなのなのさ?

 

 

221:名無しの寺生まれ

悪魔以外の生き物を、強制的に悪魔に変えるアイテムっスね。

確か同意抜きで強制的に悪魔にされた人とかもいたような……

 

 

222:名無しの装者

つまり死神が人間を守るために立ち上がった、ってことですか?

 

 

223:名無しのごとき氏

あー、そこんとこ勘違いされがちだけど、死神が守るのは人間じゃなくて世界のバランス。

極端な話、無理やり悪魔に変えられる人間がいても現世のやり取りには手出しはしない。

……問題がそこで終わるなら、だけど。

 

 

224:名無しの鬼っ娘

つまり、何か問題があったってわけかい。

 

 

225:名無しのごとき氏

悪魔に変えられた人間はさ、魂が変質して元の輪廻転生の輪には戻れないらしい。

少なくとも死神たちの弁ではそういう話だった。

 

 

226:名無しの魔法提督

あー、つまり滅却師たちと同じケースってわけか。

 

 

227:名無しの装者

どういうことです?

 

 

228:名無しの記憶探偵

BLEACHの世界観では、あの世とこの世の魂の比重が壊れると、世界そのものの崩壊に繋がるのだよ。つまり転生した悪魔が増えれば増えるほど、魂の比重が傾くという訳だ。その魂の比重を監視・管理する死神がバランサーと呼ばれる所以だね。

 

 

229:名無しの寺生まれ

それで魂の比重を傾ける滅却師とも戦争になったんスよね。

でも話し合いとかはされなかったんスか?

 

 

230:名無しのごとき氏

してた。悪魔の駒によって誕生した転生悪魔は当初こそ数が少なかったけど、近年は増えているそうでね。今回の問題が発覚して死神サイドとしても悪魔サイドに再三交渉をしにいったみたいだけど、うまくいかなかったらしい。

 

 

231:名無しの装者

話が通じない相手だったんですか?

 

 

232:名無しのごとき氏

言葉は通じるよ。言葉は。

そーだなー。装者ちゃんはさ、例えば異端技術で世界が滅びるって言われたら実感湧く?

 

 

233:名無しの装者

そりゃあまあ。実際何度もピンチになった訳ですし。

 

 

234:名無しのごとき氏

じゃあ地球温暖化で世界が滅びるって言われたら?

 

 

235:名無しの装者

……正直実感が湧かないです。理屈は分かるんですけど。

 

 

236:名無しのごとき氏

だろ? 多分悪魔サイドとしてはそういうレベルの認識。

人間だって、年々地球の温度が上がって南極の氷が溶けているって言われても、「じゃあ世界みんなで手を合わせて温暖化防止に取り組みましょうか」ってならないのが現実。

結局、どこかで決定的な破綻が起きるまでは本気になれないんだよ。

ましてやあの世とこの世の魂の比重なんて、死神くらいしか分からないバランス感覚だ。

多分悪魔的には「何言ってるんだアイツら?」って感じだったんだと思う。

提督辺りは、この感覚覚えがあるんじゃないの?

 

 

237:名無しの魔法提督

あー、分かる。

ロストロギアの回収任務とか、現地民に説明してもどうしても話がかみ合わない事があるからなぁ。

どんなにヤバいものだって言われても、納得が追い付かないというか。

どうでもいい物品ならまだしも、生活や文化に根差したもんならなおさらに。

 

 

238:名無しの寺生まれ

あっ、自分もちょっと分かるっス。

こっちの目から見たら明らかにヤバい物品を持ってる人も、口だけじゃなかなか分かってもらえないっスからねぇ……

 

 

239:名無しのごとき氏

そんな感じでね。

悪魔的には「よく分からない奴らがいちゃもん付けてきて、自分たちの当然の権利を害しようとしている」って話になるわけ。そりゃ説得も通じんわな。

 

 

240:名無しの記憶探偵

当然の権利、か。

悪魔達にとっては、人間を同族に転生させるのは当然の権利だと?

自ら望んだ場合ならばともかく、無理やりともなれば権利も何もないと思うのだが。

 

 

241:名無しのごとき氏

あー、要するに悪魔からの人間に対する認識か。

オレの視点からの、個人的な偏見交じりの意見で良ければ説明するけど。

 

 

242:名無しの記憶探偵

拝聴しよう。

 

 

243:名無しのごとき氏

一言で言うなら――悪魔にとって人間は“有益な資源”かな。

 

 

244:名無しの装者

資源、ですか。

 

 

245:名無しのごとき氏

まっ、全員が全員そう考えている訳じゃないだろうけどさ。

中には愛を育むやつや友誼を結ぶってこともあるだろう。

でも総合的かつ平均的な感覚は、多分そうなると思う。

本人たちがどう思っているかは知らないけど、そう的外れな意見でもないと思う。

 

 

246:名無しの魔法提督

なんかちょっとしっくりきた。

 

 

247:名無しのごとき氏

有益な資源だからこそ、守るし保護もする。

はぐれ悪魔や他勢力に荒らされないよう、できれば政府直轄で管理したい。

 

 

248:名無しの記憶探偵

人が家畜や漁場・観光資源を保護するように、か。

 

 

249:名無しのごとき氏

当然の話だが、そもそも悪魔は人間じゃない。

脳味噌の構造も魂の造りも精神性も文化も違う生き物だ。

そんな相手に、自分たちより人間の観点を優先してくれってのが筋違いだろうさ。

変に人間の味方ぶっているから、違和感を覚えることがあるだけで。

 

 

250:名無しの鬼っ娘

なるほどねぇ。言われてみれば、地獄の埴輪神や893も結構そんな感覚かも。

人間はあくまで資源で道具ってね。

 

 

251:名無しの寺生まれ

人間が他の生き物に対してやっていることって訳っスね。

人間が“される側”に回っているだけで。

 

 

252:名無しのごとき氏

ま、視点や価値観の話はこの辺りでいいだろう。

悪魔の駒だけでも問題だったんだけど、最近は天使たちも同じようなことをやろうとしているってことがわかってね。

 

 

253:名無しの魔法提督

御使いってやつだったか。

 

 

254:名無しのごとき氏

死神サイドが警戒したのが、他の勢力も同じようなことを始めるんじゃないかってこと。

現状の数ならまだ大丈夫でも、多勢力の人外が見境なく人間を転生させて自陣に加えるようになれば完全に魂のバランスが崩れだす。

そうなる前に、状況を鎮静化する必要がでてきたってわけ。強引なやり方になったとしても。

 

 

255:名無しの寺生まれ

それで戦争っスか。

 

 

256:名無しのごとき氏

死神サイドとしても、実際苦渋の選択だったみたいだけど。

千年血戦篇が終わってそう月日が流れていない状況。

死神の数も減って、瀞霊廷のダメージも回復し切っていないまま。

そんな中で開戦に踏み切る必要があった訳だから。

だからこそ、オレみたいな雇われが必要とされたんだけどさ。

 

 

257:名無しの鬼っ娘

そーいえば誰から雇われたのさ?

 

 

258:名無しのごとき氏

瀞霊廷の四十六室に転生者が居てそいつから。

あと悪魔サイドの政治家にも転生者が居て、そっちもグルになってた。

 

 

259:名無しの魔法提督

マッチポンプじゃねぇか。

 

 

260:名無しのごとき氏

実際そこまでキレイに状況は整えられなかったけどさ。

死神サイドとしては、今の状態で無茶な進軍はしたくない。

悪魔サイドとしても、死神のヤベーやつ等を相手にしたら被害がバカにならない。

だからお互いコッソリ手を結んで、この戦争最小限の被害で終わらせよーぜってなった訳。

 

 

261:名無しの装者

戦争の裏側を見てしまいました……

それで世界の破壊――というか分断になったんですか。

 

 

262:名無しのごとき氏

死神サイドとしては別に悪魔を滅ぼしたい訳じゃなくて、転生悪魔を増やしたくなかっただけ。

だからこそ悪魔の駒の原材料である結晶体の産地の破壊と、悪魔が人界に出てこれないように冥界に封をする。最悪この片方が為せれば、それで良かったんだ。

オレが請け負ったのは、冥界の封印。

アナザーワールドを作る応用で次元の壁を分厚くした感じ。

冥界は地球と面積が変わらないから、さすがに苦労した。

 

 

263:名無しの寺生まれ

苦労したで済ませられるだけすごいと思うっスけどね。

それで冥界は完全に封印できたんスか?

 

 

264:名無しのごとき氏

うんにゃ、わざとちょっと穴は空けてある。

転移しようと思えば何とかやれなくもないけど、今まで見たく気軽にやるにはとてもコストが見合わないってレベルで。

 

 

265:名無しの鬼っ娘

なんで完全に閉じなかったのさ?

 

 

266:名無しのごとき氏

完全に分断したら、何が何でも突破しようと死に物狂いになる可能性があるだろう?

だったら最初から、”大規模の転移は無理でも少人数なら何とかなる”レベルにしておいた方がいい。

不便なだけなら、それで何とかやりくりしようとするから。

 

 

267:名無しの記憶探偵

必要は発明の父、逆もまた然りという訳か。策士だね。

 

 

268:名無しのごとき氏

アグレアスの方も結局派遣された死神が落としたんだけど、これがまた怖い話でね。

例の悪魔の政治家、アグレアスの防衛に不穏分子や敵対する派閥を当てていたらしい。

 

 

269:名無しの魔法提督

これを機に自分の手を汚さずに始末させたのか。

全滅しても良し、生き残ってもアグレアスを落とされたら責任を追求できる、守り切れたらそれはそれでよし。うーん、嫌いじゃないぜ。そういうの。

 

 

270:名無しの装者

私はそういうのはちょっと……

 

 

271:名無しのごとき氏

悪魔の駒も、元は人口問題が発端。

だからそのことも相談受けて、トリコ世界の妊娠率を上げるような食材を幾らか見繕っている。

悪魔相手にどこまで効果があるかは分からんが、うまくいけばそれも功績にするだろうさ。

他所の種を転生させるのに比べたら、よっぽど真っ当だしな。

 

 

272:名無しの記憶探偵

なかなかに強かな人物のようだね。

 

 

273:名無しのごとき氏

力じゃ魔王にかなわない分、頭を巡らせて立ち回る必要があるってさ。

 

 

274:名無しの寺生まれ

そういや現地の主人公勢はどうなったんスか?

 

 

275:名無しのごとき氏

D×D勢の方は、オレが相手をしといた。

一護とかち合わせて、変に力を取り込まれて進化されたら厄介だし。

ただオーフィスが居なくなった影響か、多分原作ほどの力はなかったかな。

 

 

276:名無しの鬼っ娘

ってことは一護の方も参戦してたんだねぇ。

 

 

277:名無しのごとき氏

それなんだけど、最初は「尸魂界と冥界の戦争だから死神代行の業務ではない」ってことで参加させないつもりだったみたいなんだ。ただ……

 

 

278:名無しの魔法提督

ただ?

 

 

279:名無しのごとき氏

よりにもよって織姫ちゃんに襲い掛かった悪魔がいてな。

「可愛くて、胸がでかくて、珍しい力をもったレアものだ。よし、自分の眷属に加えて可愛がってやろう」って。

それでイッチーブチギレ。

 

 

280:名無しの寺生まれ

そりゃキレるっスわ。虎の尾を踏んだどころじゃねぇっスよ。

 

 

281:名無しのごとき氏

イッチーだけじゃなくて、この一件で一気に死神サイドからも悪魔へのヘイトが高まってね。

 

 

282:名無しの鬼っ娘

なんでさー?

 

 

283:名無しのごとき氏

容姿がいいっていうのはそれだけで高ポイントだが、加えて彼女の力で命を救われた死神もそれなりにいる。新入りの死神には「どの隊にいけば織姫さんに会えますか?」って勘違いしているヤツまでいるそうだ。そんな子がコレクション扱いで狙われたとあっちゃあ、もうね。

要は、人気者に手を出したら悪者になるって話。

 

 

284:名無しの装者

アウトですね。

 

 

285:名無しのごとき氏

ぶっちゃけオレが一誠を抑えていたのは、万一にも織姫ちゃんにドレスブレイクさせないためだったりする。

そんなことになったらイッチーが超虚化するかもしれん。

 

 

286:名無しの装者

英断だったと思います。

ところでごとき氏さん。その破廉恥悪魔、ちゃんと仕留めました?

 

 

287:名無しのごとき氏

え、ちょ、装者ちゃん?

 

 

288:名無しの装者

息の根止めました?

 

 

289:名無しのごとき氏

いや、生かしてあるけど……

 

 

290:名無しの装者

そうですか。

 

 

291:名無しのごとき氏

え、ハイ。

 

 

292:名無しの装者

そうですか。はぁ……

 




ちょっとした設定集
〇D×Dサイド
オーフィス不在によりイベントの難易度が低下。主人公勢は相対的に実力が原作よりもダウン済。今回の戦争によりアグレアスが落とされ悪魔の駒の増産は不可能に。加えて冥界は封印され、人界との行き来が困難に。しかしながら新発見された作物により出生率の改善が見られ、とある政治家主導で手つかずだった土地を使って増産することに。


〇BLEACHサイド
戦争にて少数精鋭を派遣し、実質的に死者なしで冥界相手に戦略的勝利を飾ったため他の人外勢力から注目を集めることに。しかしならが神話間の争いには基本的に干渉するつもりはなく、最低限の交流のみに勤める。現在は涅マユリ主導の元、悪魔の駒摘出及び人間への回帰の研究が行われている。ちなみにごとき氏も研究対象として目を付けられている。

〇逆様邪八宝塞
平子真子の卍解。敵味方の認識を逆にし、同士討ちを誘発する。



以上、ハイスクールD×D×BLEACHな世界観でした。
今回D×Dが大敗を喫した形になりましたが、情報不足、過小評価、情報流出、平子の凶悪な対軍能力が噛み合った結果で、総力戦になればまた違った結果になったでしょう。また悪魔の駒による魂の変質は独自解釈になります。
次回は多分、番外編になると思います。
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