会場はすでに大盛り上がりであった。緑谷はもちろんの事、エンデヴァーの息子である轟と怒涛の接戦を繰り広げた爆豪。この3人がもうすでに複数のヒーロー達のスカウト候補にエントリーしているくらいだからだ。そんな中で、
ミ「1位は緑谷君、2位は轟君、3位は爆豪君……それから42位までの結果はこんな感じね!」
モニターに各順位が表示される。それを見て爆豪が、
勝「デクならともかく半分野郎にまで負けるなんて……ッ!」
と、かなり頭に来ていた。そんな爆豪になるべく今は話しかけない方がいいだろうと思った緑谷は黙ってミッドナイトの話を聞いていた。
ミ「次からが本戦よ!みんな、気張っていきなさい!そしてその内容は――これよ!」
モニターには『騎馬戦』と表示された。一同はそれで少し考え込む。個性ありで騎馬戦とはどうやればいいのかと。だがそれを説明しない程薄情ではないのでミッドナイトは説明していく。そして話を聞いていく内に全員の視線が緑谷に集まっていく。そう、1位の選手にはポイントが1000万も振り込まれるからだ。どうぞ狙ってくださいと言わんばかりの点数に全員の視線が緑谷に集まり、緑谷の内心は、冷や汗が吹き出していた。そして、騎馬戦のメンバーを決めるためのタイムが設けられた。
お「デク君!私と組もう!」
麗日がそう言ってきてくれた。それには緑谷も嬉しくなった。
出「いいの?麗日さん。多分僕と組んだらかっちゃんとかに狙われちゃうよ?」
お「大丈夫、デク君が本気で逃げたらだれでも捕まえられないって!」
出「そう、かな……?」
お「うん。それに、仲いい人とやった方が楽しいよ!」
出「麗日さん……!」
緑谷が感激していると突然、
?「1位の人!私と組みましょう!」
出「え?!」
?「私はサポート科 発目 明です!」
出「えーと発目さん。理由を聞いても?」
明「あなたと組めば必然的に、私のどっかわいいベイビーが目立ちます!」
出「んー、いいよ」
明「ありがとうございます!」
それから緑谷は頭の中で考えていた人に声をかけた。相手は飯田だった。
天「緑谷君…?俺と組みたいのか?」
出「うん」
緑谷はそれで自身の考えている戦法を麗日と発目を交えて話し合う。その内容は普通なら納得いくものだと飯田も考えた。だが、今回は勝手が違う。
天「すまないが、緑谷君。今回ばかりは断らせてもらっても構わないか?」
出「えっ……」
それで少し悲しそうな表情になる緑谷。そんな緑谷の顔を見て飯田は弁解するかのように言う。
天「勘違いしないでくれ。もちろん緑谷君に頼まれたら普通なら断らないさ。だが今回は
ライバルとして緑谷君と相対したい。挑戦者として君と戦いたいんだ」
出「飯田君……うん、わかったよ」
天「わかってくれたか。それに、実はもうメンバーは決まっているんだ」
飯田が進んだ先には轟、八百万、上鳴の三人の姿があった。轟の視線が緑谷を見据える。絶対に勝つという気迫が感じられるからだ。
お「デク君、どうしようか……」
出「うん……」
それで2人で考え込む。発目は発明品を見て何かしている。
出「これで後は防御力がある人がいいんだけど……必然的に僕は騎手になるからあまり
スピード戦には加われない。だから後は……!」
それで緑谷は周りを見回してまだ残っている生徒を探る。そしてついに相性がいい人物を見つけた。
出「常闇君。僕達と組んでもらっても構わないかな?」
踏「緑谷……?ふむ、理由を聞こうか」
出「うん。常闇君は前に入って、黒影を使って防御に徹してほしいんだ」
踏「ほう……?なかなかいい選択じゃないか」
出「えっ?」
それで常闇は自身の個性とその弱点を教えてくれた。その内容を緑谷は吟味して、発目の作品と麗日の無重力の個性を合わせて、
出「うん。これならいけそうだね」
踏「考えは纏まったようだな。緑谷、俺を選んだからにはうまく使ってくれよ?」
出「任せて!」
緑谷達がメンバーが決まった事によって、こうして防御に長けた面子になった。そこにミッドナイトがチーム決めタイム終了の声を上げる。
プ『さーて、ついに始まるぜ!鬨の声を上げろ!今から激しい戦いが幕を上げるぜ!』
緑谷達はそんなプレゼントマイクの声を聞きながら、
出「麗日さん!」
お「うん!」
出「常闇君!」
踏「ああ」
出「発目さん!」
明「フフフフ」
出「3人とも、よろしくね!」
こうして騎馬戦が始まろうとしていたのであった。