ー轟 控え室ー
コンコン
焦「どうぞ」
龍「よっ!」
焦「黒牙か…どうした?」
龍「んー ちょっとな」
焦「?」
龍「轟さ、出久との試合で炎使ったろ?」
焦「ああ」
龍「もしもまだ迷ってんなら、その気持ちを捨てずに抱えてろ。いつか、その気持ちも、
報われるから」
焦「?」
龍「じゃ、次の勝己との試合も頑張れよ」
焦「あ、ああ」
轟はしばらく悩んでいたようだが、試合の開始時刻が近づいてきているため、部屋を出た。
プ『さー、ついにやって来たぁ!!雄英体育祭1年の部、決勝戦!!派手な個性で勝ち
上がって来た、ヒーロー科、爆豪 勝己!対するは、これまでの試合で実力の差を
見せつけて来た、ヒーロー科、轟 焦凍!今回はどんな試合を見せつけて
くれるのか?!』
プレゼントマイクの言葉とともに入場してくる2人。爆豪はどこか緊張した面持ちだが、相変わらず不敵な笑みを浮かべている。それに対し轟は、いつものような涼しげな顔だが、その瞳は闘志をうつし、光っていた。
プ『START!!!』
勝「オラァッ!!」
BOOM
開始と同時に爆豪が爆破を仕掛ける。が、軽々と避けられる。それを追いかけ爆破を仕掛ける爆豪。
勝「避けてばっかじゃ勝てねーぞ、半分野郎!!」
焦「俺はもう、半分野郎じゃねぇ」
轟の左半身から炎が出る。
勝「ハッ そうかよっ!!」
BOOM
再び爆破を仕掛ける。轟は炎で応戦する。しかし、今まで左の練習をしてこなかったのが仇となったのか、轟が押され始める。
焦「クッ」
勝「どうした?!そんなんじゃ俺に勝てねーぞ!」
氷も使い攻めていくが、やはり氷と爆破は相性が悪く、なかなかうまくいかない。それをじれったく思ってる轟の耳に、爆豪の声が入ってくる。
勝「なんで龍生はこんな奴に目をつけてんだか」
焦「なに?」
勝「龍生が言ってたぜ。“轟は成長の余地がある。育てたら面白そうだ”ってな」
焦「黒牙が…?」
黒牙が言ったと言う言葉を聞いた途端、轟の個性の威力が上がる。
焦「俺は、お前に勝つ。そして、あいつと戦う権利を手に入れる!」
勝「勝つのも、あいつと戦うのも、俺だぁ!!!」
プ『おーっと?!ここで2人の個性の威力が上がる!ここにいても吹き飛ばされそうだぜ!』
プレゼントマイクの言う通り、2人の強個性の衝突により、ステージ上に、暴風が発生していた。
数分後…
勝「ハァハァ…」
焦「…」
しばらく攻防が続き、肩で息をしている2人。
勝「おい、轟」
焦「なんだ」
勝「そろそろ終わらせよーぜ」
焦「その意見には賛成だ」
と、急にステージの温度が下がる。爆豪も爆風で飛び上がる。
勝「『榴弾砲着弾』!!」
焦「『膨冷熱波』」
ドカァン
プ『なんだ?!何が起きた?!』
相『おそらく、2人の個性が衝突したことにより、巨大な爆発が起きたのだろう』
プ『解説サンキュー!イレイザー。さぁ、勝敗はどうなった?!』
ステージ上に広がっていた煙が晴れる。そこには、壁に衝突し気絶した轟と、肩で息をしながらもしっかりと立っている爆豪がいた。
ミ「轟君、場外。よって勝者、爆豪君!」
プ『今までで1番続いた決勝戦!!その勝者は、爆豪 勝己だぁ!!!』
ワァッ
プ『よって、1-A 黒牙 龍生と戦うのは、同じく1-A 爆豪 勝己!特別枠決勝戦は、20分後に
始まるぜ!』
ー観客席ー
出「かっちゃんが勝ったってことは…」
龍「俺の相手は勝己か」
鋭「黒牙と戦うのはバクゴーかぁ」
龍「(アレからどれだけ成長したか、見せてもらうぜ?勝己)」
黒牙の口角は、上がっていた。