試験から数日後…
ーオールマイト事務所 2階ー
ピロン
龍「ん?」
家でのんびりしていた黒牙のケータイにメールが届く。緑谷と爆豪からの合格通知だった。
龍「よかった。2人とも受かってて」
黒牙も2人に返信し、寝始める。
数日後…
ー雄英前ー
龍「あ」
出「龍君!」
雄英の校門前で黒牙と緑谷が会う。そのまま一緒に教室へ向かう途中、爆豪とも会い、教室へ向かう。
ー1−A前ー
勝「でけーな」
出「おっきい…」
ガラッ
黒牙が扉を開けた。そこには、メガネをかけた人がいた。
出「あ、君はあの時の」
?「ぼ、俺は飯田 天哉だ!」
出「僕は緑谷 出久。こっちは幼馴染で親友の爆豪 勝己君と、黒牙 龍生君」
天「緑谷君に爆豪君、黒牙君だな!よろしく!」
出「うん!」
龍「おー」
緑谷たちが教室についてからしばらくたった。すると、1人の少女が緑谷に声をかけた。
?「そのもじゃもじゃ頭は、あの時の!」
出「え?」
?「同じクラスだったんだ〜。私は麗日 お茶子。よろしくね?」
出「ぼ、僕は緑谷 出久。よろしく、麗日さん」
お「後ろの人たちも、よろしく!」
龍「俺は黒牙 龍生。よろしくな、麗日」
勝「爆豪 勝己だ」
天「俺は聡明中出身の飯田 天哉だ。よろしく、麗日君」
?「仲良しこよしがしたいなら、他所の学校へ行け」
出・勝・天・お「「「「?!」」」」
龍「あ」
下から声がした途端、緑谷たちは驚き、黒牙は、何かに気付いたように声を漏らした。
?「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。君たちは合理性に欠けるね。俺はこのクラスの
担任の相澤 消太。今すぐこれ着てグラウンドに集合だ」
龍以外『はぁ?!』
出「(教師…ということはこの人もプロヒーローなのかな……?)」
それを聞いた緑谷は、雄英の教師ということで、プロヒーローだろうと考えた。
ーグラウンドー
相「来たか」
天「これから何をするのでしょうか?」
相「個性把握テストだ」
龍以外『個性把握テスト?!』
お「入学式は!?ガイダンスは!?」
相「そんなことしてる暇なんかないよ」
龍「ふーん」
相「ウチは自由が売り文句だ。それは俺たち教師にも当てはまる」
お「そんな!?」
相「個性禁止の体力テスト、君たちもやっただろ。あれを個性を使ってやってもらい、
自分の個性の限界を知ってもらう。まず、入学主席の黒牙」
龍「ん?」
緑谷と爆豪は事前に聞いていたため、驚かなかったが、飯田・麗日含む、他の生徒たちは、「あんな小さい子が入学主席⁈」などといった風に、驚いていた。
相「中学の時のボール投げ、いくつだった?」
龍「ん〜、出久、勝己、覚えてるか?」
出「たしか、100mぐらいじゃなかったっけ?」
勝「ああ、素の力でアレだもんな」
龍「だとよ」
?「100!?」
?「素の力で100とか、ヤバすぎんだろ!」
相「じゃあ、個性を使って投げてみろ。円の中からな」
龍「おー」
そう言われ、黒牙は、円の中から本気で投げた。個性を使っていない、素手の本気で。そして、しばらくしてから、相澤の手元にある機器から、ピピッという音がした。
龍「おー、飛んだ飛んだ」
相「…エラー」
?「エラー?!」
勝「あたりめーだ!」
出「龍君、すごいもんねぇ〜」
相「黒牙、お前、個性使わなかっただろ」
龍「ああ。やっぱアンタにはすぐバレるか」
相「俺の個性を使っても消えなかったからな」
出「(個性を消す個性……)そうか!」
龍「どした?出久」
出「イレイザーヘッドだよ!」
勝「は?」
出「相澤先生は、”抹消ヒーロー”イレイザーヘッドだよ!」
?「イレイザーヘッド?」
?「聞いたことないヒーローだ」
?「マスコミ嫌いなんじゃね?」
相「ああ、そうだ。よくわかったな」
出「だって、先生さっき、”俺の個性を使っても消えなかった”って言ってたから」
勝「そうか、イレイザーヘッドの個性は、見た人の個性を消す”抹消”だもんな」
龍「それだけでよくわかったな」
出「アハハ」
相「まあ、お前らもあまり俺に個性使わさせるなよ。俺はドライアイなんだ」
全『(スゴイ個性なのにもったいない!?)』
全員の心が一致した時だった。
?「個性ありの体力テスト…楽しそう!」
相「楽しそう、か。よし、トータル成績が最下位だった奴は除籍だ」
天「除籍?!」
?「入学初日なのに理不尽です!」
相「理不尽というが、世の中さまざまな災害やヴィランの暴走といった唐突な事件が
発生する。その度に迅速に対応できないと世の中やっていけねーぞ? それも
踏まえて覆していくのがヒーローってもんだろ?放課後に遊びたいと思っているなら
諦めろ。これから3年間、俺達教師陣はお前たちに様々な苦難を与えて行く。それを
乗り越えてこそヒーローになれるってもんだ」
?「そんなっ?!」
相「『プルスウルトラ』の精神で乗り越えろ。それじゃあ、始めるぞ」
*ここから下は、黒牙の記録だけ書いていきます。
50m走…
0.1秒(1位)
?「はやっ」
?「誰か今の見えたか?」
?「見えねぇだろ!」
天「負けた……」
勝「やっぱスゲーな!龍生は!」
出「かっちゃんも早かったと思うよ?」
立ち幅跳び…
測定不能(1位)
?「どこまで飛べんだよ!?」
?「向こうのフェンスのところにいるぞ!」
お「スゴイ…」
握力…
測定不能(1位)
?「当たり前のように目盛りを振り切りやがった」
?「万力を創造したのに、負けましたわ…」
反復横跳び…
測定不能(1位)
?「なんかもう、当たり前のような記録になってきた……」
勝「俺も、龍生に負けてられねー!」
上体起こし…
相「おい、黒牙」
龍「なんだ?」
相「お前、これやらなくていい。支えられる奴がいないから」
龍「ほーい」
測定不能(1位)
長座体前屈…
80cm(5位)
?「逆にスゲー…」
出「龍君、体柔らかいもんねぇ」
持久走…
1位
勝「ハァハァ…」
出「やっ、ぱ、龍君は、はやい、な。ハァハァ」
龍「お前ら、疲れすぎだろ」
?「いや、お前が疲れなさすぎなんだよ」
龍「?そうなのか?」
?「そうだよ!」
ボール投げ…
エラー(1位)
?「個性使ったのに、勝てなかった…」
出「やっぱり龍君はスゴイや」
勝「俺たちも負けてらんねーな!」
出「うん!」
相「順位はこの通りだ」
と言い、手元の機器で、結果を映した。黒牙は他を寄せ付けずに、1位。爆豪は4位で、緑谷は8位だった。
相「ちなみに除籍はウソだ」
龍以外『はぁ?!』
相「お前らの全力を引き出すための、合理的虚偽ってやつだ」
?「そのくらい、すぐわかりますわ」
相「そんじゃ、着替えて教室戻れ」
ー男子更衣室ー
勝「龍生は、やっぱスゲェな!」
出「うん、やっぱり龍君はすごい!」
龍「ん?そうなのか?」
?「いや、あれですごくないわけないだろ!」
龍「誰だ?お前」
?「俺は、瀬呂 範太。個性は”テープ”!」
?「俺は、切島 鋭児郎だ!個性は”硬化”!よろしくな!」
切島と瀬呂が黒牙に自己紹介すると、他の男子たちも自己紹介をし始めた。
龍「これからよろしくな、みんな」
出「よろしくね」
勝「ふんっ」
鋭「ああ、よろしく!」
放課後…
お「おーい、みんな、駅まで?」
出「うん、そうだよ」
お「一緒に帰ろ!デクくん、黒牙君、飯田君、爆豪君!」
天「デク?」
出「うん、かっちゃんが僕につけたあだ名だよ」
天「木偶の坊と言う意味ではないか!いいのかい?緑谷君」
出「うん。僕の『デク』ってあだ名は、”頑張れ”って意味なんだ!ね、龍君」
龍「ん?ああ」
天「うむ、ならいいが」
勝「早くしねーと置いてくぞ!」
出「あ、まってよ、かっちゃん!」
龍「早く行こうぜ」
お「うん!」