重原子力ミサイル巡洋艦 ザンクード、抜錨する!   作:Su-57 アクーラ機

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本作の主人公 ザンクードの設定集です。


設定集

『ザンクード』

 

正式名称『1164号計画型重原子力ミサイル巡洋艦 ザンクード』

 

 

○船籍:エルメリア連邦共和国海軍

 

 

━諸元━

 

満載排水量:46,805t

 

全長:312m

 

全幅:33m

 

 

○兵装

 

・35.5cm連装砲 前甲板1基

ザンクードに搭載された大口径の主砲。

専用のレーダーや光学照準器、高性能な自動装填装置を搭載したりと、高性能化が進んでいる。

 

・130mm連装両用砲 前甲板・後部構造上の計2基

ドームのような形状をした防盾(ぼうじゅん)が特徴的な、対艦・対空両用砲。

仰角を最大で+85゜までとれる。

モデルはAK-130

 

・76mm単装高速射砲 前甲板1基

76mmの砲弾を毎分240発という高レートで発射する高速射砲。

ベルト給弾方式と言う、艦載砲では型破りな機構を持つ事から、マシンガンならぬ『マシンキャノン』の名で親しまれている。

(比較対象:ボフォース57mm砲Mk3が毎分220発。こちらはベルト給弾方式ではない)

 

・『スティングレイ』巡航ミサイル

亜音速で巡航するミサイル。比較的に安くて威力もそこそこの兵器。

前甲板に16セルのVLSを2基、計32発搭載。

 

・『ハンマーヘッド』長距離重対艦ミサイル

マッハ2.5で飛翔する大型の超音速対艦ミサイル。

750Kgもの炸薬を搭載したこのミサイルは、当たれば高確率で致命傷を被る上にミサイル本体の重量も7tあり、炸薬無しでも頑丈な装甲を容易く貫徹できる程の凶悪兵器である。

攻撃の際は、目標の各艦艇に対して複数発の同時発射を行うのが原則。

前甲板に28セルのVLSを2基、計56発搭載。

 

・『バゼラード』個艦防空ミサイル

ザンクードの防空を務める短距離対空ミサイル。

後甲板に34セルのVLSを2基、計68発搭載。

 

・『ガーゴイル』艦隊防空ミサイル

遠距離から近付く敵機やミサイルを撃墜する為の長距離防空ミサイル。

前甲板に27セルのVLSを2基、計54発搭載。

 

地対空ミサイル(SAM)発射機 2基

ザンクード前甲板に搭載された地対空ミサイルシステム。

普段は艦内に格納されている。

 

・12連装対潜ロケット発射機 3基

ロケット推進式対潜攻撃兵装。艦首と両舷甲板に搭載。誘導性能は持っておらず、射程距離延長の為にロケットを搭載した対潜迫撃砲と言う位置付け。発射弾を変更する事によって、対潜だけでなく対地攻撃にも対応。

発射機根元の甲板下には再装填用の弾頭が大量に眠っている。

 

・5連装533mm短魚雷 両舷2基

艦体中央部側面の装甲ハッチ内部に格納されている5連装の短魚雷及びその発射機。

 

・複合CIWS 8基

30mmガトリング砲2基と対空ミサイルを併せ持った複合タイプの近接防御火器システム。

対空ミサイルは、撃ちきるとその場で即座に自動装填を可能としている。

モデルはコールチク

 

・30mmCIWS 4基

30mmガトリンク砲1基のみのタイプの近接防御火器システム。

モデルはAK-630

 

・20mm連装自動対空砲 6基

対空牽制用に搭載されている。

敵機に当てると言うより、敵機の妨害をするのが主な目的の機関砲。

これは過去の戦艦に搭載されていた機銃の運用法と似通った思想を持つ。

 

・25mmチェーンガン 2基

主に高速戦闘艇や海賊のボートなどの小型艇に向けて使われる。

 

・チャフ フレア発射機

接近するミサイルの電子及び熱源誘導を妨害する為の兵装。

 

・煙幕発射機

ザンクードの巨体を覆い隠せる程の広範囲に濃密な煙幕を放つ兵装。

 

・広範囲炸裂式巡航ミサイル『ヘリオス』

後部VLSから発射される特殊ミサイル。

使い捨てのマーカードローンを目標へ飛ばして誘導し、目標地点にて広範囲に渡って気化した燃料をバラ撒いたあと、それらに点火して巨大な爆発を発生させる空間制圧兵器。

爆発時に起きる巨大な火球はさながら小さな太陽のようであり、ヘリオスの名に相応しい威力を有する。

4セルのVLSを2基、計8発。再装填の分も合わせると計16発搭載。

 

・61cm対艦対空両用磁気火薬複合加速方式半自動砲『EML』 後甲板1基

磁力と火薬のハイブリッド加速方式で61cmもの砲弾を射出する、ザンクードの後甲板に設置してある巨大レールガン。仰角を+90゜までとれるので、真上の敵に対しても有効。

装填→発射→砲身冷却及び蓄電→装填という手順の為、発射間隔は毎分3発が限界。

砲弾は3種類存在し、炸薬を持たない徹甲弾・命中率重視の榴散弾・対地対空両用の燃料気化弾を持つ。

使用しない場合はヘリの発着艦に干渉しないよう、真上を向いた状態で固定される。

 

・長距離捜索用3次元レーダー

ザンクードに搭載されているレーダー類の1つで、縦長と横長のパラボラアンテナが1面ずつ用いられている大型の可動式レーダー。

 

・艦首ソナー

艦首バウに搭載されているアクティブ・パッシブソナー。

 

 

○航空艤装

 

・『ブッシュマスター』攻撃ヘリコプター 2機

2つの半球状をしたコックピットキャノピーが特徴的な陸軍機を海軍用に改良した機体。

主に主回転翼とテール、スタブウィングを折り畳み可能に変更している。

30mmチェーンガンを固定兵装として装備し、スタブウィングには多様な兵器の搭載が可能。

更には装甲車顔負けの装甲に加え、兵員室に完全武装の兵士を最大で8人まで収容ができ、地上制圧後にそのまま歩兵を降ろして展開する事ができる。

まさに『空飛ぶ歩兵戦闘車』

輸送ヘリと攻撃ヘリの良いとこ取りを図った結果、輸送ヘリとしては微妙、攻撃ヘリとしては大きすぎると、中途半端な性能になってしまったが、巨大な機体を活かした攻撃力と搭載量はかなりのもの。

モデルはMi-24

※ブッシュマスター:クサリヘビ科の毒蛇。

 

・マーカードローン

白く塗装された、薄いブーメランのような形状が特徴の無人航空機。

ヘリオスの誘導を行うのが主な役目であるが、機種にカメラを搭載している為、偵察機としても活用できる。

本機には帰艦能力は求められておらず、機体の構成素材や電子機器は徹底的に低コスト化が図られ、降着装置も搭載されていない。

待機時は主翼を折り畳んだ状態でVLS内に格納され、必要に応じて8基あるVLSから個別に射出。

射出後、空になったVLSには新たな機体が格納され、次の射出を待つ。

各VLSに3機ずつ、計24機搭載。

 

 

○機関

 

・加圧水型原子炉 2基

燃料棒の取り換えを少なくする為、濃度の濃い核物質を使用。

(機関出力:2基で19万馬力)

 

・重油ボイラー 2缶

補助機関。原子炉が使えなくなった際の予備として使用。

(機関出力:2缶で3万7000馬力)

 

 

○主機

 

・蒸気タービン 4軸

 

 

○速力

 

・原子炉使用時:35ノット

5翔式スクリュープロペラ4軸と強力な原子炉によって、巨大な艦体に似合わぬ速力を叩き出す事に成功した。

 

・補助ボイラー使用時:15ノット

 

 

 

元は全長250m前後で収まる筈だったのだが、大型・高性能化で配備数の節約を目的に計画を見直した結果、航空母艦に匹敵する程の巨体と過剰とも言える兵装を手に入れた。

単独での作戦投入も視野に入れられており、高い継戦能力に加えて対水上は勿論の事、対空・対潜にも対応できるようになっている。

同型艦は1番艦のザンクードを除いて無し。

就役当時は特に大きな戦争があった訳でも無く、彼の敵は(もっぱ)ら予算の無駄使いだの、他国への余計な刺激だのと繰り返す野党だけであった。

『やむを得ず原子炉停止に陥っても行動不能にはならず、かつ最大でも15ノットは必要』と要求され、原子炉2基の他に大型の重油ボイラーを補助機関として2缶搭載している。

その為、艦橋直ぐ後ろにそびえるレーダーを備えたタワー状の構造物は大きな煙突と一体化しており、核動力艦には珍しい見た目となっている。

本級の設計にあたってはステルス性にも配慮しており、艦体各所に傾斜角を設けてレーダーに引っ掛かり易い垂直面をなるべく作らないようにしている他、電子妨害用のアンテナタワーも設けている。

ザンクードが試験航行を行った際、300mを越える船体にも関わらず、レーダーには小型の駆逐艦程度にしか映らなかったとも・・・。

また、本級は非常に分厚い複合装甲と大口径砲を備えており、『巡洋艦』ではなく『巡洋戦艦』に分類される事も多々ある。

 

なお、余談ではあるが、本級設計の際に重装甲を求めた海軍の強い要望によって、設計スタッフ達は既に失われつつあった装甲防御のノウハウを探し求めて奔走した結果、過去に建造された戦艦の設計図を引っ張り出すハメになったそうだ。

 

 




過剰装備が好きな自分には抑えられませんでした(笑) 艦名の元ネタ知ってる人いるかな・・・?

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