ウルトラマントレギア   作:憲彦

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はいはいその2ですよ~

トレギアの工作はあれです。


トレギアと言うウルトラマン 前編その2

 少し遠間りをしてトレギアの部屋に向かっていく。タロウはトレギアの工作と言う物が気になる様で、しつこいくらいにトレギアに聞いている。だが、トレギアは冷静に部屋につくまで待てと嗜めた。

 

「まぁ入ってくつろげ。ベッドには飛び乗るなよ。この前脚を直したばかりなんだ」

 

「お前は俺をなんだと思ってんだ。そんな事するわけ無いだろ」

 

「どうだか」

 

 適当に茶を出しタロウに渡すと、空中にディスプレイを投影しながら色々と準備を始める。タロウはその間にトレギアの部屋をグルっと見回した。

 

「お前の部屋、本当に綺麗だな。同じ作りとは思えない。表彰状や盾の扱いは兎も角」

 

「自分が整理してないだけだろ?表彰状や盾は持ってても意味ないからそうしてるだけだ」

 

 埃1つ無いレベルで綺麗に整頓されている。だが、部屋の隅には今まで貰ったであろう表彰状や盾が並べられる事なく無造作に積み上げられている。中には破れていたり砕けている物まであった。

 

「なんで表彰状が破けてるんだ?」

 

「本棚を買ったんだが、作りが悪いようで垂直に立たなかったんだよ」

 

「まさか……破って下に敷いて高さを合わせてる訳じゃないよな?」

 

「ま、厚さがちょうど良いからな~。あったこれだ」

 

 ディスプレイにデータを映し出し、作ったものをタロウに見せる。それは黒を基調としたブレスレットの様な物だった。

 

「ブレスレット系のアイテムか。しかし既に光の国にはブレスレット系列の補助アイテムはいくつか存在しているはずだが?」

 

「あぁ。だが、それはランスだったりシールドだったりだ。後はとんでもない回復力とかだな。だが、結局は使用者の力ありきって所だ」

 

「まぁ、言ってしまえば確かにそうだな」

 

 実際問題、光の国の補助アイテムとして使われている武具系統に変形可能な物は、実体のあるランスにシールドと、使用者の体力と腕力が物を言うものばかり。そこに技術が絡まない訳ではないが、結局1番重要になってくるのはその2つである。補助と言っても限定的な物にしかならない。

 

「でこれは何が違うんだ?色や形状は既存の物とは大分違うみたいだが?」

 

「じゃあ説明がてら早速見てほしい。と言いたいが、まだ出力が安定しなくてな。お陰で前回の任務前にベッドの脚を壊した」

 

「それで壊れたのかよ!?」

 

「まぁざっくり説明すると、自身の光線の増幅と圧縮をすることができる」

 

「増幅と圧縮?」

 

「圧縮は見て貰った方が良いかな?」

 

「おいおい大丈夫か?」

 

 ブレスレットを右腕に装着すると、圧縮の方をタロウに実演して見せた。光線の圧縮とはどう言う事だと疑問に思っていたが、どうやら光線を圧縮そして硬化させ、光の剣を作り上げる事だった。

 

「剣?」

 

「光で作ってるせいか、切れ味が中々のもんでな。普通の刃物は置いただけじゃ切れないが、これは手の上に置いただけで簡単に怪我をしてしまう」

 

「これが圧縮か……じゃあ増幅は?」

 

「文字通り、このブレスを概して光線を放つと、少ないエネルギー量でも強力な光線を撃てる。僕の出す光線がお前のストリウム光線くらいまでは跳ね上がる筈だ。まぁ、元々戦闘が得意なレッド族やシルバー族には無用の長物だろうが」

 

 言われてみればそうだ。レッド族やシルバー族は戦闘タイプ。個々の実力に差はあれど、そこまで大きな差ではない。訓練次第でどうとでもなる。警備隊や銀十字軍、勇士指令部や宇宙保安庁の隊員は全員レッド族かシルバー族だ。

 

 それに対してブルー族は非戦闘要員。頭脳職や管理職が向いているとされる。故に宇宙科学技術局に勤める事が多い。トレギアの様に警備隊に入るのは希な事で、現段階ではトレギア1人のみだ。

 

「僕は今後、レッド族やシルバー族だけではなく、ブルー族も警備隊に所属する時代がやって来ると思っている。体の色は基本的な指針にはなるかもしれないが、それで決められる事に反発を覚える者は多い筈だ」

 

「成る程。その時の為の補助アイテムが、このブレスと言うわけか」

 

「その通りだ。そこでだな、これを今日中に完成させたい」

 

「は?」

 

「来週からは任務が増える。どれもこれも長期的な物でいつ帰れるか分からない。最悪完成させずに死ぬかもしれん」

 

「縁起でも無いことを言うなよ!?」

 

「僕はブルー族だ。その可能性は大いにある。そこでこのブレスを早々に完成させたい。勿論、光線の増幅と圧縮だけがコイツの力じゃない。もう1つ強力な物がある。だから呼んだんだ」

 

 もう1つの物に気になりつつも、ここでは危ないと説明し、持ち運び可能な投影ディスプレイとブレスを持って訓練所へと向かっていった。

 

 訓練所は普段なら非番の警備隊員や訓練生が使っているのだが、この日は少ない。と言うのも、大体の警備隊員は任務中か任務明け直後で、訓練生は偶然にも座学の時間である。2人にとっては幸運だ。

 

「じゃあまずは光線を見てもらうか。基本的なスペシウム光線でやってみるぞ」

 

 質量のあるホログラムの敵を出し、ブレスを使わずにスペシウム光線を撃ち込んでみた。トレギアの力では、ホログラムの敵でも貫く事はできず、撃破判定は出ない。

 

「ま、素の僕ならこれだ」

 

「いや。大体スペシウム光線なんてこんなもんだぞ?ウルトラマン兄さんが極めすぎて敵を貫くのが普通みたいになってるけど、基本の技なんて本来そんなもんだからな」

 

「あの人の事は置いとけ。取り合えず僕の出すスペシウム光線の威力はこんな感じだけど、ブレスを付けるとこうなる」

 

 右腕にブレスを装着し、同様にホログラムを出しスペシウム光線を発射。だが威力はけた違いだった。ホログラムの敵を簡単に貫き、それだけに留まらず頑丈に作られている壁に大きな傷を付けた。

 

「……なにこれ?」

 

「お前がこれを付けてストリウム光線撃てば、ここが吹っ飛ぶレベルだ……少し調整が必要だな」

 

 投影機からコードを伸ばしてブレスと接続し、ディスプレイを呼び出し調整を始める。本来ならかなりの時間がかかるのだが、トレギアはその調整を一瞬で終わらせてしまった。

 

「もう少し慎重に調整した方が良いんじゃないんか?」

 

「大丈夫だ。誤差は1%未満に押さえている」

 

 ホログラムの敵に向けてスペシウム光線を撃ち込んでタロウに調整後の威力を見せる。トレギアの調整は完璧だった。強すぎず弱すぎず、出力としては十分な光線に早替わりした。

 

「なんて恐ろしいものを作ってるんだよ……」

 

「ん?お前の光線と自爆に比べたら可愛い方だぞ。さてと、もう1つの力の説明と行こうか」

 

「お、待ってました!」

 

「もう1つは、上乗せだ」

 

「上乗せ?」

 

「ウルトラ戦士の技には、それぞれ特性や属性がある。例えばウルトラダイナマイトは、爆発と言う特性を持つ炎属性だ。さてここで問題。炎属性の攻撃にどの属性を上乗せしたら威力が上がる?」

 

「あぁ~……水は逆だし雷は微妙……油とか?」

 

「バカなのか?油なんて属性聞いたことあるか?」

 

「うっ…だよな!ハハハハ!」

 

「はぁ……まぁいい。簡単に言うと、このブレスささっき言った属性と特性を、本来自分が持っている物と合わせる事ができる。その為に必要になるのがこれだ」

 

「別タイプのブレスレット?」

 

 ディスプレイに映し出されたのはさっきのとは別タイプのブレスだ。やたらにデザインが凝っている。そして何処と無くタロウをイメージさせるデザインをしていた。

 

「これは、君の力を込めたブレスレットのイメージ図だ」

 

「俺の力?」

 

「あぁ。こっちのブレスに君の光エネルギーを流し込んでくれ。少量でいいぞ」

 

 トレギアに言われる通りにブレスに力を流し込んだ。その間、トレギアは何かを調整し続けていた。

 

「作るのに一々調整が必要なのか?」

 

「いや。オートで作ってくれる。だが初めてだからな。調整をしながらじゃないと不安なんだ」

 

「成る程」

 

 そんな会話をしていると、ようやくタロウの指輪が完成した。ほとんどイメージ図通りの物が出てきた。

 

「よし。完成だ」

 

「なぁこれって、まさかとは思うが無理矢理相手の力を奪って作れる。なんて事はないよな?」

 

「そんなことしたら敵の手に渡ったとき大変だろ。使用者とある程度の繋がりがなくてはリングは作れない。怪獣は別だけどな」

 

「ほう~。つまり、これは俺とトレギアの絆の証みたいなものか」

 

「なんでそんな恥ずかしい台詞を普通に言えるんだ?」

 

 タロウの台詞に戸惑っているが、満更でも無いような感じがする。心なしか顔が少し明るくなっている。ブレスを再び装着し、タロウのブレスを左腕にはめると右腕のブレスをかざし読み込ませた。

 

『タロウレット!コネクトオン!』

 

「ストリウム光線!!」

 

「うわっと!?……驚いたな。ストリウム光線を撃てるとは……」

 

「ウルトラダイナマイトも行けそうだな」

 

「本当か!?」

 

「やるつもりは無いけどな」

 

 タロウレットの場合はタロウが使っている技の発動が可能になる様だ。だが、一部だからなのかタロウが放つストリウム光線より威力は小さいように思える。ウルトラダイナマイトも恐らく本家と比べれば少し劣るものなのかもしれない。

 

「ウルトラダイナマイトは消費が激しいからな~。余程の事が無い限りは使わないつもりだ」

 

「それが良い。便利ではあるが後が怖いからな」

 

 その後、更に調整を重ね安定して使えるようにすると、トレギアは納得したのか完成と言うことにした。次回の任務には持っていく様だ。まだ不安が残るところはあるが、これ以上はやりようがないとして道具を片付け始める。

 

「トレギア。怪獣は別だと言っていたが、怪獣の力も使うことができるのか?」

 

「使えるぞ。怪獣の力は我々よりも優れている所がある。利用しない手はない」

 

「大丈夫なのか?」

 

「さぁ?大丈夫なんじゃないか?万が一問題が発生したら使用を辞めれば良いだけだし、深刻に考える必要はないだろ」

 

「それもそうか。量産したら俺にも1つくれよ」

 

「お前必要ないだろ」

 

「良いだろ?こう言うの使ってみたいんだよ~」

 

「あぁもう分かったから引っ付くな!」

 

 タロウを引き剥がすと、次の任務の為の準備をしてその日は休んだ。勿論今回調整したブレスと作り上げたタロウレットも持ち物に入っている。




個人的にはタイガスパークはメビウスブレスよりも前の型の物だと思っています。これを原型として、メビウスのブレスが開発されたのかなと。

理由としては、変身アイテムとして共通していることや光線を撃つ時にブレスを付けている腕が主体になること、ヒカリやGUYSとの絆が極限まで高まった時の合体です。

そして、メビウスブレスはウルトラマンに変身しなくとも攻撃アイテムとして使用が可能です。そして自身の力を増幅する効果もあるとか。怪獣やウルトラマンの力を使える機能を削除した代わりに、その機能を付けた。と考えています。

次回からは中編ですよ~

あ、ウルトラマンタイガ第1話では、タロウのブレスレットは攻撃ではなくタイガスパークを呼び出す物でしたが、今回は攻撃用にしてます。取り合えず自分的に本編に繋がる感じに行きたいので、第1話のタロウレットは終わりの辺りで出します。
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