人狼の少年が鬼退治を手伝う話。   作:黄色いうちわ

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  衝撃が強かったです。by当主と柱達。


 朔太郎少年、二度めのプライドくしゃっとされる。

 

    柱合会議にて、朔太郎殿から質問された。

 

   「鬼殺隊は、他の鬼は倒さないのか?」

 

   と。俺達は思わず顔を見合わせた。他の鬼と朔太郎殿は言っていた。鬼に種類でもあるのだろうか?

 

   「朔太郎殿、他の鬼とはいったいどういう意味でしょうか?鬼舞辻無惨と無惨が産み出した鬼以外にも、鬼がいるのでしょうか?」

 

   お館様が朔太郎殿にお聞きになられた。お館様の疑問は俺達が抱いた疑問と同じだった。

 

   「鬼が無惨だけの訳がないだろう?あれは元は人間だ。

 

   俺が言いたいのは、鬼として在れと神に定められて産まれてきた生粋の鬼や、鬼を憎み鬼を殺すためだけに生きている哀しい鬼。約束と契約により、今も人を護り続ける優しい鬼のことだ。人間を愛し人間に愛されて隠された鬼女はどうなんだ?あの方は人間に今も愛され慕われているぞ?天狗も妖怪もあの方を慕っている。あの方にまで刃をむけるのなら、俺達人狼はお前達に協力はできないぞ。

 

   あの地方の人間は下手をしたらお前達よりもあのお方を選ぶ。雌を自分を護らせる為に鬼に落とせる人間がいるが、そいつは討伐対象なのか?鬼を産み出せて鬼に守られている鬼の姫はどうなんだ?この方も優しい鬼だ。人は食っていないが。鬼を殺す為や災害を鎮める為に鬼に堕ちたり魔王に変わってしまった哀しく優しい元人間はどうなんだ?人に裏切られて祟る神へと変わってしまった御方は?はっきり言って人間にも人狼にも誰にも倒せんぞ。伏して祭るそれしかできなかったんだ。

 

   鬼舞辻無惨が生み出すというが、血を与えて増やすだけだろう。実際に産み出された鬼や人間から落とされた鬼は違うぞ。あれらは最初から狂っている。言葉は母や主の言うことしか聞かないし、国を滅ぼす事にも躊躇わない」

 

 

    朔太郎殿の言葉に全員が固まった。

 

   祭られている神や伝説の鬼女の事を実際にこの人狼は知っているのだ。

 

   「鬼を殺す鬼や人を護り続ける優しい鬼達なら、貴方達と協力できると思う。いや、違うな。あの哀しい鬼と優しい鬼を討たないでもらいたいだけだ。鬼女も鬼の姫も討たないで下さい。俺達は彼女達を尊敬している。貴方達とも友人でいたい」

 

    頭を下げている朔太郎殿の姿に慌てた。

 

   「誓います。私達は鬼舞辻無惨と鬼舞辻無惨から生み出された鬼を倒す為に結成された集団です。そして貴方は私達を救い協力をしてくれる大切な友人です。友人の尊敬している方々に刃をむける事はありません」

 

   「産屋敷燿哉殿、感謝します」

 

   《お館様ありがとうございますっ。ご英断に感謝しますっ。そうです!俺・私・僕達が憎んでいるのは鬼舞辻無惨と無惨から発生した鬼達ですっ。明らかなお触り禁止な物件には近付きたくありませんっ。【作戦は、命大事にっ】》

 

 

    仲が良いわけではないが、全柱の気持ちが同じになった瞬間だった。が、空気破壊者はどこにでもいた。というか存在した。(俺の惚れている女性だが)

 

   「ちっちゃいワンワンはお父さんとお母さんから聞いたお話し、おとぎ話かな?を覚えていられて偉いねぇ。大好きな群れのお兄ちゃんとお姉ちゃんの大切なお友だちを守ろうとして…素敵っ」

 

   「…【無言で小さな狼の姿になり、無言で岩柱の懐に潜り込む】…」

 

   「お館様、御前失礼いたします。暫く部屋には誰も近づかないで頂きたい」

 

   一人を除いて、全員が頷いた。

 

    そうして、朔太郎殿が元気になったら、彼の知っている優しい鬼や哀しい鬼の話を聞かせてほしいと思った。

 

  でもって、恋柱に、朔太郎殿がいかに幼児の姿に見えて可愛くても、自分達よりも永い時を生きてきた年上男性なのだ。だから幼児扱いは止めて差し上げろと教えこまなくてはと強く思った。

 

 

 

   ちなみに、岩柱の屋敷に運ばれた朔太郎殿は、押し入れの布団の間に頭を突っ込んで悲しげに泣き続けていたと、岩柱は涙を流しながら語った。

 

   …自分達も泣いた。

 





   …ほーむしっくになった。さくたろう。
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