【完結】がっこうぐらしRTA_故意感染ルート   作:霞身

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ネタがないので初投稿です。


日常回

 ついに全ての要救助者を保護したRTAの続き、はーじまーるよー。

 

 というわけでおはよーございまーーーー!!!

 いや〜、ついに最優先でやるべきことを終わらせたとあって気分がいいですねぇ!

 スゲーッ爽やかな気分だぜ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ〜〜〜ッ!

 さてと、こうなるとやることは多くありません、残された時間を有効に使い、バリケードの新造と補強、あとはイベントを駆使して正気度の上昇をはかります。

 あと忘れてはいけないのはめぐねぇへの杖術指南ですね、戦える人は増やしておくに越したこたぁありません。

 自由とはいえやれることが多すぎて、とりあえず何しましょうかね……

 

「あ、先輩おはようございます!」

 

 おっ圭ちゃんオッハー!(激寒)

 話しかけてくれたついでなので、本RTAにおけるKちゃんの役割についてお話します。

 まず最も重要な点は、ホモちゃんとみーくんとのクッションの役割です。

 論理的思考力のスキルを持つみーくんは、大して仲良くもない状態で主人公が感染していると、大抵の場合敵対的な状態になります。

 特に主人公が自分で抗ウイルス剤を入手している場合、常に主人公を疑っている状態になってしまうため、かなり効率が悪いです。

 その点間にKちゃんが挟まってくれると、ある程度疑いを晴らしてくれたり、好感度上昇させてくれたりするので、感染者スタイルでプレイするなら可能な限り救助しておきたい人材です。

 あとは先駆者兄貴も活用していましたが最終ラッシュでも最後の切り札になってくれます。

 RTA中はこんなもんですが、通常プレイでは足の怪我さえ治ってしまえば既に『かれら』討伐処女は失っているのでかなりの戦力になるでしょう。

 

「でも先輩すごいですよね、物語の主人公っていうか……ヒーローみたいで!」

 

 照れるぜ。

 この子の何がいいって、よっぽどじゃなければ助けたら勝手に好感度もりもり上がってくれる事ですよね。

 メンタルもクソツヨなのでホント世話かかりません。

 とりあえず朝ごはん用意しに行きましょうか、多分りーさんも始めてる頃でしょうし。

 

「えっ、先輩料理できるんですか……?」

 

 あぁん、なんで?(半ギレ)

 どいつもこいつもホモちゃんを見くびり過ぎだってそれ一番言われてるから。

 女の子やぞ。

 

「あ、あはは……いやーなんというか、すごく意外で」

 

 めっちゃ美味しいご飯作ってやるから見とけよ見とけよ〜?

 おうりーさん!オッハー!(激寒)

 料理手伝いますぜ。

 

「あら、おはよう萌香」

 

 なんかよくわからんけど疑われてたりーさんとも、最終的にちゃんと仲良く出来てるし順風満帆だぁ(恍惚)

 とりあえずお料理の手伝いを……あら?

 コンロを選択しても『料理を手伝う』しか出ませんね、これはまさか。

 とりあえず手伝うを選択してからメニューを開くと……やっぱりな♂

 料理スキルのレベルが上げられなくなっています。

 これは感染の進行により嗅覚と味覚の2つが鈍ったことで、料理の味付けができなくなったことに起因しています、なおこの時点で料理スキルが2以上の場合強制的に1に落とされるので経験値ロスに気を付けましょう。

 しかしついにこの時が来ましたか……まあ手伝うだけなら支障が出ないんで問題ないのですが、最大の問題は味覚の消失により『食事による正気度回復』の効果が失われたことですね。

 味のしないものを無理やり噛んで呑み込んだところで満腹感を得られるだけで正気度は回復しません、これからは本格的に食事は控えましょう、食べたところで無駄にしかなりませんから。

 ただまあまだ失われたのはその程度のものなので問題ありません、体は今までどおり動きますし、ついでに皮膚感覚が失われたとしても火事の中も動き回れるようになるだけです。

 とりあえずパパパッと準備してご飯にしましょう!朝食は用意してしまったので食べますがお昼からは抜きます。

 

 お食事が終わると続いて本日の予定を決めることになりますが……戦力さえちゃんと割り振れば正直誰をどこに配置しても問題ありません。

 あえて言うならば正気度の低い人とゆきちゃんを組ませて、自分とは好感度が低い人で組み合わせる感じですかね。

 というわけで本日の班分けはこちら!

 

 屋上菜園:りーさん、Kちゃん

 バリケード補強:めぐねぇ、くるみちゃん、チョーカーさん

 資材回収:ホモちゃん、みーくん、ゆきちゃん

 おさんぽ:太郎丸

 

 以上!みんな散開!

 ちなみに太郎丸はお仕事ができない代わりにみんなの下を回って正気度を振りまいてくれる天使です。

 改めて思うと一番正気度ヤバイのホモちゃんだし、回復手段が減っていくので早いとこ回復しないといけない状態でした……

 ちなみにKちゃんは極力動かなくてもなんとかなるように、屋上でのんびり過ごしてもらいます、無理しない程度に手伝ってくれればいいです。

 とりあえず資材回収イクゾー!(デッデッデデデデッ)

 

「おー!」

「お、おー」(カーン)

 

 と言っても校内にはあまり資材がありません。

 なので正直やることはバリケード班と変わらず、もっぱら基本は机や椅子の運搬です。

 ほいめぐねぇ、この持ってきた机有効活用してくんな!

 

「お、重いよ〜」

「ゆき先輩、頑張ってください」

 

 後ろでJK達が机を一つ一つ運んでるのを尻目に、机の天板を合わせて二つ一気に運んでる奴がいるらしいっすよ?

 恵飛須沢くるみって言うんですけど……

 

「お前もやってるだろうが!まるであたしだけが怪力みたいな言いがかりはやめろォ!」

 

 お前それ感染者パワー溢れるホモちゃんと同じこと出来てるって事ダルルォ!?

 


 

 つい先日まで圭と一緒に悲壮感に溢れていた日常がまるで噓のように、突然賑やかな日々になった。

 外は相変わらず『かれら』で溢れているけれど、それでもこの校舎の中は明るい活気で満ちているように感じた。

 本田先輩がボケて、くるみさんがツッコんだり、あるいはゆき先輩がさらにボケたり、騒がしくとも懐かしいような学校の風景だった。

 

 観察していて思ったのだが本田先輩は、自分が感染していることを隠したりはしていない、ある種一つの持ちネタのように振舞っているフシすらある。

 なんというか、アホな人だなと思った。

 もちろん悪い意味ではない、とても素直で正直で、誰かのために頑張れる人なんだと感じた、損な役回りの人だ。

 そうでなくてはきっと、こんなに沢山の人を助けられて、そして助けてもらえる人にはなれないだろう。

 だからだろうか、不思議と周りに人が集まってきて、図らずとも人の中心にいる、そんな人。

 自分の命すら惜しまずに差し出せる、素敵な人。

 まるで童話の幸福な王子のようだ。

 

「うーん、なんか違うんだよね……もっとこうズバッと踏み込んでオリャーッ!て感じで……」

「えっと……こうですか……?」

「んー、そうじゃなくてね──あ、そうそうそんな感じ!そうやってズバーンて」

 

 ただ間違いなく頭は良くないなと思う。

 それをカバーできる人がいるなら決して悪い欠点ではないけれど、この人本当に先輩なんだろうか、とは疑問に思う一幕だった。

 


 

 午前の仕事も終わってめぐねぇに杖術の指南をしてたら、ついにめぐねぇが習得してくれました!

 これで最終日も戦闘面は安泰ですね、一人技能を持っているだけでだいぶ変わりますよ。

 こうなると本当に……やることがないですね、ええ。

 一階にも簡易バリケードが設置できてしまいましたし、まる一日余暇ができてしまいました。

 なんならショッピングモールまで食品やら何やら拾いに行きましょうか、寝具があれば正気度回復にも役立ちますし。

 

「昨日行ったばっかりですし、資材面もしばらく余裕ありそうですし、私はやめたほうがいいと思います、無理するほど困窮してるわけでもないですし」

「先生もそう思います、余裕にかまけるのはいけませんが、無理するのもよくありませんからね」

 

 そう……(落胆)

 まあそういうことなら仕方ありませんね、適当にみんなとふれあいましょうか。

 と言ってもやること……あぁ、そういえば交換日誌がありましたね、久々にのぞきましょうか。

 

『きょうはなにもない(ry』

『↑もえちゃんそれ日誌になってないよ!』(ゆき)

『↑まあ一日中大人しくしてたしな』(くるみ)

『↑それにしたって小学生の夏休みの日記かよ』(たかえ)

 

 ひどい言われざまに涙がで、出ますよ……

 適当に『平和な日常って素晴らしいだルルォ!?』とでも返しておきましょう。

 他の人が書いた日記を読んだり適当に返信したりしながら時間を潰しましょう。

 あぁ^〜正気度回復の音ォ^〜

 しかしみんなちゃんと使ってくれててよきよき、地味ですが正気度管理が楽になるので皆様にもおすすめです。

 

 一通り読み終わったらそうですね……今のうちにKちゃん達と親睦でも深めましょうか。

 合流から日が浅い状態で最終日を迎えるため、ラッシュ中に言う事聞いてもらうためにも仲良くなっておく必要があります。

 ようKちゃんとみーくん!ここには馴染めたかい!

 

「あ、本田先輩!はい、みんないい人ばっかりで助かってます」

「そうですね、皆さんによくしていただいてて」

 

 まあみんないい子たちばっかりだからね、困ったらとりあえずめぐねぇに振ればなんとかしてくれるよ、多分。

 ホモちゃんにできるのは戦いと荷物持ちくらいのもんだから、外に出たいとかなにか運びたいとかあったらいつでも声をかけてくれたまへ。

 そのまま他愛もない日常会話をしながら時を過ごしましょう。

 お夕食はキャンセルだ、適当に食欲がないとか言っておきましょう。

 

「食料のことを気にしてるの?それなら昨日回収してきてくれたおかげで余裕ならあるけど……」

 

 いや、そういう訳じゃないから気にしないでどうぞ。

 味がしないもの食べたって仕方ないからね、そういう意味では空腹感じないのは素晴らしいですねぇ、ゾンビボディ様々です。

 あ、作るならお手伝いするけどいる?

 

「ううん、もうカレーが出来上がるから平気よ」

 

 あ、そっすか……

 おいやべえよどうするよ……やること無いとかチャートに無いよ……

 本来なら合流が遅い関係でここまでバリケード補強が進んでるはずもなかったので、こんなに自由な時間ができるなんて思ってもなかったですね……

 ただ時の流れる速さは変わりはしないのでまあロスじゃないしいっか(適当)

 みんなが食事中は一人だけ食べてないと気まずい雰囲気になってしまうので、適当に屋上で空でも眺めていましょう。

 街の灯がないことで、やたらと星空が綺麗です。

 

「先輩、こんなところで何してるんですか」

 

 おや、みーくんがここに来たということは、星空イベントですかね?

 星空イベントというのは、みーくんの好感度イベントの一つで、一緒に星空を眺めてみーくんに星座や星の名前を教えてもらえるイベントです、とてもロマンチック。

 とりあえず特に何もしてないです、ただ空を見上げて時間つぶしてただけでとでも答えておきましょう。

 

「食欲がないって本当ですか?」

 

 そうだよ(肯定)

 味がしないとわかってるものなんて、食欲わかないですからね。

 まあそこまでは答えませんが。

 

「先輩さっき食事を要らないって言いに行った時、ついでに手伝おうか声かけてましたけど……」

 

 君もホモちゃんが料理できないと思ってるのか、たまげたなぁ……

 女の子だし料理くらい出そうと思えば(王者の風格)

 

「いやまあそれもあるんですけど、そこじゃなくて……あの時、もう部屋にはだいぶカレーの匂い充満してましたよね?」

 

 え、そこですか?

 と思いましたけどあ、そっかぁ……

 

「本田先輩……来たばかりの私が言うのもなんですけど、隠し事は良くないと思います、とくに体に関わることで」

 

 君のような勘のいいガキは嫌いだよ。

 という冗談は置いといて、まさかそんなところからバレるとは思いませんでしたね……

 ただこの口振りだと別に全員にバレてるわけじゃなければ大丈夫ですかね、誰にも言わないようにお願いしましょう。

 

「どうして、先輩は……!皆さん心配していましたよ」

 

 余計に心配かけちゃうし正気度減っちゃうからダメです。

 そんな事より夜空でも眺めましょうや、今日は星がきれいですぞ。

 

「すいません、そういう気分では……」

 

 クゥーン……好感度は稼げませんでした……

 まあバレてしまったことは仕方ありません、出来る事なら高校脱出まで隠し通せればよかったんですが、まあそれはそれ、みーくんはそうそうこういった内容を無闇に口にしたりはしないタイプなので大丈夫でしょう。

 しかしこれでおそらくみーくんの正気度が減ってしまったのは痛いですね、明日もみーくんとゆきちゃんが可能な限りともに動けるようにしなくては。

 

 と言ったところで今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 


 

「どうだった?萌香の様子……」

「やっぱりりーさんの言った通りみたいです、でも誰にも話すなって言ってました、余計な心配かけたくないから、と……」

「あのバカ……」

 

 やっぱり、萌香の体に異常が出始めているのは間違いないみたい。

 昨日辺りから異常には気づいてはいた。

 昨日一緒に作った時に、やたらと味付けが濃かったことだったりとか、鍋に触れて熱いはずなのに気付いていなかったりとか。

 特に今日は、朝食を作るときには味付けに加わらなかったり、お昼も夕食も抜いたり、とっくに完成してあとは染みこませるだけのカレーの匂いに気付かなかったり。

 もしやと思っても、私は聞くことができなかった。

 だって怖いじゃない……

 せっかく仲良くなれたのに、誤解も無くなって、やっと本当に友達になれたのに、その人が壊れていくさまを見ていかなくちゃいけないなんて、信じたくないじゃない!

 でもそれは、本当だった。

 もしかしたら一過性のもので、元に戻るかもしれないし、これ以上悪化することはないかもしれない。

 それでも、最悪を考えてしまう。

 もしかしたら萌香は……

 

「きっと大丈夫だよ!」

「ゆき?」

「いつだってもえちゃんはすぐ無茶して、私達のことを引っ張ってくれて……ハラハラしちゃうけど、でも大丈夫だよ!だってもえちゃんはいつも、どんなピンチだって乗り越えてくれたから!」

 

 確かに、そうだ。

 萌香はいつだって無茶ばっかりして心配させて、それでもちゃっかり帰ってきて。

 今まで何度無理をしてきたことか……

 それに、一番萌香になついているゆきちゃんがこうして気丈に振舞っているのだから、私ももっと前向きにならないと。

 

「そうね、その通りよね、またきっといつもみたいに乗り越えてくれるわ」

「確かに、バカは風邪ひかないって言うしな、アイツなら何とかするだろ」

 

 そしたらまずは、いつも通りに振る舞えるようにしないといけないわね。

 私達が心配してると、萌香に心配をかけさせないために。




ネタがないのにあと一日あるとかどうすりゃいいんだ……状態なので失踪します。

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