CoCTRPGで開始直後にファンブル連続で交通事故死。
何でなん?
Aクラスの勝利で幕を下ろした試召戦争の翌日、概ね正久の要求通りにFクラスの設備は激変した。
場所は旧校舎から校庭の片隅に移り、腐った畳と座布団は青いビニールシートに、ボロボロの卓袱台はスケッチ用の画板に、黒板は小さなホワイトボードに、そして天井は行事用のテントにそれぞれ変わった。
正久の提案した青空教室は確かに現実のものになった。
戦争直後は文句しかなかったFクラスの面々だがいざ目の前にしてみて大多数が思ったことが一つある。
『あれ?ひょっとしたら前より快適なんじゃね?』
割れて危険極まりなかった窓ガラスやすきま風が酷くてその役割をほとんど果たしていなかった壁はなくなり、そのまま穏やかな春風が吹き抜けるだけ。
腐敗による異臭を放ち、黴はもちろんのこと謎の茸までもが生えていた畳はなくなり、衛生的にも精神的にも良くなった気がする。
もともとあまり勉強しないので卓袱台だろうが画板だろうが関係ない。
空気の悪かった教室よりも開放的で良い。
メリットばかりではないか、と考えたのである。
また、前の教室でも一応何とかなったから今回も大丈夫だろう、と楽観的に考える者、学力に乏しい彼らFクラスでも知っている諺の一つである『住めば都』のように慣れればなんとかなるだろう、それよりあの松永とか言う野郎にどう落とし前をつけてやろうと考える者もいた。
しかし彼らの思惑は脆くも崩れ去る。
戦争によって潰れた授業の分を取り戻すべく行われた補習に追われていたある日。
この日は風が非常に強いとの予報が出ていた。
風が穏やかなうちは別に問題はない。
しかし、時折強風が吹くと
『ぎゃあぁぁ!!目がぁ、目がぁぁぁ!!』
『あ!またプリントが飛ばされた』
『おい、テントの脚を押さえろ!重りだけじゃ足りないかもしれん、ひっくり返るぞ!!』
『おい、制服が砂だらけじゃねぇか』
グラウンド上の砂が強風で舞い上がり砂塵となってFクラスに吹きつける。
目や口に砂が入ることはもちろんのこと、画板に固定していなかったプリントやノートが吹き飛び、テントは風を受けてぐらぐらと揺れる。
さらには鞄や制服が砂にまみれる始末だ。
雨が降ったある日はというと、
『おい、もう少し真ん中に寄れよ。濡れるだろ』
『シートの端を曲げろって、水浸しになるだろうが!!』
『か、風で雨が吹き込んで・・・・ノートがぐちゃぐちゃに・・・・』
『テントの端から水が流れ落ちるから鬱陶しいな』
風で横降りになった雨によってあらゆる物が濡れ湿り、地面の水溜まりの水がシート上に浸水し、テントの端からは滝のように溜まった雨水が流れ落ちた水が飛び散る。
とにかく前まではなかった悲惨な状況が続いた。
住めば都、というのは間違いであった。
結局は住まば都、生活を送るなら快適な教室の方が良いのである。
多分次から2巻の内容に入ります。