ダンジョンでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか   作:その辺のおっさん

11 / 68
お気に入り登録200越えありがとうございます。これからは頑張って文量増やしていきたいと思います



イシュタルガチャ38連(呼札込)の結果、オジマン、ナイチンゲール、狂スロ、ジェーン×3
……S.イシュタル来ず!!


………いや、何とも言えないガチャとかマジ止めて


第6話

 

「居候なのだから少しは働くか我々の仕事を手伝え!」とは、カルキが【ガネーシャ・ファミリア】の団長である【象神の杖】(アンクーシャ)シャクティからベルを【ヘスティア・ファミリア】の本拠(ホーム)に送り届け、【ガネーシャ・ファミリア】の本拠地へと帰って来た時、開口一番に言われた言葉である。

 

「(いや確かに朝帰りはしたが、何をそんなに怒っているのか)」とカルキは思ったが、「ついて来い」とこちらが同意もしていないのに身を翻し、歩いていくシャクティの後姿を見て、どうやら、団長殿は『神の宴』と『怪物祭』(モンスターフィリア)という2つのイベントが立て続けに行われるので、そのストレスでイライラしているのだろうという考えに落ち着き、まあ、自分は居候だしなと納得し、シャクティについて行くことにした。

 

「このくらいの仕事なら『神の恩恵』(ファルナ)を貰っていないお前でもできるだろう」

 

ついて行った先の大広間で、シャクティからモップとバケツを渡され「一人でこの広さを?」と聞くと、「後で追加をよこす」と言われたので、大広間の床を一人でゴシゴシとモップで掃除をしていると、「俺が!ガネーシャだあぁぁぁ!」と大広間の扉から、モップとバケツを持ってガネーシャが入ってきた。どうやら、追加の一人はガネーシャ神のようだなと思っていると、

 

「邪魔だから居候と一緒に大広間の掃除でもしていろと言われた!」

 

………どうやら厄介払いをされただけのようだ

 

暫く一人と一柱で掃除をしていたが、ふと今度【ガネーシャ・ファミリア】主催で行われるイベントの裏の意味を思い出したのでカルキはガネーシャに問う

 

『怪物祭』(モンスターフィリア)いや、『怪物との友愛』(モンスターフィリア)だったな」

 

「……異端児(ゼノス)か」

 

実情を知っているカルキに普段とは違う真面目な雰囲気をまとうガネーシャをじっとカルキは見ていた

 

「人語を話し、対話を望み、闘争を避けようとする怪物達(モンスター)、そんな怪物達(モンスター)との融和という危険性(リスク)貴神(あなた)はどう思う?どうなると思っている?」

 

スッと何かを見極めるような真剣な眼差しで問いかけると

 

「ぶっちゃけ、わからん」

 

………うん、まあ、そういう答えしか返ってこな「ただ」

 

「本当に、異端児(ゼノス)が、いや、怪物達(モンスター)が闘争を望まず、共存を願っているというのならば」

 

一呼吸置いてから、モップを投げ捨て、ビシィ!と親指を立て、白い歯を見せながら

 

「俺は!【群集の主】(ガネーシャ)を止めて【群集と怪物の主】(ネオ・ガネーシャ)となろう!!」

 

そう堂々と宣言する姿に、感服していると、

 

「だから!ヴィシュヌを含むあの神々への説明はお前に任せたぞ!カルキ!」

 

「……一番厄介なのは自分に押し付けるのだな」

 

その後、やってきた【ガネーシャ・ファミリア】の団員とともに大広間の掃除をして、明日の『神の宴』の準備を手伝うカルキであった

 

***

『神の宴』当日、カルキは、普段の服から【ガネーシャ・ファミリア】の団員たちと同じ服に着替え、象をモチーフにした仮面をつけ給仕(ウェイター)の手伝いをしていた。

 

「(流石は、【ガネーシャ・ファミリア】、オラリオにいるほとんどの神が揃っているな)」

 

『神の宴』に参加する神が多ければ多いほど、そのファミリアの規模が分かるとはよく言ったものだとカルキは思いながら、宴に参加し、好き勝手に話す神を給仕ついでに観察するが、

 

「(しかし、予想はしていたが、自分が知っている、あの神々と比べると『神格』の低い神が多いものだ、高いのはあそこで旅人の神(ヘルメス)に絡まれている武神(タケミカズチ)くらいか……)」

 

以前ガネーシャから「決してあの神々と『神格』を比べてはならんぞ!」と言われていたことを忘れ、つい『神格』を自分が知っている神々と比べてしまい呆れていると

 

「むっ!そこの給仕君!踏み台を持ってきてくれ!早く!」

 

声をかけられ、その声と見知った姿に仮面の下で苦笑しつつ

 

「……ヘスティア神、タッパーは必要ですか?」

 

「なーんだ、カルキ君だったのか、大丈夫だ、タッパーは自分で持ってきている」

 

そう、カルキに声をかけたのは、顔なじみであるヘスティアであった。ヘスティアは、出されている料理を小動物のように頬いっぱいにして食べながら、ベルへの土産であろう、タッパーに料理を詰め込んでいく

 

「(となると、この会場でガネーシャ神を除くと『神格』の高い神はこの竈の守り神(ヘスティア)武神(タケミカズチ)ぐらいか)」

 

この会場では唯一ドレスを着ておらず、立食形式(タダメシ)ということで恥も外聞もなく料理をむさぼっている(ヘスティア)は『竈の炎』を司ると同時に『不滅』も司っており、そのためこの会場では1,2位を争うほど『神格』が高い神なのである。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

ヘスティアとしばらく話していてもよかったのだが、別の所から、給仕を呼ぶ声がするので、一礼をしてヘスティアから離れ、暫く給仕の仕事をこなしていたが、やがて、ヘスティアがいた辺りに神だかりができ、【ガネーシャ・ファミリア】の団員たちがおろおろしていたので何事かと思い、近づいてみると、巨乳(ヘスティア)貧乳(ロキ)が「んぎぎぃぃぃぃぃ!」とお互いの頬を引っ張り合っていて、どちらが勝つかという神々の賭けが始まっていた

 

「仮にも神なのに何故恥をさらすのか」

 

思わずカルキは呆れ、言い争っている女神の傍まで近づき、ムンズッと首根っこをつかみ(その際、両女神から「グエッ」という蛙がつぶれたような声が聞こえたが気にしない)、そのままブンッと男神の群れに投げ込み、「やれやれ」と戻ろうとすると

 

「あら?どこに行こうとするの?」

 

先日、無遠慮に自分を見ていた女神(フレイヤ)から呼び止められ、「(面倒な神に絡まれた…)」と思いつつも振り返ると

 

「この前は、随分と刺激的な夜だったわ、今度ぜひお礼をさせてね?まあ、お礼をするのは私ではないのだけれど……ウフフ…」

 

などと笑っていない眼でいうので、内心ため息をつきつつ、

 

「そうですか、良き刺激になったのなら僥倖です、お礼は楽しみに待っていることとしましょう」

 

そう言ってこちらは薄く微笑しながら返す。なにやらきな臭い雰囲気になって来たぞとほかの神々が感じ、一部の神は面白いことになりそうだと楽しむというこの大広間に漂う緊張感は唐突に終わりを迎えた。

 

カルキの後ろからやってきたシャクティがカルキの頭を叩き(痛くない)、フレイヤに非礼を詫び、そのままカルキを大広間から引きずっていってしまったからである。これには神々も呆然とし、ただ見送るだけしかできなかったが、このオラリオでまた一波乱あるだろうと感じさせる出来事であったということはこの場にいたすべての神々が感じたことであった。

 




それにしてもいつになったらダンジョンでブラフマーストラを放てるのか、もういっそのこと題名を「オラリオでブラフマーストラを放つのは間違っている」にすればいいのではと思う今日この頃

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。