ダンジョンでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか 作:その辺のおっさん
イシュタルガチャ38連(呼札込)の結果、オジマン、ナイチンゲール、狂スロ、ジェーン×3
……S.イシュタル来ず!!
………いや、何とも言えないガチャとかマジ止めて
「居候なのだから少しは働くか我々の仕事を手伝え!」とは、カルキが【ガネーシャ・ファミリア】の団長である
「(いや確かに朝帰りはしたが、何をそんなに怒っているのか)」とカルキは思ったが、「ついて来い」とこちらが同意もしていないのに身を翻し、歩いていくシャクティの後姿を見て、どうやら、団長殿は『神の宴』と
「このくらいの仕事なら
ついて行った先の大広間で、シャクティからモップとバケツを渡され「一人でこの広さを?」と聞くと、「後で追加をよこす」と言われたので、大広間の床を一人でゴシゴシとモップで掃除をしていると、「俺が!ガネーシャだあぁぁぁ!」と大広間の扉から、モップとバケツを持ってガネーシャが入ってきた。どうやら、追加の一人はガネーシャ神のようだなと思っていると、
「邪魔だから居候と一緒に大広間の掃除でもしていろと言われた!」
………どうやら厄介払いをされただけのようだ
暫く一人と一柱で掃除をしていたが、ふと今度【ガネーシャ・ファミリア】主催で行われるイベントの裏の意味を思い出したのでカルキはガネーシャに問う
「
「……
実情を知っているカルキに普段とは違う真面目な雰囲気をまとうガネーシャをじっとカルキは見ていた
「人語を話し、対話を望み、闘争を避けようとする
スッと何かを見極めるような真剣な眼差しで問いかけると
「ぶっちゃけ、わからん」
………うん、まあ、そういう答えしか返ってこな「ただ」
「本当に、
一呼吸置いてから、モップを投げ捨て、ビシィ!と親指を立て、白い歯を見せながら
「俺は!
そう堂々と宣言する姿に、感服していると、
「だから!ヴィシュヌを含むあの神々への説明はお前に任せたぞ!カルキ!」
「……一番厄介なのは自分に押し付けるのだな」
その後、やってきた【ガネーシャ・ファミリア】の団員とともに大広間の掃除をして、明日の『神の宴』の準備を手伝うカルキであった
***
『神の宴』当日、カルキは、普段の服から【ガネーシャ・ファミリア】の団員たちと同じ服に着替え、象をモチーフにした仮面をつけ
「(流石は、【ガネーシャ・ファミリア】、オラリオにいるほとんどの神が揃っているな)」
『神の宴』に参加する神が多ければ多いほど、そのファミリアの規模が分かるとはよく言ったものだとカルキは思いながら、宴に参加し、好き勝手に話す神を給仕ついでに観察するが、
「(しかし、予想はしていたが、自分が知っている、あの神々と比べると『神格』の低い神が多いものだ、高いのはあそこで
以前ガネーシャから「決してあの神々と『神格』を比べてはならんぞ!」と言われていたことを忘れ、つい『神格』を自分が知っている神々と比べてしまい呆れていると
「むっ!そこの給仕君!踏み台を持ってきてくれ!早く!」
声をかけられ、その声と見知った姿に仮面の下で苦笑しつつ
「……ヘスティア神、タッパーは必要ですか?」
「なーんだ、カルキ君だったのか、大丈夫だ、タッパーは自分で持ってきている」
そう、カルキに声をかけたのは、顔なじみであるヘスティアであった。ヘスティアは、出されている料理を小動物のように頬いっぱいにして食べながら、ベルへの土産であろう、タッパーに料理を詰め込んでいく
「(となると、この会場でガネーシャ神を除くと『神格』の高い神はこの
この会場では唯一ドレスを着ておらず、
ヘスティアとしばらく話していてもよかったのだが、別の所から、給仕を呼ぶ声がするので、一礼をしてヘスティアから離れ、暫く給仕の仕事をこなしていたが、やがて、ヘスティアがいた辺りに神だかりができ、【ガネーシャ・ファミリア】の団員たちがおろおろしていたので何事かと思い、近づいてみると、
「仮にも神なのに何故恥をさらすのか」
思わずカルキは呆れ、言い争っている女神の傍まで近づき、ムンズッと首根っこをつかみ(その際、両女神から「グエッ」という蛙がつぶれたような声が聞こえたが気にしない)、そのままブンッと男神の群れに投げ込み、「やれやれ」と戻ろうとすると
「あら?どこに行こうとするの?」
「この前は、随分と刺激的な夜だったわ、今度ぜひお礼をさせてね?まあ、お礼をするのは私ではないのだけれど……ウフフ…」
などと笑っていない眼でいうので、内心ため息をつきつつ、
「そうですか、良き刺激になったのなら僥倖です、お礼は楽しみに待っていることとしましょう」
そう言ってこちらは薄く微笑しながら返す。なにやらきな臭い雰囲気になって来たぞとほかの神々が感じ、一部の神は面白いことになりそうだと楽しむというこの大広間に漂う緊張感は唐突に終わりを迎えた。
カルキの後ろからやってきたシャクティがカルキの頭を叩き(痛くない)、フレイヤに非礼を詫び、そのままカルキを大広間から引きずっていってしまったからである。これには神々も呆然とし、ただ見送るだけしかできなかったが、このオラリオでまた一波乱あるだろうと感じさせる出来事であったということはこの場にいたすべての神々が感じたことであった。
それにしてもいつになったらダンジョンでブラフマーストラを放てるのか、もういっそのこと題名を「オラリオでブラフマーストラを放つのは間違っている」にすればいいのではと思う今日この頃