ダンジョンでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか 作:その辺のおっさん
やはり、この題名「オラリオでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか」に変えた方がいいのではなかろうか
眷属の見た『
「すまぬがウラノスと会わせてくれないか?時は一刻を争うのだ」
「こ、困ります神ミアハ、まだ各【ファミリア】への待機命令も解除されていませんので
「そこを曲げて頼む、この通りだ」
ギルド本部のロビーで困り切った様子のエイナと押し問答を続け、受付嬢に必死に頭を下げるミアハの珍しい姿に、他の受付嬢も何事かと遠巻きに眺める中、
「「「「ミアハ(様)!!」」」」
そこに息を切らせながら飛び込んできたのはナァーザ、ダフネ、カサンドラ、ヘファイストスだった
「ミ、ミアハ様、【ヘスティア・ファミリア】の
「【タケミカヅチ・ファミリア】の方も
無駄足だったとカサンドラとダフネの報告に「そうか……」と苦い顔しかできないミアハに
「ねぇ、どういうことなの?」
そう聞くのは、自派閥の
「どうしてあの人間とタケミカヅチが戦うのよ?何か根拠でもあるわけ?」
「うむ………このカサンドラの見た『
「ちょっと!まさかだけど、たかが『夢』が根拠だっていうんじゃないでしょうね!?」
いくらミアハがお人好しで、自分の眷属とは言え『夢』という曖昧なことを信じたのかと非難するヘファイストスであったが、ミアハはヘファイストスを真っ直ぐに見て
「…………確かに、普段であれば『疲れているのだろう』と言って、眷属の『夢』を信じることはないだろう」
「だったら…………」
「だが………このオラリオにあの神々と何かしらの関係がある
『?』
「ッ!!?」
「私は、
ミアハが言った聞き覚えのない単語に人間のナァーザとダフネ、ギルドの職員たちが首を傾げる中、唯一、この場でそれらの言葉の意味を知っている神であるヘファイストスだけは顔を青ざめ、エイナに今すぐウラノスに会わせるように詰め寄り、様子のおかしい2柱にギルドの職員たちはさらに混乱し、ギルド長であるロイマンまで出てくるほどの混乱の坩堝と化したところに
『構わない………ロイマン、ミアハとヘファイストスを通せ』
ギルド本部にウラノスの声が響き、仕方なくギルド職員たちはミアハとヘファイストスをウラノスがいる『祈祷の間』に通すことになった
***
「(手を払い、己の意思を曲げなかったか………)」
ダンジョン18階層で、酒場の店員のエルフから差し出された手を断り、東端の大森林に途中で合流した漆黒のフードを纏う人物─────フェルズと共に
「(気配が消えたな………)」
森に到着したベルと賢者が突然消えた
「(………あの【イケロス・ファミリア】の
カルキは先ほど
「………!!」
「これは………」
「(うん?この通路どこかで……………?)」
ベルとフェルズがダンジョンから現れた人工物に驚き、カルキはこの人工物をどこかで見たことを思い出していると、ベルの持っていた球体が【イケロス・ファミリア】の団員が言っていた『鍵』だということを証明する出来事が起きる
「信じられない………こんなものがダンジョンに?」
フェルズに促されたベルが人工物に近づき、球体の
「…………………………」
フェルズが呆然と呟き、カルキも黙ることしか出来ず、ベルの運の良さというか巡り合わせの良さに何とも言えない顔しかできなかったが、ベルとフェルズが通路の暗闇の中に入っていくのを見て、再び追跡を再開する
「(やはり………この人工の通路はあの地下水路にあった人工迷宮と同じか、どうりで見覚えがあるわけだ)」
通路に入り、一時的にベル達の追跡を止め、詳しく通路の壁を観察しているとこの人工物の通路と以前、カルキがモンスターと融合した精霊と闘った地下水路にあった人口迷宮と同じものであると気付く
「(これで
ガネーシャに報告することが増えたなと思うカルキは、ベルとフェルズの気配を探り、追跡を再開するのであった
***
「ねぇ………ガネーシャ、ソーマ、一つ聞いてもいいかな?」
「………なんだ?」
「どうした?ヘスティア、そんな口ごもって!!」
ダイダロス通りで【イケロス・ファミリア】のアジト及び、その主神イケロスを探すソーマ、ガネーシャ、【ヘスティア・ファミリア】の面々であったが、ダイダロス通りは迷路のようになっているため、道に迷うことも多く、あまり上手く捜索出来ていなかったところで、意を決したようにヘスティアがカルキと親しい2柱に質問をした
「ボクは………ううん、ボクとタケ、ヘファイストス、ミアハ、ウラノスはカルキ君が君たち『リグ・ヴェーダ』の神々と何かしらの関係があることを知っている──────【アポロン・ファミリア】との
「ほう………」
「それで、何が聞きたいのだ、ヘスティア?」
ニヤリと笑うソーマとガネーシャに【ヘスティア・ファミリア】の面々が恐怖を感じ震え上がる中、ヘスティアは真っ直ぐに2柱を見据え
「彼を…………カルキ君をこのオラリオに向かわせたのは誰だい?ボクはどうしてもあの世界を『維持』するためなら『死』や『殺戮』すらも良しとするあの神を思い出すんだ」
核心に迫ったヘスティアの問いにソーマもガネーシャも笑って「ヘスティアの想像している通りだ」と答える
「ッ!!じゃあ、カルキ君は天界で君たちが使う『奥儀』も神造武器も使えるということかい!?」
自分が想像していた最悪が当たってしまっていたことに動揺するヘスティアにソーマとガネーシャは笑いながら
「まぁ、カルキが言うには8年もかかった自分には『才』がないらしいが」
「人間が天界に至り、我らの『奥儀』と武器を授けられた時点で十二分なのだがな!」
そう答え、ヘスティアが絶句しているところに、リリが恐る恐る尋ねる
「あの………先ほどから何の話をしているのですか?リリ達にはさっぱり…………」
ヘスティアが【ファミリア】のメンバーを見ると、神の会話についていけていない、ヴェルフ、命、春姫は何が何だか分からないという顔をしており、説明すべきかどうか迷っていると
ガラァン、ガラァン!!
『!?』
今日2度目になるギルドの大鐘楼が鳴らされ、【ヘスティア・ファミリア】はもちろん、ソーマとガネーシャも空を見上げる中
『ギルドから緊急連絡です、オラリオにいる全【ファミリア】に対して、ギルドは
ハーフエルフの少女が伝えるギルドの通達にオラリオにいる神々はニヤつき、冒険者と民衆は首を傾げるが次の通達にニヤついていた神々は顔を青ざめる
『ウラノス様からの通達はもう一つ、「オラリオ存亡の危機である、このオラリオに決して『雷の武神の槍』を顕現させるな」とのこと!』
***
「ヤバいヤバいヤバいヤバいってぇ!!」
「急げえ!!イケロスとタケミカヅチを探せぇ!?」
「死にたくない消えたくない死にたくなぁい!!」
ウラノスの通達に普段ならバカ騒ぎをするはずの神々が錯乱し、自分の眷属に急いでイケロスとタケミカヅチを探すように指示し、眷属達は困惑する中
「オッタル、ヘルン、今すぐに都市城壁の警備に向かったアレン達とダンジョンに向かわせたアルフリッグ達を呼び戻して、ギルドの指示に従わせなさい」
「はっ」
「はい」
従者の様に傍に控えていた都市最強冒険者と眷属一の苦労人の少女を見送りながら都市最強派閥を率いるフレイヤは他の眷属達にも指示を出し
「ええい!よりにもよってインドラのバカかい!!」
「ただでさえ問題があるっちゅーに………」
かつて天界にいた頃、インドラとスーリヤの喧嘩に自分の領地を吹き飛ばされ、腹いせに2柱のいる地面を泥に変え、泥に乗り物が嵌り困惑するインドラとスーリヤを嘲笑ったら、その2柱から半殺しにされ危うく消滅一歩手前まで痛めつけられたことのあるロキは自分の眷属を守るべく走り
「どういうことだウラノス…………!」
オラリオにいる神々の中でウラノスからの依頼でイケロスを追っていたヘルメスは天を見上げ呟く、イケロスの身柄を秘密裏に確保できれば、
「それに、どうしてタケミカヅチまで………?」
しかもイケロスだけでなく、タケミカヅチの身柄も確保せよという命令に疑問を覚えるがふと、眷属に調べさせた人間のことを思い出す
「まさか………カルキ・ブラフマンか………?」
ほとんどの神々が混乱する中で笑う神々もいた。その神々は、混乱する【ヘスティア・ファミリア】の近くでニヤリと不敵な笑みを浮かべるソーマとガネーシャであり
「ヒヒヒッ、一体何が起きるってんだぁ?」
ダイダロス通りを見下ろす高い塔に陣取るイケロスと
「クハハハハハ!『インドラの槍』か!これはまた懐かしいのぉ!!」
『神の感』でメレンからオラリオに従者もつけずに勝手に入ってきたカーリー
「そうか……『インドラの槍』ヴァサヴィ・シャクティ、恐らくその槍を振るえるのはカルキ・ブラフマンか…………」
建物の上に立ち、眼下で「タケミカヅチ様!?」「さっきまで一緒にいたのに!?」と自分を探す眷属達を眺めながらタケミカヅチは凄絶な笑みを浮かべながら独り言ちる
「命、桜花、千草、お前達…………すまん、お前たちがいるオラリオでは暴れないと思っていたが、このオラリオであのインドラの槍を見られるというのならば、カルキ・ブラフマンがあの槍を使えるというのなら…………俺はその槍を振るう人間と闘ってみたい!!」
武神の本質には勝てんと一人で宣言するタケミカヅチは眷属達に背を向け、誰にも見つからないように逃走を始めるのだった
今更ですけど、もう原作にインド神話の神様出ませんよね??でたらこの話終わるんですけど………(震え声)
タケミカヅチ様はさっさと出頭してどうぞ