ダンジョンでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか 作:その辺のおっさん
オデュッセウスの宝具………うん、あれは持ち帰っちゃう、パリス君は悪くないよ…………だってあんなの見たらテンション上がるよ………男の子だもん
ダンジョンに造られた人工物は『
ダンジョンの世界の最果てにある『大穴』にある『神秘』に、人の及ばない森羅万象が包まれた混沌の『美』に
そして、彼はこの『美』を超えようとした。『大穴』が円錐状に広がっているのならば自分の『作品』はそれを覆うように『凹型』に、道を誤り、常人には理解できぬ作品を作り『奇人』と嘲笑われ、人々のウラノスの前から消えた
────────人の手に余る領分であろうと知ったことか
────────必ずやそれを超克してみせる
────────神ですら至らぬ領域であるというのなら、まずは神を持超えてやろう
彼を動かすのは、最早、地下迷宮を超えるもう一つの『世界』を造るという執念だった。しかし、その執念は半ばでついえることになった。それは人間として当然の結末、そう彼にも決して避けられない『終わり』が寿命という『死』という終わりが来た
が、その男は最後にその執念を手記に残し、自身の名を冠する自身の血を継ぐまだ見ぬ子孫にある種の『呪い』として自身の執念を『妄執』として残した
そして彼の子孫たちは初代ダイダロスの妄執に『血の呪い』にとらわれ千年間誰にも気づかれない間に先祖の妄執の産物である『
***
「(先祖の妄執にとらわれ『獣の夢』にその身を任せる子孫か)」
先程侵入した
「(まあ、初代ダイダロスには親近感を覚えるがな)」
人の身で至らない領域に辿り着こうと、神すら超克しようとしようとした執念はカルキ自身、今だあの神々に届かないであろう『武』を鍛えようとしているのである意味ではカルキと初代ダイダロスは同類である
が、初代ダイダロスはその執念を妄執に変え、子孫に呪いとして押し付けたとカルキは評した
「(だが、その果ては
カルキは芸術というものには疎い方であるが、自分が極めようとしている『武』と違い『美』とは他者に認められなければ無価値であろうにと嘆息する
「(挙句、子孫は『血の呪縛』に抗うことを止め、『獣の夢』にその身を任せ、醜き『獣』となり果てるか)」
ディックスの使った
***
『神ヘルメスが神イケロスの身柄を確保しました、近くにいる冒険者はギルド職員と共に神イケロスの身柄を神ヘルメスから引き取りに行ってください』
「やったああああああああ!」
「ナイス!ヘルメス!!」
「後はタケミカヅチだけだぁ!!」
ギルドからの放送の内容に神々は『ウオオオオオオオオオ!!』歓喜の声を上げる。『インドラの槍』がオラリオに顕現するかもしれないというとんでもない爆弾に普段ならばふざける神々が本気になり、神、冒険者、神から協力するように頼まれた民衆がタケミカヅチの捜索が行われている中
「うええっ!?全ての業務を中止してタケミカヅチ様の捜索ですかぁ!?」
「そ、そんな!ダンジョン内での『モンスターの大移動』については………!?」
「そうですよ!!それ『有翼のモンスター』の件だって………」
ギルド上層部……ウラノスの無茶苦茶な命令にギルドは大混乱に陥るが
「ええい!そんなことを私に言うなっ!!これはウラノス様からの命令だっ!!」
ギルド長ロイマンが一喝し、ギルド職員に的確な指示を出し
「ヘルン、今すぐにミアの所に行ってなんとしてでもミアとアーニャもタケミカヅチを探すように説得してきて」
「はい」
フレイヤは半脱退状態の元団長とその元団長が開いている店でウェイターをしている元団員まで呼び出すことを団員達の反対すら無視して言い
「フィン!
「わかったよ、ロキ」
『ダイダロス通り』にこっそり展開していた【ロキ・ファミリア】の団長であるフィンと合流したロキは今はタケミカヅチを探すように団員達に連絡するようにフィンに命令を出し
「あ、あれ?ソーマとガネーシャは!?」
「さ、さっきまで一緒だったのに………!」
「消えたぞ!?どうなってんだ!!」
「み、皆さん、おおおお落ち着いて、いい今はタケミカヅチ様を探さないと………!」
「はわわ………‥」
ギルドからの緊急放送でイケロスとタケミカヅチの身柄を確保するように通達が来てどういうことかと驚いていた【ヘスティア・ファミリア】の面々だったが、ふとソーマとガネーシャを見ると2柱は忽然と姿を消しており、更に困惑していた所に
『ヘスティア(様)!!』
「「命!!」」
「ヘファイストス!!」
「【ミアハ・ファミリア】の皆様!?」
「椿か!?」
「桜花殿!千草殿まで!!」
【ヘスティア・ファミリア】と合流したのは、自派閥の団長を連れたヘファイストス、【ミアハ・ファミリア】の面々、タケミカヅチを探していた【タケミカヅチ・ファミリア】の団員たちであった
「ヘファイストス、ミアハ、どうしてタケも捜索するようにウラノスが、それに『インドラの槍』ってどういう………」
「………タケミカヅチが
『!!?』
ミアハが苦い顔で説明するとその場にいた【ヘスティア・ファミリア】と【タケミカヅチ・ファミリア】、椿が驚くが
「で、でも、タケミカヅチ様は
「いいや、春姫君、たぶん……ううん、間違いなくタケはそのルールを破る」
春姫が下界では神は力を封印していて一定量力を行使すると天界に還されるのではと下界の常識で問いかけるがヘスティアはそれを否定する
「ええ………間違いなくタケミカヅチは下界でのルールを破る………無理矢理ね」
「ある意味では『武神』らしいというか……………」
苦い顔で補足するヘファイストスとミアハに
「で、ですが!タケミカヅチ様がそんなことを………そんなことをするはずがありません!!」
幼い頃から苦楽を共にし、親のいない自分達に親代わりの様に接してくれたタケミカヅチの姿を知っている命の意見に【タケミカヅチ・ファミリア】の団員たちが頷くが
「……………普段であればな、だが、今のオラリオにはタケミカヅチにとって最高の『餌』がある」
「ええ……カルキ・ブラフマンという存在と『インドラの槍』が顕現する可能性………タケミカヅチが『家族』より『闘争』を選ぶには十分な理由よ」
「そ‥…んな………」
ミアハとヘファイストスの指摘に千草が泣きそうな声をだすが
「まあ、『武神』っていうのはそんなもんだぜ、自分と並ぶもしくは上回る実力のある神がいれば所かまわず周りの迷惑なんて顧みずに殺し合いを始める……ましてや自分に並ぶかもしれない実力を持つ人間なんて『武神』のタケから見れば最高の殺し合い相手だろうね」
ヘスティアのどこか達観した神としての意見に【ヘスティア・ファミリア】も【タケミカヅチ・ファミリア】、【ミアハ・ファミリア】も黙り込むことしか出来なかった
***
地上が大騒ぎになっている頃、
「(さあ、どうするベル?その
ディックスの手により、額にある紅石を奪われ、人のような姿から、7
「(さあ、どうするベル?………その
ベルはまだ気づいていないようだが、カルキはウィーネの唸り声が『ベル』と唸っており、本来、
「(ここまで来たのは成り行きだろう?ならば、今がお前の答えを出すその時だ)」
ウィーネに何度も吹き飛ばされても、それでもウィーネに近づこうとするベルをディックスや【イケロス・ファミリア】の団員は嘲笑い、フェルズは苦渋に染まった声を出すしかできない中、カルキはベルがどのような答えを出すか見守る
「……じょう……ぶ」
ウィーネの振り下ろした爪がベルを捕え、直撃を浴びたベルの体が沈み込むが、
「………だい、じょうぶ、だよ?」
「(ほう………)」
ベルは、笑った
痛みに耐え、眼に涙を浮かべながら、カルキが見たウィーネの爪で傷ついた時の様に
『────────』
竜が震える
「僕は、いるよ……」
血を流すことも構わず、ベルは肩に食い込んだ爪を右手で握りしめ、その指を包み込む
「大丈夫だよ、ウィーネ………」
硬直した異形の躰を醜い顔をそっと胸に抱きよせる
『────────』
その光景にディックス、【イケロス・ファミリア】の団員、フェルズが立ちつくし、息をのみ、言葉を失う中
「ああ────やはり面白い」
カルキは思わず声を出し、笑った。
────────ならば一つベルに問わねばなるまい
錯乱したウィーネがベルを突き飛ばし、ベルが再びウィーネに駆け寄ろうとしたところを白けたとディックスがベルを襲い、ベルが咄嗟に回避しようと体を投げ出した瞬間
「では────ベル、お前に問おう」
「てめえは…………!」
「カ、カルキさん……?」
ディックスが突き出した槍の穂先を指一本で止めたカルキにディックスが戦慄し飛びのき、ベル、フェルズ、【イケロス・ファミリア】の団員が突然現れたカルキに呆然とするなか、カルキはベルに向き合い
「ベルよ、モンスターはモンスターだ、人間ではない…………ならばお前はモンスターを助ける義理を────────価値をどこに見出した?」
じっとベルを見つめ答えを聞こうとするカルキに呆然としていたベルはその双眼に光を宿し、カルキを真っ直ぐに見ると
「誰かを救うことに人間も『怪物』も関係ありません!!」
何処かベルを試そうとしているカルキにベルは決然とした眼差しで見返し
「助けを求めています!!」
それだけは救う事実であると吠え、言い放つ
「ただ────それで十分です!!」
これが他でもない自分の────ベル・クラネルという人間の意志であると吠えたベルに後ろでディックスが『偽善者』だの『兎ではなく蝙蝠』だのとベルを嘲笑するがカルキはその言葉をすべて無視し
「────────そうか」
そうどこか満足げにニヤリと笑った
***
「ぐわあああああっ!!」
「ぎゃあああああっ!!」
「お、お止め下さいっ!どうか!どうかぁあ!!ぎゃあっ!?」
冒険者とギルド職員の悲鳴が『ダイダロス通り』の一角に響き血だまりに沈み、彼等を襲った犯神は手についた彼らの血を舐めながら愚痴をこぼす
「チッ………加減はしてやっているというのに大げさじゃのう…………」
オラリオでも少ない第2級冒険者とギルド職員を襲ったのは勝手にオラリオに侵入したカーリーであった。カーリーが彼らを襲った理由はただ一つ…………そう、『ヘルメスが確保したイケロスの身柄をギルド本部に運んでいた』からである
「おいおい………
カーリーがギルドに捕えられた自分を助ける理由が思い当たらないイケロスが口角をヒクヒクと動かしながら血に濡れた『闘争と殺戮』の女神に問いかけると
「決まっておろう?始まる『宴』の余興の準備じゃ」
カーリーの意味の分からない答えに「余興の準備だぁ…?」とイケロスが疑問に思うとカーリーはイケロスの右足に手を添えたかと思うと、太ももから下を引きちぎった
「ガッ………グアアァァァァァァァァァァッ!!?」
「クハハハッ!!決まっておろう!妾は『インドラの槍』が見たい!だがな……『インドラの槍』は真名解放しなければただの槍じゃ、それにインドラの奴が渡さなければ槍を見ることもかなわん」
「グッ……それが……それが俺と何の関係があるって………」
「なぁに………簡単なことよ、まずはお主をカルキに『不滅の刃』をブラフマーストラをもってこの下界から去らせる」
「なっ………!」
獰猛な笑みを浮かべながら言うカーリーにイケロスが驚愕しているとカーリーは続けて
「そうなれば間違いなくロキにフレイヤ……いいや、オラリオはカルキを脅威とみなし、何も知らぬ人間達はカルキに武器を向ける。そうなればのう?ただでさえロキとフレイヤが『最強』を名乗っていることに不満を持つインドラがカルキに武器を『インドラの槍』を授けるであろう?さらにはこのオラリオにいるタケミカヅチがカルキと一戦交えるではないか」
イケロスを見ず早口で語るカーリーにイケロスは恐怖し逃げようとするが、カーリーに左足を引きちぎられ移動できなくさせられる
「ああ……お主はそのための『贄』じゃ………ウラノスなどに渡すわけがなかろう?」
ニタァと笑いかけるカーリーに対して
「ヘルメス!ヘスティア!ウラノス!ヘファイストス!た、助けてくれ…………頼む……誰か誰かああああああ!」
「ヒヒヒッ………ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」
イケロスの助けを求める声はカーリーの笑い声に消され2柱は『ダイダロス通り』の闇に消えるのであった
あれ?なんかカーリーが勝手に動いてる…………あっれぇー?
くどいですが、インドラの槍は真名解放しなければただの槍
CBCのアルジュナピックアップ……最後のインド鯖を必ず引いてみせる!(アルジュナだけいないカルデア)
-追記-
アルジュナ来ました………これでインド鯖が全部揃った
次回『ある晴れたオラリオで極東の武神とイチャイチャした』