ダンジョンでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか   作:その辺のおっさん

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ソーマVS(inカルキの体)インドラinオラリオのイベント中のカルキさん

「…………?(困惑)」

天界で「女心講義」なるものをパールヴァティーをはじめとした女神達から開かれ、ボーッとしていたら吹き飛ばされたの巻(なお、誰も助けてくれなかった模様)




………せや、リューを曇らせたろ!!って思って書いてたらダンメモでアストレア・ファミリアが出てきたせいで書き直すことに……どうすりゃええんや


第52話

時を戻して数十分前

 

酒蔵を壊され、怒り心頭のソーマがカルキに憑依しているインドラを煽り、一触即発の雰囲気になっている頃

 

「うんぬぁあああああ!!」

 

勢いよくとある数階建ての建物にヘスティアがベルやアイズ達を巻き込まれなかった他の神々と協力して、どうにかこうにか運びながら倒れこむように座ると、きょろきょろと辺りを見回す

 

「ゼェ………ゼェ……あ、あった………!」

 

ヘスティアが目に映しているのは、小さな竈……即ち、己の司る『権能』たるもの

 

神の力(アルカナム)を使うのはルール違反だけど……今はそんなことも言ってられないよね?」

 

数日前に神友と元同居人が行った『闘争』は、オラリオの────下界への被害を考慮したものであったとあの『闘争』を見ていたヘスティアは、判断していた

 

そして、思い出すのは、かつて天界でよく見た光景

 

────神の力(アルカナム)を使わずとも、武器を振るうだけで天界の山々を切り払い、川の流れを変え、海を干上がらせ、炎の矢が雨の様に降り注ぎ、空間を切り裂き、それが次第にエスカレートしていき、結局は神の力(アルカナム)を使い始め、他の神々の領地に被害を出すだけならまだしも、天界を世界を崩壊させる一撃をお互いに打ち合うあの馬鹿野郎共(リグ・ヴェーダ)の『闘争』

 

それが今、この下界で………オラリオで起きようとしているのだ

 

「サポーター君達はもっと心配だけど…………」

 

「「「「ヘスティアぁ!!早くしてくれェ!!」」」」

 

「ええい!!うるさいっ!!」

 

竈に火を入れようとしているヘスティアの後ろで、気絶した冒険者や『ダイダロス通り』の住人達を避難誘導している神々から声が上がるのを一喝しながらヘスティアは下界でギリギリ許されるレベルの『神の力(アルカナム)』をほんの僅か開放する

 

***

────時を同じくして

 

「ッ!!住民を急いでギルド本部内に避難させろ!神々は『神の力(アルカナム)』を開放して障壁を造れ!!私が許可する!!」

 

「「「ハ、ハハァッ!!!」」」

 

ギルド本部でウラノス自ら指示を出し、最小限の被害で修めるようにギルド職員達が指示に従い蜘蛛の子を散らすように走り出す

 

「皆さん!!落ち着いて!落ち着いてギルド本部に避難してください!!」

 

「慌てないで!ギルド職員の指示に従って!!」

 

が、一方のギルド本部前では、大混乱が起こっていた

 

しかし、それも無理はないだろう、このオラリオを壊滅させた事件からまだ数日しかたっていないのだ、そこにその事件を彷彿させることが起きればどうなるかは赤子でもわかる事態であった

 

「駄目………皆、混乱してる」

 

「そう……」

 

「くっ………」

 

住民の避難誘導にはギルド職員達だけでなく、ミアハ・ヘファイストス・ディアンケヒト・ガネーシャ等の【ファミリア】も協力はしているが芳しくないことにギルド本部近くにある救護所にいるミアハとミアハと合流したヘファイストスは唇をかむ

 

「「「ミアハ様!!」」」

 

「おお!お前たち、避難できたか!………ベルとヘスティア、タケミカヅチはどうした?」

 

ミアハの前に息を切らせながら現れたのは、ヘスティア・タケミカヅチの【ファミリア】の面々、本来ならば、住民や同業の冒険者達から白眼視される彼等だが、今はそれどころではない程混乱していた

 

「ベル様とヘスティア様は外出されていて………まだ帰って来ないんです」

 

「わ、私達はタケミカヅチ様から『俺がどうにかしてやるから避難しろ』って言われて………」

 

リリと千草の答えにミアハとヘファイストスは苦い顔をするが、すぐに相貌を整え、彼ら彼女らに早く避難するように伝えていると、突然、轟音が響き、住民から悲鳴が上がる

 

『何が起きた(の)!?』

 

「瓦礫が降ってきおった………ッ!?」

 

「こ、これは………」

 

「ふざけろっ!!」

 

唯一何が起きたかを分かった椿が呆然と呟き、空を見上げると顔を強張らせ、それにつられた面々が空を見上げると空一面に巻き上げられた大量の瓦礫が避難している住民や冒険者に降り注ごうとしていた

 

「ッ!」

 

せめて僅かでも撃ち落とさんと第一級冒険者である椿やシャクティをはじめとした【ガネーシャ・ファミリア】の団員たちが魔剣や武器を構えると

 

「ハーッハッハッハ!!トウッ!」

 

『ガネーシャ!?』

 

笑い声と共にガネーシャが飛び出してきて空に向かって拳を放つと同時に空に浮かんでいた瓦礫が全て吹き飛ぶ

 

「安心しろお前達!!瓦礫や余波は全て俺が防ぐ!!だから落ち着いてギルドの指示に従って避難するんだ!そうすれば何の心配もない!!」

 

『おお………!』

 

その堂々とした姿に住民や冒険者だけでなく、【ガネーシャ・ファミリア】の団員たちからも声が上がる中

 

「なぜなら!俺がガネー…む!」

 

ポーズを決めながらガネーシャが自己紹介をしていると、凄まじい威力を持った衝撃がオラリオを駆け、ギルド本部を襲おうとしていることに気付いたガネーシャが身構えるが

 

「シッ!」

 

キンッと鞘から刀を抜いた音が聞こえたと同時に衝撃波は上空へ跳ね上げられ、空を覆っていた雲を消し飛ばす

 

「インドラの奴……加減という言葉を知らないのか」

 

どこか呆れたような口調で刀一本で衝撃を上空に逸らしてみせたタケミカヅチにオラリオの住民は苦い顔をするが、その文字通り神業を見せられた冒険者達はその技量に絶句する

 

「おお!あっちには行かなくていいのか?タケミカヅチ?」

 

「生憎だが、俺は他人の喧嘩に首を突っ込む野暮はしないのでな、今回は人間(子供達)を守るさ」

 

そう軽口を叩きながらコキコキと首の骨を鳴らしながら二柱の男神は飛んでくる瓦礫や衝撃の余波を逸らし始める

 

***

「………うーん、しかしこう見ると本当にカルキ・ブラフマンとタケミカヅチって下界にいやオラリオに気を遣ってたんだなぁ」

 

しみじみと苦笑しながらヘルメスに『ダイダロス通り』の住民たちや冒険者達から非難するような目が向けられるが、神々は「せやな」と同意する

 

今、ヘスティアのおかげで無事な建物の内部ではフレイヤをはじめとした一部の神々によって『神の鏡』が展開されており、インドラとソーマの戦いが映し出されていた

 

「これが神の戦いか………」

 

「「「「頭おかしい」」」」

 

「チッ…」

 

「「……………」」

 

美の神の眷属の幹部である者達はその次元の違いすぎる戦いに圧倒される

 

「これはまた………」

 

「儂等の今までの戦いなぞ児戯か………」

 

「言うなガレス……」

 

「クソっ」

 

道化の女神の眷属は、今も目覚めない仲間の少女と隣に両手両足の骨を折られ、処置を受けている自分達の主神の周りでその光景をかたずをのんで見守る

 

「まったく……これだからあいつ等は……ってヤバッ!?」

 

その場にいる誰もがその数日前、このオラリオで巻き起こった『闘争』を軽く上回る破壊の光景に絶句し、言葉を失う中、あきれ果てた口調でやれやれと首を振っていたヘスティアであったが、『神の鏡』に映ったとある光景に焦りを見せる

 

「「「ッ!!?」」」

 

それに映るのは空一面を覆いつくす炎の雨、そしてその雨をみた神々は一瞬で理解してしまう

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()であることに

 

「は……ははっ、これは………また………」

 

どうにかといった様子でヘルメスが乾いた笑いを浮かべるが、他の神々は一切の余裕をなくし、ただ呆然と立ち尽くす

 

が、神々が想定された『最悪』はあっさりとなかったことになる

 

なぜならば、その光景を見たソーマが薄く笑うと弓に矢をつがえ、放つと同時にそのほとんどを撃ち落とし、ヘスティア達の知らない所で極東の武神による一閃、とあるギルド嬢が半ばやけくそで投げた神造武器の矢、「シャクティ!お前達!!よく見ておけ!これが!ガネーシャの!ブラフマーストラだ!!」と象神の眼から放たれた光線によって炎の矢の雨は消え去っていたからだ

 

***

「ハハハハハハハハ!!いいねぇ!下界に降りてどいつもこいつも腑抜けたかと思ってたが、ガネーシャもタケミカヅチの野郎もそこそこはやるじゃねえか!!」

 

「…………」

 

一方、自神が放った炎の雨を全て撃ち落とされたはずのインドラは心底面白いと言わんばかりに笑みを浮かべながら再びオラリオでソーマと戦い始める………が、ソーマの方には余裕がない

 

「インドラ……お前正気か?」

 

「ハッ!何だよ!ここまで滾っておっ立ったんだ!コイツ使わなきゃあなぁ!!」

 

「加減を知らん馬鹿が………ッ!」

 

カルキ…もといインドラが手にしているのは異形の武器…………それはカルキやガネーシャがこのオラリオに向けられることを危惧していたインドラという神が最も好んで使う神造武器の一つ────ヴァジュラであった

 

「おらぁ!どうしたよ!?ソーマァ!戦車乗ってねえとトロいってかぁ!!」

 

「なめるな………ッ!」

 

先程とは違ってインドラが攻めてソーマが防戦一方になっているが、それはソーマの腰に下げている矢筒に入っている矢が5本しかないことに原因がある

 

「(石でも矢に変えればいいがその隙を見せればやられるか………ならば………)」

 

「(ソーマの矢筒にあるのは5本、矢を失くし隙をさらした瞬間にヴァジュラで穿つ……だが、そう簡単にゃあいかねぇ……だったら)」

 

「「(残りの矢でケリをつける!!)」」

 

武神と月と杯の神の考えは奇しくも同じ、ソーマが弓に矢をつがえた矢を向け、インドラが体を捻ればそれは(フェイク)、ソーマの蹴りがインドラを襲うが、それを見越していたかのようにインドラはピタリと体を止め、ソーマの蹴りを躱す

 

「フッ」

 

「!」

 

が、その隙を見逃す程ソーマは甘くない、インドラの無防備な背中に向かって矢を放つが、インドラは器用にヴァジュラを左手に持ち替えて回転させながら背中へ動かし矢をはじく

 

「甘ェ」

 

「チッ!」

 

素早く回転させながらヴァジュラを右半身へと持っていったインドラは、直ぐに左側に回っていたソーマがつがえていた矢の鏃だけを左足を蹴り上げ蹴り飛ばし、右手に持ち替えたヴァジュラを振り下ろす

 

「貰ったぞ」

 

「!?」

 

が、ソーマは僅かに半歩だけ後ろに下がり、鏃のなくなった矢を捨て、2本の矢をつがえ、ソーマが下がったことに気付いたインドラが止めたヴァジュラと放たれるであろう矢を弾こうと手刀にしていた左手を肩口まで正確に射抜き、インドラの手からヴァジュラが離れる

 

「終わりだ」

 

人間(カルキ)の体だろうと関係なく、ソーマは顔に向かって最後の矢を放つ

 

「………しまった、これはカルキの体だった……まあアムリタを飲んでいるからそう簡単には「誰が終わりだと?」…!?」

 

放ってから冷静になったソーマがポツリと呟くと矢をかみ砕き、血を口からダラダラと流しながら獰猛な笑みを浮かべたカルキ……否インドラがいた

 

「オラァ!!」

 

「ガアッ!!」

 

ヴァジュラのなくなった右拳を握り締め、限界まで引き絞られた右手から放たれた一撃がソーマの前髪で半分まで隠れた顔面を正確に捉え、その一撃を真正面から受けたソーマはそのまま、ヘスティア達のいる建物まで吹き飛ばされた

 




インドラ(カルキボディ)VSソーマ完!!………これでいいのか微妙な所ではありますがその辺は作者の文才の無さってことで一つ……・…

お願いします!!何でもry



次回 暇が出来たら書くかもしれない番外編予告

オッス!我シェム・ハ!かーッ!ジジイに閉じ込められてたけど久々の娑婆の空気は旨いぜェ!さっそくこの星で実験だぁ!
………って思ってたら黒塗りの高級外車が突然ぶつかってきた!?中から出てきたのは象の仮面をかぶった奴と角髪の奴、そして斧を持った人間、不敬な者共が我に出してきた示談の条件とは!?
次回『シェム・ハ死す』デュエルスタンバイ!!
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