ダンジョンでブラフマーストラを放つのは間違っているだろうか 作:その辺のおっさん
第1話
ダンジョン49階層、通称「大荒野」そこは、その名の通りに見渡す限り一面灰色の荒野が広がり、そこにはダンジョンに生息しているモンスターの群れが跋扈していた。
本来であれば、この階層にまで来ることができるのは、迷宮都市オラリオでも最上位の【ファミリア】だけであり、そのうち、オラリオでトップクラスの【ファミリア】とされる【フレイヤ・ファミリア】、【ロキ・ファミリア】が普段【遠征】でこの階層に来る。しかし、それはそのファミリアの中心となるメンバー総出で行われる、つまり大人数で来るはずなのだが、今日、この49階層に来たのは、武器を持たず、防具もつけていないたった一人の男であった。
男は、「フーッ」と一息吐くとどこからか取り出した自身の武器であろう斧を右手に持ち、ゆっくりと歩きだし、少しずつ走り出し、49階層にいる数百匹はいるであろうモンスターの群れに突っ込んでいった。
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(精霊どもが騒ぐから見に来れば……何だ、こいつは……)
恐怖という感情がない
その男は、持っていた柄の長い斧を用いて49階層にいたフィモールとブラックライノスの群れを全て一人で倒すと、レヴィスが呼び寄せ下層から登ってきたイモムシ型のモンスターとしばらく戦っていたが、途中、大跳躍をし飛び上がったと思うと、使っていた斧を左手に持ち替え、右手で顔を覆い何かを呟いた瞬間
眼から光線が放たれ、49階層に大穴が開いた
その威力はすさまじく、59階層に根付いた『精霊の分身』は無事のようだが、58階層まではごっそり消滅してしまったようだとレヴィスは本能で感じ取り、そのまま、まだ十分に育ち切っていない
しかし、その光景を作り出した男は、何事もなかったかのように、奇跡的に残っていたいくつかの魔石とドロップアイテムを拾うと、そのまま、レヴィスが隠れている上層への階段へと向かって歩き出した。
そして、それを見たレヴィスがしたことは、今後の計画にとっての危険分子の排除ではなく、自身の
(決してあの男とは事を構えるものか)
と心に決めながら
***
第一級冒険者並みかそれ以上の実力を持つ
「うーん、いくら
と呑気に伸びをしながら言うこのカルキ・ブラフマンという男、現在、ある神から依頼を受けてオラリオに来たとあるファミリアの居候である。
読んでいただきありがとうございました。ここおかしいよとかこここうしたほうがいいよとかここ誤字があるとかぜひ教えてください(露骨なコメント稼ぎ)