「ふざっけんなあああぁぁぁぁ!!!!」
オレはキレた。それはもうキレた。だお竜人をボコったのもだけど、それ以上に今までの生活が台無しにされたことに腹が立つ。
「あの野郎許せねぇ!行こう、竜人!オレたちであの魔王だおを打ち倒すんだ!そしてオレたちを敵に回したことを後悔させてやる!!」
今ならいつも以上に強い。なんてったって、オレの心がメラメラと打倒魔王だおを叫び、燃えているから。
だお竜人を見ると、ポカンとした顔をしていたが、すぐにいつもの感じに戻った。
「あー…………。その…、なんだ、ありがとよ、だお。怒るのはちとビビったがおかげで涙も引っ込んだ。」
よっしゃ!だお竜人も復活!オレたち二人なら怖いものなし!まだ一緒に住んであんま経ってないけど今はめちゃくちゃ意気投合してる!
「あれ、だお竜人?どうかした?」
テンションが上がっているオレをだお竜人が不思議そうに見ている。
「なんかお前……赤くないか?」
「赤い?確かに今のマイハートは真っ赤に燃えてるけど」
「そうじゃねえ、体が赤くなってないかって事だよ」
ふと自分の体を見ると体が若干赤色に染まっていることに気づいた。オレは本能でこれが怒りによるものだとわかった。
「さあ、こうしちゃあいられない!早く魔王だおのもとに!」
「ああ、もちろんだ。きっと今もアイツは俺らの職場で首を長くして待ってる」
気合いを入れやってきた職場の入口。
ドアの向こうからヤバめの雰囲気が漂っているのがオレでもわかる。呼吸を落ち着かせてノブをひねった。開かない。
「アイツまたドア固めてるのか」
「竜人の時もそうだったの?」
「おう、でもお前ならこんなドアどうとでもなるだろ」
「もちろん、ウォーミングアップがてらブチ破る!」
口の奥に気持ちを集中させて…………。撃つ!!
これがオレの最近覚えた特技、だおビーム。いい威力だぜイェイ。
「なかなかいい技を持ってたんだな、お前」
「でしょ」
そんな会話をしながら、オレたちは魔王の根城へと足を踏み入れた。
中はなぜか外観からは想像できない広さで、ヤバめの雰囲気がさらに大きくなって、オレたちが知っている職場とはまるで違う。息を潜めながら目を凝らしていると、見覚えのあるツノ、細い手足が見えた。
「覚悟が……できたようだな。」
「今度は100点満点の戦いでお前をぶっ倒してやる!」
「あのバカもつれてくるとは、愚かな。そんなに消されたいなら………。」
「今ここで死ぬがいい!!」
魔王だおの指先から黒い電撃のようなものがほとばしる。
「その手は食うかよ。だお、避けろ!」
「おわわわわわ」
正直2人の会話に集中してたから危なかった…。ギリセーフ。
「今度はこっちの番だ!」
だお竜人が素早い動きで魔王だおのへと向かっていく。
オレも少し遅れる形で走る。
もう距離を詰めただお竜人は、腕からドラゴンみたいな形をした光を放つ。
「私も、その手は食わないな」
そう言うと、魔王だおが目の前から消えた。
「え!?消えた!?」
「……………ここだぁっ!!」
だお竜人はなぜか後ろめがけてさっきの攻撃をまた放った。
「何ぃッ!?グハアアァッ…!」
なんとそれが真後ろにいた魔王だおに直撃した!まさか読んでたの!?
「ぐう…。貴様、なぜ私の場所が…。」
「俺がただ真正面しか攻撃できないなんていつ言ったよ」
「復習しているとは、見事だな……。」
「だが!!」
魔王だおが声を上げると、ものすごい速さで俺に襲いかかってきt……。マズイマズイ!何とかしろオレ!
「このバカはどうかな!?」
「おわっ!うわああああああ!!」
反射でぶん殴ったが、オレの拳は案の定空を切った。
やはり前の前に魔王だおはいない…。だお竜人の真似をするしかない!撃つなら今だ!
「くらえ魔王だお!だおビーム!!」
後ろに向かって思い切り発射したが、手応えはなかった。
まさか……と思い横に目をやる。
「あ………………。」
オレ、終わったかも。