とりあえずこのキケンとか言われる仕事には就職することが出来た。
「まったく、あんな脅し文句があるから誰も近寄ってこないって分からないかな…。」
そんなことを言いながら、家に帰った。
家に帰っても就職に成功したという事実に興奮が抑えきれず、頭の中ではずっと、
(ああ、明日からついに仕事が出来る…。最初はミスも多いんだろうけど、すぐに慣れて事務所の一員としてがんばろう…!ああ、ワクワクするなぁ!)
という思いが巡って、8時間しか眠れなかった。
朝6:30
「あーねむ…」
昨日のやる気はどこへやら、次の日には眠気と共に仕事のやる気までもどこかへすっ飛んでしまった。
これって仕事あるあるなのではなかろうか。
「とりあえず…早く…行かないとな…。」
事務所
「おはようございまーす」
「おっ!もう来てくれたのかい!やる気があるようで関心するよ!」
やる気はない…と言いたいところだがツノだおさんの声のボリュームはとんでもなく、
一気に目が覚めた。これからは目覚ましさんって呼ぼうかな。
「さ、当たり前だけど君には今日から仕事してもらう!まあ1個目はチュートリアルみたいな感じで、簡単なのからやっていこう!」
「はい、で、内容はなんですか?」
「えーっとね…あ、これこれ。」
そう言いながらツノだおさんは写真を見せてきた。
「この子ね、最近事務所近くでお花摘みとかして遊んでるんだけどさ、ヤンキーとかに絡まれることが多いんだよね。だから今のうちに保護とかをお願いしたい!」
なるほど。てっきり無茶ぶり行ってくるかと思ったら意外と普通だった。でも写真で見る限り
なかなか小さい子みたいだしなぁ…。言葉上手く通じればいいんだけど。
「じゃあ早速いってきまーす!」
「がんばってねー!」
「お、いたいた。いやホントに子供だなぁ…あの純粋さずっと保って成長しないかねぇ…」
保護…とは言え、ここは危ないから別のところに行って遊びなよっていえばいいはず。
「あれ?おにいさんだれー?」
「あーえっとね、ボクくん?ここはちょっと危ないから別のところに言って遊びなよ」
「あぶないってあのメガネかけたひとたちのこと?」
メガネ…?ああ、サングラスか。メガネのヤンキーって結構面白いかも。
「そうそう、その人たちのことだよ。危ないでしょ?」
「ううん、あのひとたちはいつもボクのおはなしきいてくれるし、まいにちアメくれるんだー!」
なっ、なにぃぃぃ!?嘘だろ、優しすぎんだろ、そいつら。なんでヤンキーの格好してんだ?
ま、まあいい。なんとかしてここから離れさせないと…
「ホントに大丈夫なの?」
「うん」
「ホントのホントに?」
「うん」
1時間後…
「あっ、おかえり!どうだったー?」
戻ってみるとツノだおさんがすごい楽しみみたいな顔でこっちを見ていた。
「ダメでした」
「えぇっ!?」
俺はガラガラになった声を振り絞って説明した。
「あぁ…なるほどね…ごめん、難しすぎたみたいだね…じゃあお詫びとして、ガチャひかせてあげるよ」
「ガチャ?」
俺は困惑しながらもガチャってみた。中身はツノだおさんみたいなツノしてる、アクマだおってのが
出てきた。そいつはすぐさまボックスに吸い込まれていった。
「今日はついてない気がする…。」
俺は肩を落としてそう言った。肩ないけど。