だおがたり   作:だおくん

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語り手 だおくん


だおがたり 2-8 「1歩先の世界に」

グルグルと回っている渦を見ていると今にも吸い込まれそう。なにか機械に繋がってるわけでもないし、本当に独立して浮いている。

「これで本当に未来へいけるの?正直、怪しいよ…。」

「大丈夫、仕組みを説明するとね、その中に入ると体がとんでもない速さで加速するんだよ。だいたい秒速300mぐらい?」

「死ぬじゃん?」

え、なに急にそんなハイリスク装置作ってんの?ココ最近でいちばん怖いわこのワープ。いやまあワープ初めてだけど。

「死なない死なない、加速し始めると意識がついていけなくなるし、体感的には5秒ぐらいだから。」

「なるほどな…。だお、世界最強のジェットコースターと思えばいけるぞ」

ちっくしょう、多数決め。2対1で「入れ」という圧をかけんのやめてよ。まずオレジェットコースター乗ったことないし。

だがオレも男だ!入るしかない!でも先発はだお竜人でお願いしまーす。

「ちょっと楽しみだぜ」

だお竜人がいつになく楽しそうにワープの前に立つ。

よく得体の知れない物体を前に楽しそうにできるななんて思っていると、いつの間にかだお竜人の左腕がオレを掴んでいるのに気づいた。いや、気づいてしまった。

「えっちょ、ちょちょっと待って待って!1、2の3でお願い!ねえ聞いてるねえ!」

「はいイチニーサン。」

1秒で3カウントを終えただお竜人はワープへと飛び込む。そして道連れにされるオレ。

「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………」

「うおああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!」

さすがに叫びしか出てこない。喉の限界が先だったか意識の限界が先だったか、気づけば地に足をついていた。

「うぉえぇ……地獄の瞬間だったわ…」

酔いまでついてくるなんてなんて欠陥品だろうか…。だが未来へ行けると言う利点で欠点が全て消される。おかしい…。

「思ってたよりは………ハードだったな……。」

2人とも精神的ダメージを負ったが、とりあえず本当に未来に着いたっぽい。あたりは大して変わってないけど、なんか、こう……。クリアパーツが多いというか…。うん、キレイ!

「未来って言っても1日後でも未来扱いだよね?まさか来た年を間違えたとかない?」

「合ってるだろ。やたら竜族とか竜っぽいロボット多いし。竜の団が支配成功した世界のようだな」

じゃあもし未来世界に気づかなかったらこの世界が実現してたわけかぁ…。恐ろしい限りだよまったく。

「どうやって竜の団の幹部を見つけるつもり?」

「簡単な話だ、お前は竜族じゃないしそれっぽい見た目もしてない。あっちから勝手に来るはずだ」

「なるほど。じゃ、ブラブラしてればいいのね」

オレたちはしばらく未来を堪能することにした。いろんな店をまわったけど、竜族か竜ロボしかいなかった。いちいち怪しい目で見られたけど、だお竜人が先頭に立ってくれたおかげで大事にならずに済んだ。

それでも360°を隠すのは無理なわけで、一気に人が集まってきて囲まれてしまった。

「おいこいつ竜族か?」「ツノもツバサもないぞ」「珍しいタイプかなぁ?」あっちこっちから声がする。どうすべきか頭を悩ませていると、人ごみをかき分けて入ってくる竜族がいた。

 

「ちょっといいかな。おれは竜の団の『幹部』を務めている者だ。話を聞かせてくれないか」

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