オレとだお竜人が2人でテクテクと事務所に向かっている途中、だお竜人が話しかけてきた。
「お前のところのお偉いさんはどんな奴なんだ?」
どんな奴、か…。ツノだおさんのいい所よりも怪しい部分、つまり悪い所のほうが先に頭をよぎる。とりあえず「えーっと、まあ悪い性格の人じゃないから心配しないでよ」と言っておいた。一応最初以外は自分の実力に合うレベルの仕事を持ってきてくれるし、急に理不尽な言葉が飛んでくる訳でもないし…。オレが言ったことは事実のはず。うん。
「なるほど、性格はよく分かった。じゃあ見た目は…。変なところとかないか?」
二つ目の質問がだお竜人から飛んできた。しかも今1番聞かれたくない質問をされてしまった。もしここでオレがいいイメージを与えなければだお竜人が帰っちゃうかもしれない!
(俺の家に)「見た目かぁ…。丸い顔してて、手足と体が棒みたいに細い感じかな」
「それはいわゆる棒人間ってやつじゃないか?」
棒…?確かに。ってちょっと待って。きっと今のだお竜人にはただの^ω^って顔をした棒人間が浮かんでいるってこと?まずいまずい!せめて地味なイメージだけは取り除かないと!
「あーえっと、あと、あとはね、あれだあの、そう、なんか帽子被っててね、頭にツノが2つ生えてんの」しまった!焦りすぎてろくなことを言えなかった…。
「…ツノ?」だお竜人の方は冷静に聞き返してきた。ここでオレもひとまず落ち着いた。
「うん、帽子突き破って横の辺りにピョコって出てきてるよ」
「なるほどな、つまりお偉いさんは悪い性格じゃなくて、棒人間な体をしていて帽子からツノが2つ出ている…と。」だお竜人は冷静にツノだおさんのことを分析した。なんだか随分と難しいことを考えているような顔をしていた。そんなに悪いイメージを持たせてしまったのだろうか…。
「OK、最後にひとつ、そのお偉いさんの名前はなんて言うんだ?」
「ツノだおさんだよ。さんまで名前らしいから呼ぶ時は気をつけてね。」
「じゃあなんだ、目下の人はソイツの事をツノだおさんさんと呼ばなきゃいけないわけか」
「ハハ…。そうかもしれないね」なんて笑っていた時にチラッと事務所が見えた。
「もうすぐ着くね」
「そうだな」
「ねえ、なんでキミはココ、寄りによってオレのいる職場にしたの?」
「そうだな…。確かに最初はここじゃない別の所で活動する気だった。だがな、お前のところの事務所の評判は日に日にうなぎのぼりになって行ってたから、最終的にここになった訳だ」
「なるほどぉ…。なんか照れるな。」なんて言ってるうちに、もう事務所は目の前だった。
「入る前にひとついいか?」
「うん、いいけどどうしたの?」
「お前俺に質問されて返答に迷ってる間ずっと顔真っ赤っかだったぞ(ニヤ)」
「えっ」