なんやかんやあって昨日だお竜人が事務所のあたりにクレーターを作った今日この頃。偉い人であるツノだおさんに改修のための請求書が来ていたが、ありえないほど涙をダバダバ流してプルプル震えている。いくらバカなオレでも何が起こってるかわかる。それほどツノだおさんがすごい顔をしているのだ。だが珍しい、意外と口数が多いツノだおさんがこちらに何一つ説教の言葉がない。
「まあ、壊せって言ったのはツノだおのほうだしな、俺はやれ、と言われたことに素直に従って事務所をぶっ壊したんだ。つまり悪いのはアイツってわけだ。」と、だお竜人がオレに返してきた。まだ何も言ってないのに。
「…てか、それにしてもよくあんな桁違いなパワーを出せたもんだね、さすがだお竜人」
「…桁違いだって?」
「うん、あんな言葉で表せないようなパワーを出せるなんてすごいなぁ、ってさ」
「そう言ってもらえるのは嬉しいんだが、お前やツノだおに見せたのはまだ100%のパワーなわけじゃないんだよ」と、だお竜人は申し訳なさそうな顔をして言った。
その言葉が聞こえたのか、ツノだおさんはバッとこちらを振り向いた。
「ね…ねぇ…竜人くん…君今なんて言ったんだい…?」ツノだおさんはまるでしわくちゃのおじいちゃんのような顔をして聞いた。ウケる。
「いいぜ、言ってやる。アレはまだまだ俺の100%のパワーとは程遠いパワーでの攻撃だ」
その言葉を聞いてツノだおさんはおじいちゃんどころかもうかなり危ない状態のおじいちゃんのような顔をして絶望した。マジウケる。
ちょっとこのままではツノだおさんの生命メンタルに関わってしまうので、なんとかしてオレは話題を変えた。
「あ、ねぇだお竜人、ちょっとこっち来て」
「…どうしたよ、内緒話か?」
「面接のことなんだけどさ、だお竜人めんどくさそうにしてた…というか、ツノだおさんの顔見ようとしてなかったような気がするんだけどさ、なんでか理由とかある?」
「ああ、そういうことか…おう、理由ならあるぜ。なんというかな…言ってもほとんどわからないだろうが、俺がツノだおのような顔をどこかで見たことがある気がするんだよ。しかし思い出そうとするとどんどん腹が立ってくる。俺としても急にキレたりするのは嫌だからな、できるだけ見たくなかったんだよ。」
「他人の空似…ってこと?」
「そうだといいんだがな…」
話もひと段落すんで、ふと後ろを見ると、ぶっ壊れたはずの事務所が綺麗に再建築されている。
…でも、なんか前の事務所とは違ってなんか…いいイメージは持てないし、ハッキリ言って悪いやつみたいな外観になっている。
「なんだこのダサいデザインは…」オレの声に気がついたのか、だお竜人も事務所を見た。
「…コイツはラッキーなこった…。」
「へ?どゆこと?」
「こっちのことだ、お前は何一つ気にすることは無い、いいな?」
「…う、うん。わかった。」
なぜかこれまでにない威圧感を感じた。しかも何重にも釘を刺された…。なんか、変だな。