だおがたり   作:だおくん

8 / 34
語り手 だお竜人


だおがたり 1-8 「ブラックならぬダーク企業」

次の日・・・・・朝5:30・・・・

「んん~~っっと…」

軽く伸びをしながら目を覚ます。俺を受け入れてくれた家主はまだ夢の中だ。

「…これは俺だけの問題なんだ…」

絶対にこいつを巻き込みたくない。その一心で俺は…俺は…

ヤツを止めてみせる。

外に出ると、まだ周りは薄暗くてモヤがかかっていた。嫌になるくらい周りが静かだ。

足を進めると…見えてきた。ヤツの根城であり…俺たちの職場。

一瞬入るのが怖くなったが、そんなこと感じているヒマじゃない。

ドアノブに手を伸ばした。しかし開かない。ヤツもこの時間帯に来ることは想定されていないのだろう。待つべきか?なんて考えは俺の頭にはなかった。壊すべきだ!

手に力をこめて、打ち出す。ブランクがなくて安心した。

「使ったのはずいぶん久しぶりだったが…。まぁ、手間は省けたな」

意を決して、ヤツの根城へと足を踏み込んだ。慌てた顔をしてヤツ…

ツノだおがやってきた。

「ちょちょっ、早すぎるだろう!こんな時間に来ても仕事も何も無いのに!」

「こんな時間に来たってのに、相変わらず素早いんだな。ツノだお。」

「ツノだおさんまで言わなきゃダメって何度も伝えてるのに…まったく困った部下を持ったなぁ……。」

「そんな困った部下を自分の軍に誘うべきじゃないんじゃないか?」

「軍?誘う?なにを言っているんだい?」

「とぼけるなよ、魔王さま」

「なにかの遊びでもしてるのかい?悪いけど、ごっこに付き合ってるヒマはないんだよ、君んちのだおクンにでも相手してもらいな」

思った以上に口を割らない。どこまでもしらを切るつもりらしいな…。

あの時の疑いが、確信に変わったってのに!こうなったら………。

ちと危険だが、ヤツの本性を暴くにはコレを言うしかない。

「…なぁ、ツノだおさんよ。」

「今度はなんだい、また変なことを言うんじゃないだろうね?」

呆れているような感じのツノだおだが、ひるむわけには行かない。

このまま押し切ってみせる!

「この職場が改修されて、だおが頭痛で早退した日を覚えてるか?」

「あぁ…。うん。つい先日だね。」

「その後お前、足早に職場内に入ってっただろ」

「あぁ、どう変わったのかを見ておかないといけないからね。」

「そのあと俺はどうしてたか知ってるか?」

「知らないけど…外にいただけじゃないのかい?」

「外にはいたさ。職場の外にな。」

「…………………………。」

「で、だ。職場の裏口は確認したのか?ツノだお。ずっとこの職場でやってるんだから、裏口の状態は知ってるだろ。」

「………裏口………。………………!!」

「残念なことに、裏口は改修されていない。その上裏口はボロボロで所々穴が空いている…。どういうことかわかるだろ。」

「…内側が………見える………。」

「俺が外でどうしてたか、分かったろ。お前がなにを言ってたかも覚えてる。」

「で、でま、でまかせだ!口ではどうとでも言えるんだ!!」

「OK、言ってやるよ。よく聞けよ、魔王さま。」

俺はかるく咳払いしてから、ヤツのあの言葉を口にした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。