時の魔王の歩む道・・・   作:蛇廻

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こんにちはハイパームテキです!

急に始まった最新作!主人公は(一応)オーマジオウです!

とりあえずまずは第一話、お楽しみください!


第一話

数ある世界の内の1つ、その世界にある街を見下ろせる高台に、突如灰色のオーロラが出現する。灰色のオーロラはゆっくりと移動し、その中から少年と少女が一人ずつ姿を見せる。

 

「・・・ここが、次の世界か・・・」

 

「ここはどんな世界なの?」

 

二人をこの世界に送ったオーロラが消えていく中、少年はその手に金色のウォッチを持ちながら答える。

 

「そうだな・・・・自分勝手な奴らが蔓延る世界・・・かな?」

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

 

それから数日後、二人はこの世界にある駒王学園に通っていた。

 

「ふあああああ・・・・・眠・・」

 

とは言っても、時刻はすでに夕方を迎えていて、二人は帰宅している最中である。

 

「この世界に来てもう数日経ったけど・・・問題の転生者は?」

 

「すでに何人かは始末している。とは言っても、全体の数で考えたらまだまだだけどな」

 

そんな会話をする二人。さて、ここで二人がこの世界に来た理由、それを彼らの紹介もかねて話すとしよう。まずは少年の方から。彼の名は『(みなと)悠時(ゆうじ)』。こことは別の世界の人間であり、今ではある存在からの要望で様々な世界で悪事を働く転生者の魂を回収する仕事をしている。どうやって魂を回収するのかというと・・・・・それはまた後でにしよう。次に少女の紹介だ。彼女の名は『中村(なかむら)雪菜(ゆきな)』。彼女もまたこことは別の世界の人間であり、悠時とも別の世界の出身である。悠時がこの世界に来る前に訪れた世界の人間だが、そこでまぁ色々あり、今では悠時と共に転生者の魂を回収している。また、悠時が心を許せる数少ない人物の一人でもある。

 

「ま、あいつから仕事の依頼が来ない間はのんびりしていていいんだ。さっさと帰ってゆっくりと・・・・『ピリリリリ』・・・・」

 

「フラグ回収、仕事だね」

 

「ちっ・・・・・えぇと、何々?・・・・次の標的は『佐々木斗真』、こいつの転生特典は人を自由に操る能力、こいつはその力を使って自分が気に入った女性を無理やり・・・」

 

「わああああ!言わないで!!お願いだからそれ以上は言わないで!!!」

 

「・・・とにかく、もう何人も被害が出ているらしい。早急に対処をしろだとよ」

 

「その人はどこにいるか分かってるの?」

 

「あぁ、それももう特定済みだ。今から行くぞ」

 

「あ、待ってよ!」

 

雪菜を置いてさっさと歩き出す悠時。雪菜も急いでその後を追いかける。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

二人はさっきまでいた住宅街から移動し、街に隣接している森の中へと入っていく。

 

「ほんとにここにいるの?」

 

「あぁ、あいつによるとな」

 

雪菜は不思議に思いながらもどんどん奥に進んでいく悠時を追いかけていく。そのまま先に進んでいくと、急に森がひらけ一人の男の姿を見つける。その男の顔を見て、目的の人物だと核心した悠時はゆっくりと近づいていく。

 

「やれやれ、まさかこんなに奥にいるとはな。おかげで相当時間を使ってしまった」

 

「?・・・なんだお前?」

 

「佐々木斗真だな?」

 

「!お前・・なんで俺の名前を!?」

 

「お前はこの世界で自分勝手にしすぎてしまった。その魂・・・・回収させてもらう」

 

『王蛇!』

 

悠時はその手に紫色のウォッチを持ち、天板を回転させて起動する。すると、悠時の腰にベルトが出現し、ライドウォッチは紫のカードデッキに変化する。

 

「・・・変身」

 

悠時はカードデッキをベルトにスライドし、蛇を模したライダー『仮面ライダー王蛇』へと変身を遂げた。

 

「はぁぁぁ・・」

 

「・・なんだ?その姿は・・」

 

「教える必要は無い・・・今から死ぬ奴にな!」

 

王蛇は戸惑っている佐々木斗真をまるで気にせずに飛び蹴りを放つ。突然の事に佐々木斗真は反応できず、そのまま飛び蹴りを喰らってしまう。

 

「テメッ、何しやがんだ!」

 

「言っただろ、お前の魂を回収するってな」

 

『ソードベント』

 

王蛇はカードデッキから一枚のカードを抜き、左手に持った『ベノバイザー』に装填し、黄金の硬鞭『ベノサーベル』を装備する。

 

「はぁああ!」

 

「!くそが!!」

 

装備したベノサーベルを突くように前に押し出す王蛇。佐々木斗真はそれを躱すが、王蛇は逃さず追撃する。

 

「ちっ!ほんとはテメーみたいな野郎なんかに使いたくはなかったが、俺の力を見せてやるよ!」

 

佐々木斗真はそう叫ぶと、王蛇に向けて手を翳す。

 

「・・・・・で?」

 

「な!?なんで俺の能力が効かねぇんだよ!?」

 

「は!お前程度の奴の力が、俺に通用するわけねぇだろ!!」

 

「ぐあああああああ!!?」

 

自身の能力が王蛇に効かなかった事に動揺している佐々木斗真に、王蛇は容赦無くベノサーベルで叩き斬る。佐々木斗真の体には一直線に赤い線が入る。

 

「これで終わりだ」

 

『ファイナルベント』

 

再びカードを一枚抜き、ベノバイザーに装填する。すると、佐々木斗真の下に広がり始めていた血溜まりに波紋が浮かび、巨大な紫色の大蛇『ベノスネーカー』が姿を表した。

 

『キシャアアアア!!』

 

「ひっ!?」

 

突然姿を現した大蛇に佐々木斗真は驚き、腰を抜かしてしまう。その間にベノスネーカーは王蛇を巻くように回転し、王蛇は腰を低くする。

 

「ま、待ってくれ!もうしないから!だから、命だけは!!」

 

「・・・・・ふっ!」

 

佐々木斗真の言い分を完全に無視し、王蛇は飛び上がる。そこにベノスネーカーが毒液を吐き出し、王蛇の体に纏わりつく。王蛇はその勢いのまま佐々木斗真に迫っていき、思いっきり蹴り飛ばした。

 

「うわああああ!!!?」

 

王蛇のキックは佐々木斗真は吹き飛ばし、佐々木斗真の体は徐々に消滅していった。体が完全に消滅した後、その場には青く光る魂がその場に漂ったが、その魂は戦いを隠れて見守っていた雪菜の持っている紫色のパッド『ガシャコンバグヴァイザー』に吸収されていった。

 

「佐々木斗真の魂、回収完了!」

 

「・・・はぁ、無駄に疲れたな。さっさと帰るぞ」

 

「あっ!ちょっと待って!」

 

変身を解除してさっさと歩き出す悠時を急いで追いかける雪菜。彼らの事はしばらく経ち、『異能の力を持つものを襲う仮面の戦士』と噂されるようになっていく事は、まだ彼らは知らない。

 

 




気づいているとは思いますが、一応「ハイスクールD×D」の世界です。おそらく次回には悪魔などの人外が出ると思います。

それでは次回をお楽しみに!



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