「もうつっこむのもめんどくせぇな・・・今回はこいつだな」
『ギャレン!』
仮面ライダーギャレン、仮面ライダー
「ラウズカードを使うことで多種多様な攻撃が使用でき、コンボすればさらに強力な攻撃も可能だ」
さらに、JとQのラウズカードを使えば飛行可能なジャックフォームにもなれる!まぁ、色々な問題でネタキャラ扱いされる事もあるけど・・・・。
「それはどうでもいいだろう。さ、紹介も終わった事だし本編をどうぞ」
え、もう終わり?あちょっと帰んないで!お〜い!!
「ふっ!」
ギャレンは背中の翼を羽ばたかせ、空へと飛び上がる。それを見たアザゼルは同じように空へと向かう。
「わざわざ空中で戦おうとするとはな。あの少女を安全圏に移すためか?」
「勝手に言っておけ」
「まぁまぁそうツンツンすんな。こっちだってちょっと危険な橋渡ってるようなもんなんだからな」
「お前の事情など、俺が知るか!」
ギャレンは急旋回し、アザゼルに向かって光弾を発射する。
「うお!?問答無用かよ!?」
「まだまだ!」
『バレット・ファイア・ラピッド』
ギャレンラウザーから三枚のカードを取り出し、スキャンする。
『バーニングショット』
「はっ!」
ギャレンラウザーから放たれるのは火炎の砲弾。アザゼルは翼を前で重ねる。
「たく、ちっとは話を聞けっての!!」
対抗するようにアザゼルは光の槍を投げる。
「どうせコカビエル戦の事だろ、あの白龍皇から俺の話を聞いて接触してきた。あいつの仇でも取るつもりか?」
「仇?」
アザゼルは首を傾げる。
「んなことしてどうすんだ?仇なんかとったってしょうがねぇし、むしろ感謝してんだぜ?」
「は?」
「おそらく知ってるだろうが、俺たち堕天使と悪魔、天使といった三大戦力は昔戦争をしていた。結局、その戦争は二天龍の喧嘩が理由で終わったわけだが、コカビエルはそれを良しとしなかった。戦闘狂・・・いや、もはや戦争狂だな、あいつは再び戦争を起こそうと何度も俺に進言してきた。『再び戦争を起こせば、今度こそ我々堕天使が勝利する』ってな」
アザゼルはかつての記憶を思い起こしながら語る。
「生憎、俺は戦争よりも研究の方が好きだからな。放っておいたらあの様だ。さすがに動かないと後が面倒だとヴァーリ・・・白龍皇を向かわせたんだが、すでにお前の手で事件は収束していたってわけだ」
「・・・・要は、堕天使の使えねぇ頭が趣味に時間を費やすから部下の勝手な行動に目が届いてなかったということだな」
「なんだいきなり悪口か?」
「はぁ・・・・ひとまず、一回蹴らせろ」
「え?」
『ドロップ・ファイア』
ギャレンは二枚のカードをスキャンし、右足にエネルギーをためる。
「あ、ちょっと待って、何するつもりだ?」
「はぁああ・・・・」
「おい聞け、止まれ!」
『バーニングスマッシュ』
「はぁああああああ!」
「うぉおお!?」
寸前で魔法陣を張ったアザゼルはなんとか直撃を避けることができた。が、そのまま地上へと落とされる。ギャレンは空中で回転すると、そのまま地上に降り立つ。
「悠時!」
降りてきたギャレンに駆け寄る雪菜。ギャレンは無言のまま変身を解き、地上に叩き落としたアザゼルの方を見る。当の本人は立ち上がりながら服についた埃をポンポンと払っている。
「たく、話を聞いたと思ったらこれかよ・・・・」
「無責任そうだったから」
「え、理由それ?」
「むしろそれで済ませてやるんだ、感謝しろ。それに威力は抑えた」
最悪この街が滅びかねない事態だったわけだから、威力を抑えたライダーキック一発で済まないとは思うが。
「ま、話もろくに聞かずに攻撃したのは俺だし・・・・・用件を聞こう」
「お、マジで?」
「内容によってはまぁ・・・言うことを聞こう」
悠時にも非があることを自覚しているのか、大人しくアザゼルの話を聞く。
「たいしたことではないさ。今度、駒王学園で三大戦力のトップが集まって会議を行うんだが・・・・・そこに、人間代表として参加しねぇか?」
「「・・・・・は?」」
・・・・・・・・・・・・・・
アザゼル曰く、この間のコカビエルの行動を全体で把握し、今後の動きをどうするのかを話し合うらしい。場合によっては再び戦争が起こるとか。
「人間代表ね・・・」
そんな会議に、悠時は人間代表で参加することになった。どうも、人外を認知していてコカビエルを超える力を有しているからこそ、どう考えているのかを教えてほしいらしい。
「コカビエルの事も話すってことは・・・・絶対あいつらも参加するよな」
「あいつらって、グレモリー先輩達のこと?」
「あぁ」
彼女がどのような報告を上にしているのかは知る由も無いが、少なくともグレモリー眷属・・・・特にリアスと一誠の二人は突っかかってくるだろう。三大勢力のトップ陣が集まる手前、あまり手荒なことをするわけにはいかないのだが・・・。
「・・・まぁ、魔王の前ではさすがにそこまでしないか。馬鹿じゃないだろうし」
「でも、なんでだろうね?」
「何がだ?」
「なんでグレモリー先輩は悠時の事をそんなに警戒してるんだろうなって」
「んー・・・・大方怪しいからじゃないか?」
「それだけ?」
「雪菜だって怪しいと思った人物には警戒するだろ?それと同じさ。それに、人間にもかかわらず人外に対抗できるだけの力を持っているだけでも、あいつらからしたら警戒するには十分すぎる理由なんだろうな」
それでも少しは話を聞いてもいいと思うけどと悠時は言うが、雪菜は内心で悠時が言えたことじゃ無いと思ったとか。
「それにしても、まさか堕天使の総督に正体がバレたとは。珍しく何かミスでもしたのかい、我が魔王」
「ウォズ、いたのか。・・・いや、特に目立ったミスはしてないさ」
「ふむ・・・まぁいい。それで?会議にはどうするんだい?」
「どうするも何も・・・出るしか無いだろう。色々言いたいこともあるし、むしろ好都合だ」
不適な笑みを浮かべる悠時。それを見て、雪菜は思わずゾッとしたと後々語った。
・・・・・・・・・・・・・
悠時がアザゼルと遭遇していた時間、旧校舎の一室。封印が解かれたはずのギャスパーは部屋に閉じこもっていた。どうやらリアスの指示でイッセーの依頼についていったようだが、その依頼主がどうも男の娘好きだったようで、まるで変質者に襲われているようで怖くなったギャスパーは思わず能力を使って時間を停めてしまったらしい。どうにか神器を使いこなそうとしてもそれができずに迷惑をかけてしまった、その事実がギャスパーを苦しめる。
「やっぱり、僕が強くなんて・・・・この力を使いこなすなんて、できないんだ・・・」
一人閉じこもる部屋の中で、小声で呟くギャスパー。本人以外聞き取れないはずであろうその声に、声が返ってきた。
「力が欲しいか・・・」
「え?・・・だ、誰ですか?」
慌てて辺りを見回すギャスパー。だが、部屋の中には自分以外の姿は見えない。
「気のせい・・・?」
「気のせいではない。俺はここにいる」
「ひっ!?」
再び聞こえてくる声。同時に、ギャスパーに耳鳴りが起こる。
「ここだ、窓を見ろ」
「ま、窓・・?」
恐る恐る窓ガラスへと近づくギャスパー。一見すると、ただ外の風景が写っているだけだ。
「そうだ・・・もっと近くに来い」
一歩、また一歩窓ガラスへと近づいていくギャスパー。そして。窓ガラスに写っているのが自分だけじゃないことに気づく。
「!?」
慌てて後ろを見るギャスパー。だが、当然そこには誰もいない。
「怖がる必要はない。俺はお前に力を与える者だ」
「ち、力を・・・?」
「そうだ。力があれば、お前は神器を制御することができる。強くなれるんだ」
窓ガラスから出てくるそいつは、ギャスパーに声をかける。まるで、悪魔のささやきのように。
「強くなれば、お前は復讐することができる。お前を虐めた奴ら、捨てた親や故郷、自分達の都合で悪魔にしておいて扱いきれないと分かればすぐに封印した悪魔共・・・その全てにな」
「復讐なんて、僕は、そんなこと・・・?」
「どうかな?心の奥底に持っているはずだ。恨みの心を」
「僕は・・・僕は・・・」
「さぁ、曝け出せ。お前の願いを。そして叶えるんだ、自分自身の手で」
そいつは一つのウォッチを差し出す。ギャスパーはそれを見つめた後、ゆっくりと手をーーーーーーー。
『キバ・・・・』