時の魔王の歩む道・・・   作:蛇廻

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それじゃあ今回はレジェンドライダー紹介をしようか!

「もう登場はしているからみんな分かっているとは思うが、こいつの紹介だ」

『ゾルダ』

仮面ライダーゾルダ、仮面ライダー龍騎に登場したライダーの一人だね。龍騎やナイト、王蛇が剣を使うのに対し、ゾルダは銃を使うライダーだ。

「契約モンスターはバッファロー型のミラーモンスター、マグナギガだ。装甲が厚いため、盾にされる事もしばしばだ」

ゾルダといえばやっぱ必殺技の『エンドオブワールド』だね!

「マグナギガの中にあるミサイルや両手から放たれるレーザーを一斉に放射する技だ。かなり広範囲まで攻撃する事ができるが、下手したら味方も巻き込むから使うタイミングには気を付けろ」

誰に言ってるの?

「もしかしたらいるかもだろ?エンドオブワールドが使える奴が」

いやいたら怖いよ!!

「それじゃ、本編をどうぞ」



第二十二話

「全平成ライダーの力・・・・ねぇ・・」

 

ゾルダの口から彼が持つ力について教えてもらった三大勢力だったが、特に大きな反応があったわけではない。そもそもの話、彼らは平成ライダーは愚か仮面ライダーのことすら知らないのだから。

 

「この間お前が見せたのも、その平成ライダーの力なのか?」

 

「あぁ、あれは2004年に誕生したライダーの力だ」

 

「その姿も?」

 

「そうだ。ま、これらの姿は借りてるような感じだけどな。俺自身のライダーの力は別にある」

 

その言葉に一部の人物が戦慄する。彼が使っているのは本来の力ではなく借り物の力。それでも以前のとはいえグレモリー眷属を一方的に負かすことができたのかと。

 

「俺の持つ力はそんなものか。俺の出自に関しては・・・・秘密だ」

 

流石に並行世界や転生者ハンターの件については話すわけにはいかないのでそこで話を終わりにする。

 

「これから言うことはまぁ、俺の頼みみたいなものだ。・・・・・無闇矢鱈に罪の無い人間を巻き込むな」

 

部屋中の空気が冷たくなる。中には鳥肌が立っている者もいるほどに。

 

「はぐれ悪魔やはぐれ神父、あとは堕天使の神器持ちの排除とかか?他にもこの間のバルパー・ガリレイが行なっていた聖剣計画など・・・・・・罪の無い人間に被害が被るようなことが無いようにしてもらいたいんだよ」

 

「・・・・・」

 

「不可能とは言わせないぜ。下の者が取り返しのつかないことをする前に止める、それは上に立つ者の役目だろう」

 

「・・確かに君の言うとおりだ」

 

ゾルダの話を静かに聞いていたサーゼクスが頷きながら肯定する。

 

「君はコカビエルの襲撃の際に自らを魔王と名乗ったそうだが、なるほど・・・・君はその素質がある人間だ。・・・・・君の願い、すぐには叶えられないだろう。それでも、その願いを叶えられるよう努力する。今はこれぐらいしか言えないかな」

 

「俺たち堕天使の中では神器所有者の不思議なことではなかったが、その結果俺の部下が黙ってそこの赤龍帝を殺したらしいな。その報告は受けてる。・・・・悪かったな」

 

生憎そいつらとは連絡も取れないんだがなと、アザゼルは続ける。それもそのはず、イッセーを殺した堕天使四人はすでに悠時の手で抹殺されている。

 

「あの計画は我々の中でもご法度です。だからこそ、これ以上あの計画の被験者のような人間・・・そこの少年のような者が出ないように尽力はします」

 

ミカエルはリアスの後ろに控えている木場を見ながら言う。木場は聖剣計画の元被験者で唯一の生き残りでもある。彼がコカビエルの時に発した復讐という言葉はこの聖剣計画から来る思いだった。

 

「ま、今はそれでいいだろう」

 

「そうか・・・・さて、それじゃあ後は俺たち以外に世界に影響を与えそうな二人の話を聞くとするか。ヴァーリ、お前は世界をどうしたい?」

 

「俺は強い奴と戦えればいいさ」

 

ヴァーリがゾルダを見ながら言う。

 

「じゃあ赤龍帝、お前はどうだ?」

 

「お、俺は・・・・」

 

そうイッセーが呟いた直後、時間が停まった。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「やはり、始まったか・・・・この感覚、俺が接触しても特に変化は無いってことか」

 

「やっぱりお前は動けるんだな」

 

「そういうお前もな」

 

ゾルダに話しかけるのはアザゼル。他にもサーゼクスやミカエル、セラフォルーなど何人かは動いているのが確認できる。

 

「思ったよりも冷静だな。少なからず驚きはあると思っていたんだが」

 

「すでに知っている事を驚くか?」

 

「・・待て、それはどういう・・」

 

「・・・・あら?」

 

イッセーが動き出す。

 

「お、赤龍帝の復活だ」

 

「な、何かあったんすか?」

 

「お前も知ってるだろう、この感覚は。・・・・・端的に言うと、テロだよ」

 

ゾルダは言いながら外を見る。そこでは魔術師らしき人かげが何人も新校舎へ向けて攻撃を放っているのが確認できる。

 

「いわゆる魔法使いって連中だ。威力から察するに、一人一人が中級悪魔クラスの魔力を持ってやがる」

 

「そ、それじゃあこの状態は・・・」

 

周りを見渡すイッセー。グレモリー眷属で動けているのはイッセーの他にはリアスとゼノヴィアの二人だけだった。

 

「力を譲渡できる神器か魔術でハーフヴァンパイアの小僧の神器を強制的に禁手(バランス・ブレイカー)状態にしたんだろう。俺たち首脳陣やオーマジオウを停めるには出力不足だったようだが」

 

「ギャスパーは旧校舎でテロリストの武器にされている・・・・どこで私の下僕の情報を得たのかしら・・」

 

「ちなみにこの校舎を外で取り囲んでいた堕天使、天使、悪魔の軍勢も全部停止させられているようだ」

 

アザゼルは手を窓に向ける。すると、外の空に無数の光の槍が出現し雨のようになって魔術師達に降り注ぐ。魔術師は防護障壁を展開するが、それを難なく貫く。校庭は魔術師の死体が転がる凄惨なものとなった。だが、すぐに新たな魔術師が次々に出現する。

 

「さっきからこれの繰り返しだ。倒しても倒しても現れる。・・・しかし、タイミングといい、テロの方法といい、こちらの内情に詳しい奴がいるのか、もしくは・・・この中に裏切り者がいるのか」

 

「ここから逃げないんですか?」

 

「逃げないさ。学園全体を覆う結界を解かないと出られないし、そもそも結界を解いたら人間界に被害が及ぶ。さっきの話のすぐ後にするわけねぇだろ」

 

「我々首脳陣は下調べでここを動けない。だが、旧校舎にいるギャスパーくんを奪い返さないといけない」

 

「お兄様、私が行きます」

 

「言うと思っていたよ・・・・しかし、どうやって旧校舎まで行く?普通の転移魔法では・・・・」

 

「旧校舎の部室に未使用の『戦車(ルーク)』の駒を保管しています」

 

「なるほどキャスリングか」

 

キャスリング・・・・『(キング)』と『戦車(ルーク)』の位置を入れ替わらせる技。それを使い、リアスは旧校舎へ向かおうとする。

 

「だが、一人で行くのは無謀だ。グレイフィア、キャスリングを私の魔力方式で複数人転移可能にできるか?」

 

「ここでは簡易術式でしか展開できませんが、お嬢様ともう一人なら転移可能かと」

 

「サーゼクスさま、俺が行きます!」

 

手を上げて進言するイッセー。サーゼクスも異論は無いらしく、何も言わない。

 

「赤龍帝、これを持ってけ」

 

アザゼルがイッセーに二つのリングを投げ渡す。

 

「それは神器をある程度抑える力を持つ腕輪だ。例のハーフヴァンパイアを見つけたらそいつをつけてやれ。多少なりとも力の制御に役立つだろう。もう一つはお前用だ」

 

「俺用?」

 

「短時間なら代価を支払わなくても禁手状態になるのも可能だ。それが代価の代わりになる。ただし、使うのは最後の手段にしておけ。体力の消費までは調整できんからな」

 

それを聞いて、イッセーは笑みを浮かべる。何を考えているのかは分からないが、下手な事をしなければいいがと悠時は思う。

 

「ヴァーリ、お前は外で敵の目を引け。白龍皇が前に出れば、奴らの作戦も多少は乱せるかもしれん」

 

「俺がいるのは向こうも承知なんじゃないか?」

 

「注意を引きつけるだけでもいいさ」

 

「旧校舎のテロリストごと、問題になっているハーフヴァンパイアを吹き飛ばした方が早いんじゃないか?」

 

「和平を結ぼうってときにそれはやめろ」

 

「了解」

 

アザゼルの意見に息を吐きながらも同意し、背中に光に翼を展開させる。

 

「・・・禁手化(バランス・ブレイク)

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!』

 

音声が鳴り、次の瞬間ヴァーリの体が白い輝きを放つ鎧に包まれた。ヴァーリは一度イッセーを一瞥した後、窓から外に飛び出し魔術師を一方的に蹂躙し出す。

 

「さて、そろそろ俺も動くとしよう。奴らを好きにさせるのも釈だからな」

 

『シュートベント』

 

カードデッキから一枚のカードを抜き取り、右手に持ったマグナバイザーに装填する。すると、ゾルダに両肩に巨大な大砲が装着される。ゾルダはそれを空中に向けると、宙に浮いている魔術師に向かって一斉に掃射する。

 

「おいおい、なんつー威力だよ・・・」

 

ゾルダはその呟きに何も答えないまま外に出て行った。その先にも大量の魔術師が。

 

『シュートベント』

 

「今度はこいつだ」

 

ゾルダの全長よりも長い大砲を両手で持ち、砲撃する。それにより多くの魔術師を葬る事ができたが、また新たな魔術師が出現する。

 

「はぁ、キリがないなこれ・・・・・一気にぶっ飛ばすか」

 

『ファイナルベント』

 

デッキから一枚抜き取り、マグナバイザーに装填する。するとゾルダの目の前に契約モンスターである『マグナギガ』が出現する。魔術師がゾルダやマグナギガに向けて攻撃するが、マグナギガの装甲には傷一つつけられない。そうしている内にも、ゾルダはマグナギガの背中にマグナバイザーをセットし、その引き金を引く。

 

「死にたくなきゃ避けるんだな。ま、避けれるならだが」

 

マグナギガの装甲が開き、そこからミサイルやら砲弾やらレーザーが一気に大量に放射される。それらは広範囲に渡って敵を吹き飛ばした。

 

「うん、やっぱりゾルダのファイナルベントは楽でいい」

 

 

 


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