時の魔王の歩む道・・・   作:蛇廻

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今回はいろんなライダーが出ますよ。どんなライダーが出るかは実際に読んでのお楽しみ!


それでは第三話、どうぞ♪


第三話

「さて、そろそろ帰るか・・・・ん?」

 

はぐれ悪魔を倒した後、その場から立ち去ろうとする牙王。だが、そんな牙王は赤く光る魔法陣が入り口に展開されている事に気付いた。

 

「ちっ・・・長居しすぎたか」

 

魔法陣を見て舌打ちをする牙王。その魔法陣からは四人の制服を着た学生が姿を現した。

 

「あら?はぐれ悪魔の気配が無いわね・・・」

 

「ですが部長、あそこに誰かいますよ」

 

「あらあら、どなたでしょうか?」

 

「あの人・・・血の匂いがします」

 

魔法陣から姿を現した四人、リアス・グレモリーと姫島朱乃、木場裕斗、搭城小猫達グレモリー眷属はすでにこの場にはぐれ悪魔が居ないことに気づき、その代わりに牙王がいる事に気づく。

 

「あなた、何者かしら?」

 

「・・・・悪魔、リアス・グレモリー率いるグレモリー眷属か」

 

「・・こっちの事は知っているようね・・それは神器?初めて見るわね」

 

「その神器ってのがなんなのか知らねぇが、こっちはお前の質問に答える必要なんてないんでね。さっさと帰らせてもらうぜ」

 

牙王はそう答えると、グレモリー眷属に背を向けこの場を去ろうとする。が、そんな牙王に向かって紅い魔力が放たれる。

 

「ふん!」

 

それに気付いた牙王は振り向きざまにガオウガッシャーで魔力を叩き切る。

 

「!滅びの魔力を・・!?」

 

「あらあら・・・・」

 

「ったく、せっかく穏便に済まそうと思ったのによ・・・ま、やるってんなら付き合ってやるぜ。なんせさっきの奴じゃ喰い足りなかったからな」

 

「!裕斗!」

 

「はい!」

 

牙王が殺気を放った瞬間、リアス・グレモリーは指示を出し、木場がどこからか剣を取り出して牙王に向かっていく。牙王はそれをガオウガッシャーで迎え撃とうとするが、次の瞬間に木場は牙王の目の前から姿を消す。

 

「!・・・そこか!」

 

一瞬慌てた牙王だが、すぐに平静を取り戻し、落ち着いて対処する。

 

「な、気づかれた!?」

 

「お前、速いな。だが、殺気がダダ漏れだ!」

 

受け止められた事が予想外だったのか木場は動きが止まり、そこを牙王に軽く蹴られる。

 

「グゥ!?」

 

「さて、その速さに剣ならば・・・・こっちの方が良さそうだ」

 

『サソード!』

 

新たなウォッチを取り出した牙王はそれを起動し、左手に紫の剣『サソードヤイバー』を、右手に紫色の蠍『サソードゼクター』を持ち、ゼクターをヤイバーに取り付ける。

 

「変身!」

 

『HENSHIN』

 

すると、牙王の体が六角形で覆われ、チューブ状の触手で覆われたようなアーマーを身に纏う『仮面ライダーサソード・マスクドフォーム』に変身を遂げる。

 

「姿が変わった・・!?」

 

「これで終わりじゃないぞ・・・・キャストオフ」

 

『CAST OFF』

 

サソードがゼクターの尾をヤイバーに押し込むと、チューブ状のアーマーが弾け飛び、紫の体に緑の巨大な複眼を持つ『仮面ライダーサソード・ライダーフォーム』へと姿を変える。

 

『CHANGE SCORPION』

 

「鎧を捨てた・・・」

 

「舐めてるのかしら・・・裕斗!」

 

「!」

 

リアス・グレモリーの声を合図に木場は再び高速で立ち向かう。が、高速で来る事を分かっていたサソードは慌てる事なくベルトを操作する。

 

「クロックアップ!」

 

『CLOCK UP』

 

次の瞬間、サソードがグレモリー眷属の前から姿を消す。いや、グレモリー眷属からは消えたように見える。実際はその身にタキオン粒子を駆け巡らせる事で時間流を自在に動く事ができるようになり、計測不可能な速さで動いているだけ。実際、サソードは今現在ゆっくりと歩きながら木場へと向かって行っている。

 

「どうせだ、一撃で終わらせてやるよ」

 

ゼクターの尾を再びヤイバーへと押し込む。

 

「ライダースラッシュ!」

 

『RIDER SLASH』

 

ヤイバーにエネルギーが溜まっていき、サソードは木場に斬り付ける。木場が持っていた剣は衝撃で破壊され、木場も吹き飛ばされる。

 

『CLOCK OVER』

 

「な!?」

 

「一体何が・・・」

 

グレモリー眷属は何が起こったのか分からず、ただ困惑している。だが、リアス・グレモリーはサソードを視界に移すとすぐに次の指示を出す。

 

「だったら・・・小猫!」

 

「ふっ!」

 

「ふん・・・」

 

小猫のストレートパンチをサソードは躱さずに受け止める。その際、サソードの手に強い衝撃が走る。

 

「!」

 

「はぁあああ!」

 

「・・・・・・」

 

再び小猫が殴りかかってくるが、今度はそれを避けるサソード。

 

(こいつの攻撃・・・見た目に反してだいぶ重い。まともに受け続けるのは流石にリスクがあるか・・・ならば)

 

「はっ!」

 

サソードはヤイバーを小猫に向かって放り投げ、小猫との距離を作る。小猫の方はヤイバーを避け、武器が無くなった今がチャンスと言わんばかりにサソードとの距離を詰めようとする。

 

『オーズ!』

 

再び新たなウォッチを起動するサソード。腰には3つの穴がある細長いベルト『オーズドライバー』が装着され、サソードは右から赤、黄色、緑のコアメダルを入れてベルトを傾ける。そして右腰に備え付けられている『オースキャナー』を起動させ、三枚のメダルをスキャンする。

 

『タカ!トラ!バッタ!』

 

「・・・・変身」

 

『タトバ!タトバ・タ・ト・バ!!』

 

再びサソードの姿が変わり、今度は三枚のコアメダルを使って変身する欲望の王『仮面ライダーオーズ』へと変身した。

 

「また姿が・・・」

 

「それよりも・・・今の歌は?」

 

「ふっ・・・歌は気にするな」

 

朱乃が真っ先に歌へのツッコミを入れるが、オーズはそれに大して答えずに次のウォッチを起動する。

 

『サゴーゾコンボ!』

 

新たに三枚の灰色のメダルを手にしたオーズはそれらのメダルをすでにベルトに装填されているメダルと入れ替え、オースキャナーでスキャンする。

 

『サイ!ゴリラ!ゾウ!サゴーゾ!サゴーゾ!!』

 

三色の体から灰色一色の体『仮面ライダーオーズ・サゴーゾコンボ』へと変わったオーズ。オーズはそこから一歩も動かず、指で小猫を挑発する。

 

「・・・どういうつもりかは知りませんけど・・!」

 

小猫はその挑発に乗り、オーズを思いっきり殴る。が、オーズのサゴーゾコンボはロケット砲を撃ち込まれてもびくともしない防御力を誇っている。当然小猫のパンチごときではびくともしない。

 

「っ・・・・・」

 

「・・・・・」

 

『スキャニングチャージ!』

 

オーズは再びオースキャナーで三枚のメダルをスキャンする。

 

「はっ!」

 

オーズはゾウレッグで思いっきり地面を踏みつけ、地震を起こす。そこにゴリラアームで胸を叩いて小猫に重力をかけて捕らえる。そしてそのまま小猫を引き寄せ、ゴリラアームとサイヘッドを同時に小猫に叩きつけた。

 

「きゃあぁああああああ!!」

 

「小猫!!」

 

小猫は簡単に吹き飛ばされ、壁に激突して気を失う。リアスが小猫の心配をしていると、その横にいた朱乃がオーズに向けて雷を放つ。

 

「よくも裕斗君と小猫ちゃんを・・・」

 

「今度は雷か、それなら・・・魔法の力を見せてやろう」

 

『ウィザード!』

 

また新たなウォッチを起動すると、オーズドライバーの代わりに手の形をしたドライバー『ウィザードライバー』が装着され、ベルトを操作する。

 

『シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!』

 

「・・・相変わらずうるさいな、このベルトは・・・・変身!」

 

ゴリラアームを取り外し、左手に赤い指輪を嵌めてバイザーを下ろし、その指輪『ウィザードリング』をドライバーにタッチする。

 

『フレイム!プリーズ!ヒー!ヒー!ヒー・ヒー・ヒー!』

 

オーズの横に赤い魔法陣が出現し、それを通るとオーズの体は赤い宝石でその身を包み、黒いローブを纏った魔法使い『仮面ライダーウィザード』へと変身を遂げる。

 

「さぁ、ショータイムだ」

 

『ハリケーンドラゴンスタイル!』

 

さらにウォッチを起動し、左手に嵌められていた赤い指輪が緑の指輪に変わる。ベルトを操作し、再び待機音を鳴らす。

 

『シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!』

 

「はっ!」

 

『ハリケーン!ドラゴン!ビュー!ビュー!ビュービュー・ビュービュー! 』

 

赤いと宝石と黒いローブの姿から、緑の宝石とローブを纏った姿『仮面ライダーウィザード・ハリケーンドラゴンスタイル』へと変わった。

 

「また姿が・・・一体なんの神器を・・・」

 

「さぁな・・・・」

 

『ルパッチマジックタッチゴー!ルパッチマジックタッチゴー!』

 

「せっかくだ、空中戦なんてどうだ?」

 

『チョイネ!スペシャル!サイコー!』

 

ウィザードの目の前に緑の魔法陣が現れ、それを通るとウィザードの背中に巨大な翼が出現する。ウィザードはその翼を羽ばたかせ、工場の天井を突き破って空へと飛び上がる。

 

「逃しません!」

 

朱乃も追うように悪魔の翼を出し、空へと飛び上がる。ウィザードはその前を飛び続けていたが、突如方向を変えると、朱乃に向かって飛んでいく。朱乃はそんなウィザードに対し雷を放つが、ウィザードは寸での所で回避し、そのまま円を描くように朱乃の周りを飛び回る。朱乃はウィザードに向けて雷を放ち続けるが、擦りもしないどころかウィザードと同じように朱乃の周りを飛び続ける。

 

「一体何を・・・っ!これは!?」

 

朱乃は何が起こってるかに気づき、雷を止めるが時すでに遅し。すでに雷は朱乃を取り囲むように周囲を飛び回っていた。

 

「即席で作った雷の檻だ。なかなかだろう?」

 

『チョイネ!サンダー!サイコー!』

 

「はぁ!」

 

ウィザードは上空、場所でいうと朱乃のほぼ真上の辺りから緑色の電撃を放つ。真上からの攻撃、竜巻によって周囲に避ける事ができずにいた朱乃はなす術なく直撃し、地面へと落ちて行った。

 

「嘘・・・私の眷属が、全員!?」

 

一部始終を見ていたリアス。だが、彼女は目の前で起こった事が信じられず、困惑するばかりだった。そこに、地上に降りてきたウィザードが話しかける。

 

「これで分かったろ、お前達では俺には勝てない。たとえどんな手を使ってもな。分かったら二度と俺に関わるな」

 

(ま、本音をいうとそろそろ帰らないと、あいつがうるさいからな)

 

「・・・・け・・で」

 

「あ?」

 

「ふざけないで!」

 

リアスは怒りで頭に血が上り、ウィザードの言葉を無視して特大の滅びの魔力を放つ。

 

「これが私の全力よ!いくらあなたでもこれを喰らったら・・・・!」

 

人一人は軽く飲み込めそうな大きさの滅びの魔力が迫ってくる中、ウィザードはというと・・。

 

「はぁ、馬鹿なのかねぇこいつは。もういいや、ほい」

 

そう呟いて手を翳す。すると、リアス、滅びの魔力、土煙、その全てが動きを止めた。いや、正しくいうならば時が止まった、だろう。

 

「大人しく引き返してくれりゃそいつらの傷も治してやろうと思ったんだが・・・・ま、悪魔だし人間とは違う方法でどうにかできんだろ。んじゃ、もう二度と会わない事を願うよ」

 

ウィザードはそう言い残すと、翼を羽ばたかせてその場を去っていく。それからしばらくし、ウィザードとの距離が離れると止まっていた時間が動き出した。

 

「いない・・・やった!あいつを倒したんだわ!!」

 

ウィザードはとっくに居なくなっていた事に気づかず、姿が無い事に自分の力で消滅させられたと思い込んで喜ぶ哀れな悪魔が一人、その場に残っていた。彼女が真実に気づくのには、まだ時間を有するのだった。

 

 

 

 




前回までに出たライダーは二人とも名前に王が付いてたな・・・。今気づいたわ。

出して欲しいキャラクター、能力、ライダーがいましたら教えてください、よろしくお願いします。

それではまた次回をお楽しみに!

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