~控え室~
「──なるほど。イコライザーを………」
「そうなんですよ。一回にまとめようとするもどうも味気なくてですね………」
連載とはいえ、コラムで『前回の続き』みたいなのは控えたほうがいいでしょうし、文字数という制限がありますから、書きたいこと全てを書くこともできず。
うーん………何か良い方法はないものでしょうか。
「私達もお世話になってる機材だから、基礎的な知識はあるけど………」
「基礎的なことですと、なんかコラムという感じがなくなるんですよ………」
ただの紹介になるんですよね………さすがにコラムでそれはどうかと思いますから。
「そうだ!」
急に、ずっと黙っていた日菜さんが声を上げる。
「明日皆で『機材巡り』しようよ!」
「機材巡り?」
彩さんとイヴさんが首を傾げています。
あー、お二人には喋ったことないかもです。
日菜さんと千聖さんとは会話中に『機材巡り』という単語を使った記憶がありますが、イヴさんと彩さんとはそういう会話してないかもです。
「そう! 実物を見れば新しい発想が降りてくるかもしれないよ!」
「ヒナさん。その『機材巡り』って何ですか?」
「それはジブンが説明します」
とはいえ………ただ楽器店を巡っていくだけなんですけどねぇ。
そういえば最近はコラムの事で頭がいっぱいで、あまり機材巡りの時間を設けることができてなかった気がします。
「──なるほど、マヤさんは休日そういう過ごし方をしているんですね!」
「もしかして休日、麻弥ちゃんが江戸川楽器店で興味深そうにしてるのって………」
「はい! 機材巡りです!」
フヘヘ、見られてましたか………。
とはいえ、機材巡りを忘れるなんて………ジブン本当に行動に出やすいんですね。
「あたし、その言葉にるん♪ってきたんだー!」
「確かに! 面白そうですね!」
フヘヘ、同志ではなくても、興味を持ってくれることはとても嬉しいっすね。
それに、日菜さんとはいつか一緒に巡ろうって話したこともありますからね。
「それじゃあ! 明日の朝九時に羽丘ねー!」
「了解っす!」
さて、ジブンはそろそろ………ん? そういえは日菜さん、皆でって──
「ええ!? 皆さん、明日大丈夫なんっすか!?」
思わず振り返ると、日菜さんと千聖さんは笑っている。
え? なんなんすか? ジブンが知らぬところで何かあったんすか!?
「大丈夫よ。明日は皆お休み。たまにはパスパレ全員でお出かけというのも良いでしょ?」
千聖さんが言う。
確かに、よく思い出してみると皆でお出かけってあまりしてないっすね。
「………フヘヘ、了解っす! 皆さん。明日はよろしくっす!」
「麻弥さん。アイドルがフヘヘはどうかと思うわ」
うっ! すいません。つい………フヘヘ。