~羽丘学園 校門前~
「麻弥ちゃーん!」
集合時間十分前。
待ち合わせ場所である羽丘の校門前には、彩さん日菜さんイヴさんの三人がいました。
さ、三人とも早いですね。
「おはようございます! 皆さん早いですね!」
「おはよう麻弥ちゃん! 麻弥ちゃんも早いね!」
それはジブンの趣味に付き合わせるわけですからね。
同じグループのアイドルですが、それはそれこれはこれですから。
「おはようございます! マヤさん!」
「おはよー麻弥ちゃん!」
「お二人もおはようごさいます。早いですね!」
「もちろんだよ! ずっとるん♪ってきてた事だもん!」
「そうです! 今日はとっても楽しみです!」
お二人は笑顔で言う。
ま、眩しいっす!
ジブンは咄嗟に彩さんの方を向く。
い、いや、別に彩さんが輝いていないとかそういうことじゃないっすからね!?
………誰への言い訳なんでしょうかね?
「彩さん………もしかして、寝不足っすか?」
「え? そ、そんなことないよ!」
視線を反らした時、彩さん欠伸してましたけど………良く見れば目元に──
「あー! もしかして彩ちゃん、今日が楽しみすぎて眠れなかったんじゃない?」
「ギクッ! そ、そんなんじゃないよ! 確かに楽しみにしていたけど!」
ジブン「ギクッ」と口で言う人初めて見ました。
マンガとかでもあまり見ませんけど。
「そ、それより! 皆可愛い服装だね!」
彩さんは触れられたくないのか、話題の転換をする。
………確かに、皆さん可愛い服装ですね。
イヴさんはピンクのブラウスに蓮の花の模様があるスカート。
やっぱモデルさんって、なんでも着こなすんすね………。
日菜さんは白を基調としたチュニックワンピースの上から青チェックのロングシャツを羽織り、黒のカプリパンツという、活発そうな格好。似合いますね。
彩さんは花柄のついている薄黄色のミニワンピースという、これまた彩さん感のある格好。
「確かに。皆さん絵になってるっすね」
「麻弥ちゃんもだよ!」
そ、そうっすかね………私は今日の服装を見る。
胸元に猫のシルエットが描かれた半袖パーカーに黒のサブリナパンツ。
………ジブンらしさっすかね。
「──あら? 遅れてしまったかしら………」
「千聖さん! 全然、時間通りっす! あ、薫さんもおはようございます!」
「やあ麻弥。それに子猫ちゃん達」
し、神聖すぎるっす。
白のブラウスとプリーツスカート。黄色のカーディガンがまた一層千聖さんの神々しさを引き立てています。
そんな千聖さんの隣に、羽丘の制服を着た薫さん。
………あれ? 今日は演劇部はなかったハズ。
「それじゃあ、私は行くよ」
「ええ、久しぶりに楽しかったわよ………かおちゃん」
「っ………それはやめてって………」
「ふふ、自主練習。頑張ってね」
薫さんが早歩きで校舎に向かう。
………千聖さん。すごいっす。
「それじゃあ、行きましょう?」