SAOメインメニュー縛りRTA   作:アルシャ

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2020/4/3 最後の方を書き換えました。


第5話 ユージーン

 はい、領主からシルフ領を追放されて、アルンに一番近い中立都市にやっと、やっと久しぶりに飛んでくることができました。

 

 よし! 今回はいい流れですね。

 では、サクサクっと装備品回収を終わらせます。

 

 ここで気をつけなければ行けないのが、回収する人です。

 

 装備品を回収した方がアルンにやってきてしまうと、ちょっと計画が狂ってしまうので、装備品を回収するプレイヤーはアルンにやってこないプレイヤーに限定します。

 

 はい完了。

 現在装備品がフル装備になりました。

 古参って感じのいい装備品達です。

 

 では、アルンに向かいます。

 

 はい到着。

 

 どんどん進んでいきますね。

 やばい、今回何もミスしてませんよね? 

 SAOであれだけミスしまくっていたのが嘘のようですよ! 

 

 いやー、まあ、これが自分の実力ってやつですね! 

 自分が本気を出せばガバなんて起こりえないんですよ! 

 ALO楽勝ですね! 

 勝ったな。

 

 では、サクサクっといきましょう。

 

 先ずは速攻でアルンの西側に向かいます。

 そして、大きなハンマーが書かれた看板を左に行き、ここをしばらくまっすぐ進むと、いました。

 

 ユージーンさんです。

 この方も後しばらくすると街から離れてしまいます。

 

 そのせいで、ユージーンさんとここで戦おうと思った場合、かなり時間がシビアなんですよね。

 最低限装備品も集めないと、何を言っても戦ってもらえませんし。

 

 ……ユージーンさんはサラマンダー領の方ですよね? 

 なんでアルンにいるんでしょうか? 

 ……まっ、いいか、その辺りは。

 もし攻略に詰まったら、またお遊びも兼ねてその辺りのことも情報収集しますかね。

 

 とりあえず呼び止めましょう。

 

「そこのサラマンダー、待ってくれないか?」

 

「ん? なんだ貴様は?」

 

「なに、一つ手合わせを願いたいと思ってな、ユージーン将軍」

 

 あ、勿論ここで、

 よう兄弟! 

 なんてやったら普通に無視されますので、真面目に話しかけましょう。

 

「……ふ、悪いが俺はこれから用事があるのでな、他を当たれ」

 

「勿論、タダでとは言わないさ、とある情報と交換だ」

 

「悪いが、貴様に構っている時間はない」

 

 ユージーンさんは自分に背を向けて歩き出してしまいました。

 いやー、去り際もかっこいいですね。

 でもこのまま見逃すわけには行きません。

 

 世界樹を登らなければならないので、どうしてもユージーンさんとのデュエルは必要なんですよね、自分の計画では。

 

別に他に方法なんていくらでもありそうではありますが、この方法が不可能、もしくは飽きるまではやります。

 

 では、ここで一つ札を切りましょう。

 確実に興味を持ってもらえる、最高の札をね。

 

「それが、聖剣エクスキャリバーを入手する方法についての情報でも、か?」

 

 はい、ユージーンさん、足を止めました。

 

「ほう? なんの冗談だ?」

 

 ヒェッ。

 めっちゃ眼光鋭いですね。

 大男がいかつい顔で睨んでくるなんて、もし自分がSAOみたいに小柄なアバターだったらもう警察呼ばれてますよ、間違いなく。

 

「冗談なんかじゃないさ、俺は聖剣エクスキャリバーの位置も、その場所に行く方法も知っている」

 

「ふん、馬鹿馬鹿しい、ならなぜ貴様が聖剣エクスキャリバーを取らない? あのレジェンダリーウェポンはサーバーに1本しかない激レアアイテムだ、そんな貴重な情報をわざわざ他人に明かすメリットが無いだろう」

 

「それ以上に、やりたいことがあるんでな、ま、先に場所だけは教えておいてやるよ、あそこには特別な方法じゃなければ行けないからな」

 

「なら、その場所だけは聞いておいてやろう」

 

 食いついたぁ。

 

「知ってるか? 地下世界ヨツンヘイム中央に空いている巨大な大穴、グレートボイドの存在は?」

 

「当然だ」

 

「そのグレートボイドの上方に、逆ピラミッド型の空中迷宮がある、そしてその空中迷宮の先端に聖剣エクスキャリバーが封印されている」

 

「……」

 

「つまり、空中迷宮をクリアしなければ聖剣エクスキャリバーは入手出来ないわけだが、俺とデュエルをすれば、その空中迷宮に行く方法も教えてやるよ」

 

「……ますますわからんな、貴様、一体何が目的だ? その情報が嘘か誠かは知らんが、ただ俺とデュエルがしたいがためだけにその情報を明かした、というわけでもあるまい」

 

「ああ、そうだ、もし俺がお前にデュエルで勝ったなら、一つ協力してほしいことがある」

 

「……ふ、それが目的か、この俺が負けることなどあり得ないが、俺にも立場というものがある、そう安請け合いは」

 

「別に俺が勝ったとしても、内容を聞いて嫌なら協力しなくとも構わない」

 

「……なんだと?」

 

「だが、聞けばお前は必ず協力してくれるはずだ」

 

「……」

 

「勿論、デュエルを受けてくれるなら勝敗に関わらず空中迷宮への行き方を教えよう、どうする? デュエルをやるか? やらないか?」

 

「……まあ、いい、ちょうどこの剣の試し切りもしたかったところだ、相手になってやろう」

 

 と、いうわけで、ユージーン戦です。

 とは言っても、今すぐここで戦うわけではありません。

 

「だが、少し待て、先に他の奴らと、兄者に報告せねばならんことがあるからな」

 

「わかった、なら、30分後アルンの北側のテラスでいいか?」

 

「ああ、それだけあれば十分だ……貴様、名前は」

 

「……」

 

 名乗りたくねぇー! この名前大っ嫌いだから、もう名乗りたくねぇー! でも名乗らないのはあり得ないですし、はぁ。

 

「お馬鹿百階位だ」

 

「は?」

 

「それが俺の名前だ、ヒャッカとでも呼べ」

 

 この名前変更できないんですよね。

 多分キャラクター作成画面で最初に名前の選択があって、その後に種族の選択があると思うんですけど、リセットしても種族の選択から始まるので名前が変更できません! 

 

 この名前のせいでSAOでは無駄に苦労を背負ったんですからマジで変えたいです。

 もしまた誰かにお馬鹿百階位……茅場晶彦!? なんて勘違いされて変なガバに繋がったらたまったものじゃありませんから。

 いや、まあこのゲームの開発者は須郷さんなんで大丈夫だとは思うんですがね。

 

 それでもこの名前は大嫌いです。

 

「……ふ、ふはは貴様の名前、覚えたぞ」

 

 それは馬鹿みたいな名前だから覚えたのでしょうか? 

 

「貴様は俺のことを知っているようだが、一応名乗っておこう、俺の名前はユージーン、いずれ、いや、すぐにこのALOで最強のプレイヤーになる男だ!」

 

 ユージーンさんには本当に用事があるようなので、少し時間を開けます。

 その方がこちらとしても都合がいいので、無理して今戦う必要はありません。

 

 もっと広いところで、多くの観客を集めて戦います。

 

 何故ユージーンさんと戦うのか? その理由は、また後で。

 世界樹を登るのには、この方法が一番だと思いますのでね。

 

 さて、ユージーンさんの最強宣言を適当に聞き流したら早速この30分でできるだけ観客を集めましょう。

 

 さぁー! さぁー! みなさん! 寄ってらっしゃい見てらっしゃい! これより30分後、アルンの北側で凄いデュエルが始まりますよ! 

 なんとあの魔剣グラムを持つユージーン将軍がデュエルします! 

 

 知ってますか!? 魔剣グラム! このALOサーバーにたった一本しか存在しないと言われているあのレジェンダリーウェポンの魔剣グラムですよ! 

 

 その魔剣グラムを持つサラマンダーのユージーン将軍が、これより30分後にアルンの北側のテラスでデュエルを行います! 

 

 このデュエルを見逃すなんてあり得ない! 

 きっと見逃した方は生涯後悔することになるでしょう! 

 

 アルンの北側のテラス! アルンの北側のテラスです! 

 

 さあ! さあ! 是非とも観戦してくださいねー! 

 

 と言った感じでアルンの街中を走り回りながら叫び続けましょう。

 

 はい、というわけでやって参りましたユージーン戦です。

 

「……ずいぶん観客が多いな、まあいい、ヒャッカ、一瞬で終わってくれるなよ?」

 

「いらない心配だな、勝つのは俺だ」

 

「貴様では俺には勝てん、さあ、ゆくぞ!」

 

 ユージーン戦なのですが、ユージーンさんの剣の技量自体は大したことないです。

ユージーンさんよりも剣が強い方なんてSAOにはいくらでもいらっしゃいましたから。

 

SAOという本物の命をかけた戦いで磨き抜かれた剣技を超える技量をユージーンさんが持っていたら、マジでユージーンさん何者!?ってなりますからね。

 

ならば弱いかと言いますと、全然そんなことありません。

 

なぜかと言いますと、このALOの主戦場は空、空中戦です。

 

確かに自分も羽の扱いには慣れて、もう手足のように動かせはしますが、ユージーンさんはそれ以上に空中戦が上手いですからね。

 

なので、まだ一度も勝利したことがありません、

 

そんなユージーンさんとの空中戦を初見で制したキリトさんマジで半端ないっす。

 

自分は、やり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直してやり直して、そうやって何度も挑み続けて、技術を磨いて、相手を観察し、行動を、思考を把握して、失敗して、失敗して失敗して失敗して失敗して失敗して、トライアンドエラーひたすらに繰り返して、それでやっと勝つのが基本的な戦い方ですから、初見で倒していくキリトさんはほんと主人公してますよね。

 

っと、そんな無駄な思考はとりあえずおいておきましょう。

 

さあ、戦闘開始です。




A「で、強力な助っ人とは誰のことだと思いますか?」
 
B「うーん、さっぱりわからないのですが」
 
A「頑張って!」
 
B「他人事だなぁ、ヒントくれたりは・・・ないですね・・・えーっと、敢えてのユージーンさんとか?」
 
A「では!気になる正解は!ゴニョゴニョゴニョ」
 
B「・・・は?何言ってるんですか?」
 
A「予想通りでしたか?」
 
B「いや、まって、は?なんの話をしているのですか?え?これって、強力な助っ人の話ですよね?」
 
A「ええ、強力な助っ人の話ですよ?」
 
B「いや、おかしいでしょ!何言ってるんですか!」
 
A「何も、おかしくありませんよ?」
 
B「いや、助っ人じゃないじゃないですか!彼は「ネタバレは禁止です」いや、でも、は?どういうことですか?わけがわからないんですが?」
 
A「何も、おかしくなんてありませんよ?貴方」





A「変な勘違いをしているのでは?」




 
B「・・・え?」

A「ちゃんと本文を読んでますか?つまらない神の言葉を読み飛ばしてませんでしたか?」

B「いや、読んでましたけど・・・」

A「・・・では、第6問、第1話のサブタイトル、願いとは、誰の願いでしょう?」
 
B「え?これ第1問でやりませんでしたか?読者の願いですよね?」

A「・・・本当に?」
 
 
 







 
A「誰よりもSAOの続きを願う人、SAOでやり残したことがある人・・・思い当たりませんか?」

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