鬼滅から小鬼殺しへ   作:清流

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神々は骰子を振る

 いずこかで、コロコロと骰子が転がる音がする。

 転がしたのは《幻想》の女神様、直前にファンブルを出してしまい、そこに《真実》の男神様のクリティカルが重なり、村一つがゴブリンによって壊滅する大ファンブルになってしまいました。

 今の骰子は、最後の望みをかけた救済の骰子でしたが、偶然村に来るのはよりにもよって「往還せし者」の異名を持つ老爺で、村が壊滅した後になってからとなりました。

 《幻想》は嘆き悲しみましたが、最早彼女にはどうすることもできませんでした。《真実》はその様を見て、満足気にニヤリと笑うのでした。

 

 しかし、そんなところに新たな骰子を投げ込む者がおりました。

 投げ込んだ者の顔を見て、《真実》と《幻想》は揃って顔を顰めました。投げ込んだのは、悪戯大好きな《混沌》の神様だったからです。男神のようであり女神のようでもある《混沌》のすることは、より良くなることもより悪くなることもあり、どちらの味方とも言えない立ち位置なのです。

 

 そして、何より恐ろしいのは、彼は時に彼自身すら予想だにしない出来事を巻き起こすのです。

 

 《混沌》が投げ込んだ骰子の目は――あろうことか、クリティカル!

 

 《混沌》が手を叩いて大喜びし、《真実》と《幻想》は諦め顔で揃って天を仰ぎました。

 最早、誰にも何が起こるか分かりません。

 

 さあ、皆注目を集めた盤面、なんと世界に穴が空いたのでした。

 神々がそれを驚愕とともに目を丸くする中、現れたのは東洋の侍を思わせる青年。

 どこか、修羅めいた雰囲気を漂わせる強そうな青年に、希望を見出した《幻想》は骰子を手に取りました。

 

 信徒どころか、この世界の存在ですらない青年に託宣は届きません。

 ですが、青年が行く道を誘導出来れば、村を救えるかもしれません。上手く誘導出来るか、骰子を振ろうとしたのです。

 

 しかし、そこに《真実》が待ったをかけます。《幻想》が振るなら、勿論自分も振ると言いだしたのです。勿論、《真実》の場合は青年に悪いことが起きるかどうかです。

 自分のことで精一杯にして、村を救えなくしてやろうと企んだのです。

 

 《幻想》は迷いましたが、村が救われる可能性があるなら構わないと最終的に了承しました。

 

 コロコロコロリ、おやおや両者より早く骰子を振る者がいました。勿論、《混沌》です。

 あっと《真実》と《幻想》は絶句しますが、振られたものはどうしようもないのです。負けじと骰子を振りました。

 

 コロコロと転がる三つの骰子。

 

 《真実》の目は、先のクリティカルの揺り戻しか、ここにきて痛恨の大ファンブル。

 《幻想》の目は、成功ではありますが、ギリギリの成功と言ったところ。

 そして、《混沌》の目は――――。




四方世界のお約束的なもの。
《幻想》
村の救出判定:ファンブル 幸運判定:最低の成功
《真実》
村の襲撃判定:クリティカル 時間判定:成功
《混沌》
イベント判定:クリティカル

実際にリアルでダイス振ってますが、今回だけで、次からは描写しません。

冷静になったら、ちょっとオリ主盛りすぎじゃね?

  • 柱が最強で何が悪い
  • 生来の痣者はなしで
  • 上+呼吸全部使えるとかありえない
  • 上+呼吸はやはり一つであるべき

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