雪乃side
比企谷君と話を済ませた後、私は入浴を済ませて部屋に戻ってゆっくりしているわ。何人かは部屋に戻ってきていて今日あった事を話し合っていたり、学校での出来事を話しているわ。私は窓側の椅子に座りながら明日に行く予定の場所の再確認をしているわ。
雪乃「………」
明日の自由時間、比企谷君は誰と行くのかしら?やっぱり時崎さん?1番可能性があるとしたら彼女だけれど、もしも他に誰もないなければ立候補したいわ。こういう時くらいでしかチャンスが巡ってこないから、ものにしたいわね。
1~3『雪ノ下さ〜ん♪』
雪乃「?」
1「一緒にお話しよっ!」
2「私達、雪ノ下さんとお話してみたいんだ!」
3「ほらほら、こっちに来てよ!」
雪乃「ち、ちょっと……」
3「ほら此処に座って♪」
雪乃「あの……私と話してもそんなに楽しくはないと思うのだけれど……」
2「そんな事ないよ!私達さ、雪ノ下さんの事で気になる事たくさんあるんだ!だから今回の修学旅行で根掘り葉掘り聞かせてもらうよ〜?」
1「ねっ?いいでしょ?」
雪乃「………分かったわ。」
1~3『いえぇ~い!』
………何故かしら、少しだけ嫌な予感がするのは気のせいかしら?
1「それじゃあもうズバリ聞くね!雪ノ下さんって、F組の比企谷君と付き合ってるの?」
やっぱり恋愛系だと思ったわ。しかも比企谷君だなんて。彼とお付き合いをしていると思われているのは全く嫌ではないけれど、正直に答えなきゃいけないわね。
雪乃「いいえ、彼とはお付き合いはしてないわ。」
1「やっぱりね。やっぱり付き合ってると思って………え?付き合ってない?」
雪乃「えぇ、私と彼は付き合ってないわ。」
1「な、なん………だとっ!?」
………何故こんなにも打ちのめされているのかしら?そんなに意外かしら?でも少し嬉しいわね。
2「でも私達からしてみればちょっと意外かも。雪ノ下さんと比企谷君ってなんだかんだで一緒に居るのが多かったでしょ?文化祭の時だって、学校一緒に回ってたでしょ?」
3「それに雪ノ下さんが文化祭の閉会式でブタれちゃった時、比企谷君が凄く怒りながら先輩の2人殴って蹴ってたもんね。」
1「………本当に?本当に付き合ってないの?嘘言わなくていいんだよ?お母さんに正直に話してみて?」
雪乃「どうして貴方がお母さんになるのよ?嘘は言ってないわ。私と彼は本当に付き合っていないわ。」
1「そっかぁ……」
2「じゃあ次の質問ね。雪ノ下さんって比企谷君の事、正直どう思ってるの?あっ、因みに私は比企谷君と話した事無いからそのまんまの評価で言うけど、ダークヒーローって感じかな。ヤクザだけど彼って何処か優しいイメージがあるからさ。」
ダークヒーロー……言い得て妙ね。確かに彼はそういう風にも捉えられるわね。
雪乃「彼は私にとってかけがえの無い存在ね。」
1「おおっ!?それはどうしてっ!?」
2「がっつき過ぎ。それで?」
雪乃「私、元々はこんな性格じゃなかったのよ。もっと刺々しくてプライドが高かったの。自慢では無いけれど、私は学力は高い方だと思っていてから、テストでも1位を取れると思っていたのだけど、このところずっと2位なのよ。」
2「その1位って………もしかして比企谷君?」
雪乃「えぇ。最初はまぐれだと言って良い気になるな、とも言ったわ。それから私は次のテストで彼に勝つ為に先の勉強をしていたのだけど、当然分からない問題も多くあったわ。そんな時、後ろから比企谷君が私のやっている事を指摘しながらも丁寧に問題の解き方を教えてくれたわ。」
2「へぇ〜。」
雪乃「私は彼に対して良くない事を言ったのにどうしてこんな風にしてくれたのか聞いてみたら、『何かに向かって努力する奴は嫌いじゃない。寧ろ好感を持てる。』って言ってくれたの。私は今まで『雪ノ下』として見られる事しかなかった。それ以外に無いと思っていたけれど、家族以外で初めて私の事を『雪ノ下雪乃』として見てくれた人なのよ。あの言葉が無かったら、今こんな風に話す事もしていないと思うわ。」
1~3『おぉ〜………』
2「深いね〜。でも信じられないかも。雪ノ下さんって話しにくいオーラは出してるけど、柔らかいオーラも出してるから。」
雪乃「それに関しても彼のおかげね。」
3「それじゃあ私から!ぶっちゃけ比企谷君を独占したいって思ってる?」
雪乃「?どういう意味かしら?」
3「だってさ〜比企谷君って意外と女の人と一緒に居るのが多いじゃん?同じクラスの時崎さんに、生徒会長とも偶に居るじゃん?それに文化祭と体育祭では黒髪サラサラの3人組と銀髪の凄い美人なお姉さんとも一緒に居たから。」
………確かに居たわね。あの人達は誰なのかは気になるけれど、恐らく比企谷君の職業の関係者の人達だと思うわ。
雪乃「……独占しようとは思わないわ。そうしようとして比企谷君に嫌な思いはさせたくないもの。その光景を見て見ていて少しだけ面白くないとは思う時はあるけれど、そこは抑えているわ。」
こんな事で彼と距離を離されたくないものね。広い心を持てば………
1「はい、じゃあ結論。」
2「雪ノ下雪乃さんは……」
3「私達が想定していた通り……」
1~3『超可愛い、超乙女!』