やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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動いた麒麟

 

 

八千代side

 

 

八幡『……そんな事があったのか。』

 

八千代「えぇ……だから私はすぐにこの事を他の直系組長やお義父様に知らせて、2人を助けるべく神戸に向かわせるように打診したわ。でも、私達に降りた決断は………待機命令だったの。」

 

八幡『はぁっ!?何だとっ!?待機!?』

 

八千代「私も何度も抗議したけど、意見は変わらなかったわ。」

 

 

ーーー回想 千葉仁堂会・本部ーーー

 

 

八千代「という事がありました。これにより胡蝶組は今や壊滅的な状態に陥っています。残っている組員も組内の武闘派組織《九柱隊》の8名と各30名ずつ。今組長代理で来てもらっている悲鳴嶼は胡蝶組をまとめるべく動いてもらっています。会長、胡蝶組組長並びに若頭の胡蝶カナエと胡蝶しのぶを救出に向かわせる事を打診します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修作「ならん。」

 

八千代「っ!!?」

 

修作「今の神戸連合は何をするか分からぬ。その内は誰も手出しをしてはならぬ。」

 

八千代「ですが会長!カナエとしのぶは私の娘も同然の存在です!そんな2人を見捨てるなんて真似、私は出来ません!!」

 

修作「八千代、お前の気持ちも分かる。じゃが今は現実を見なければならぬ。恐らく敵は儂等が助けに来る事も見越しておる。そんな中で助けに出たら人質にされて動けなくなるのが目に見えておる。儂が神戸連合会長に手を回すまで、千葉仁堂会全組織は神戸に動く事を禁ずる!」

 

八千代「なっ!?」

 

新庄「親父っ!流石にそれはないんじゃないですか?自分の子を見捨てるも同然の事を言ってるんですよ?意味分かってるんですかい?」

 

修作「………儂も出来るのなら穏便に事を済ませたい。じゃが今回ばかりはそうも言っておられぬ。早く手を打たねば間に合わなくなる。この件は本部預かりとさせて貰う。誰であろうと神戸に行く事は許さん。話は以上じゃ。皆は戻るがよい。」

 

八千代「………」

 

 

ーーー回想終了ーーー

 

 

八幡『………』

 

八千代「八幡、これが私達に下った命令なのよ。助けに行きたくても助けに行けない。あの子達は比企谷組で育った子達。私の子も同然。そんな子達を見捨てろだなんて………あんまりだわ。」

 

八幡『………』

 

 

お義父様は神戸連合の会長と話をするみたいだけど、その話がどれくらい続くのかだって分からない。その間に2人の身に何かが起きてからでは遅過ぎる。

 

 

本当に、どうしたら………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡『なら、俺が助けに行く。』

 

 

八千代sideout

 

八幡side

 

 

八幡「なら、俺が助けに行く。」

 

八千代『え?』

 

八幡「俺がカナエとしのぶを助けに行く。爺ちゃんが動く気がねぇのなら、俺は勝手に動かせてもらう。勝手に2人を助けに行く。」

 

八千代『八幡、アンタ私の話を聞いてなかったの!?今私達は手を出しようにも手を出せないのよ!』

 

八幡「俺は今京都にいる。今1番敵に悟られずに動けるのは俺だけしかいねぇ。爺ちゃんの言った事も分かるけど、それじゃ対応が遅過ぎる。その前に俺が助けに行く!」

 

八千代『待ちなさい八幡!それは無謀よ!危険過ぎるわ!せめてお爺ちゃんが手を回すまで、私たちは「うるせぇ!!!」っ!?』

 

八幡「仲間を見捨てるってのは、そんなに簡単な事なのか!!?」

 

八千代『っ………』

 

八幡「もしも俺の所属していた組織がそんな奴等の集まりだったのなら、俺は千葉仁堂会の代紋なんて捨ててやる!!人も助けらんねぇ代紋なんて、俺は付けたくもねぇ!!」

 

八千代『………』

 

八幡「もう切る。今は手掛かりが欲しい。すぐにそいつらの事務所を片っ端から潰して行く。敵の代紋を取ったって言ってたよな?その写真を俺に送れ。知り合いに聞きながら動く。」

 

 

そして俺は電話を切った。

 

 

八幡sideout

 

八千代side

 

 

「………」

 

 

まさか、息子に言い負かされる時が来るなんてね……それにしても、あの言葉は胸に刺さったわ。

 

 

八幡『もしも俺の所属していた組織がそんな奴らの集まりだったのなら、俺は千葉仁堂会の代紋なんて捨ててやる!!人も助けらんねぇ代紋なんて、俺は付けたくもねぇ!!』

 

 

仲間を見捨てる組織の代紋なんて捨ててやる、か。

 

 

八千代「全く、とんだバカ息子を持っちゃったものだわ、私も。」

 

 

八千代sideout

 

八幡side

 

 

♪~

 

 

母ちゃんからか………画像って事は代紋の写真だな。ん?2つ?という事は胡蝶組を襲ったのは2つの組なんだな。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………この2つの組がカナエとしのぶだけだなく、胡蝶組の組員どころか堅気にまで………許せねぇ。

 

 

八幡「京都の神社観光はもう終わりだ。こっからは組潰しの観光だ。覚悟しておけよ………」

 

 

ーーー5分後ーーー

 

 

八幡「悪い、待たせたな。」

 

未織「ホンマやで〜。さっ、行こ「八幡さん、どうかしましたの?」か〜……え?」

 

狂三「そのように殺気を丸出しにしては、良からぬ人を呼びますわよ?」

 

八幡「悪りぃが観光はもう終わりだ。司馬、この2つの代紋掲げてる組の場所は分かるか?」

 

未織「ん〜……っ!?これってウチの3次団体の中でも武闘派の童満会と赤座鬼組の代紋やないか!?ウチの直参確立間近の組やで!?何でこの画像を持っとるんや!?」

 

八幡「余計な事は聞くな。それで、知ってんのか?知らねぇのか?答えろ。」

 

未織「ウ、ウチは知らん。せやけどちょっと待っとって。今調べたる。」

 

八幡「なるべく急げ。時間がねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





挿入画像は最初が童満会、後が赤座鬼組となっております。

赤座鬼組、なんかもっと凝ってたも良かったかなぁ?って思ってたりもしてます。

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