やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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希望者、そして………

 

八幡side

 

 

狂三「やはり八幡さんと私は運命という赤い糸で結ばれているんですわね♪」

 

八幡「いやそういうのいいから。そもそも何の用できたんだよ……」

 

狂三「つれませんわね……まぁ良いですわ。要件の事ですが、八幡さんはご自身の組をお持ちになるとお聞きしたのですが、本当ですの?」

 

八幡「あぁ、事実だ。今日の報告会で決定した。」

 

狂三「まぁ!そうなんですのね♪でしたらお話は早いですわね。」

 

 

……こいつはさっきから何を言ってるんだ?

 

 

狂三「八幡さん、私も八幡さんの組に入れて貰えませんか?」

 

八幡「………さっきの冗談より笑えないな。お前には親父さんの持ってる時崎組があるだろ。」

 

狂三「まぁ八幡さんならそう言うだろうと思っていましたわ。ですが私は時崎組に所属しているわけではありませんわよ?それにお父様からは私の好きな組に入って構わないという風に言われていますわ。ですので、八幡さんの組に入れてもらいたいのです。」

 

 

狂四郎さん、そんな事言ってたんですか………

 

 

狂三「八幡さん、どうかお願い致します。入れて下さるのなら私、何だってやりますわよ。シノギの事もそれなりには出来るつもりですし、もし八幡さんが望むのであれば、夜の営みもお付き合い致しますわよ。」

 

 

何でだろう。最後の部分が全く冗談に聞こえなかったんですけど。本気に聞こえたんだけど。

 

 

八幡「もう親父さんは了承してるのか?」

 

狂三「えぇ。それに八幡さんなら問題ないと思いますわ。お父様も八幡さんの事は随分と評価しておりますから。」

 

八幡「………もしここで俺がお前を組に入れなかったら?」

 

狂三「入れてくれるまで八幡さんにまとわりつきますわ。それはもうどこまでも……ふふふふふ♪」

 

 

怖ぇよ、もう入れるしかねぇじゃん。

 

 

八幡「分かったよ、お前を組に入れる事を認める。一応1週間以内に必要な物を揃えてこの事務所に来てくれ。」

 

狂三「分かりましたわ………八幡さん、もう1つよろしいですか?」

 

八幡「今度は何だ?」

 

狂三「私の左目を、見て欲しいんですの。」

 

八幡「何だそんな事かよ。」

 

狂三「っ……以前にもお話しましたが、この目はそう簡単に他人に見せられるものではありません事よ!この目を……家族以外で認めて下さったのは、八幡さんただ1人なんですもの。」

 

八幡「俺にはこの赤い目も、こっちの金色の目も変わりなく綺麗に見えるけどな。オッドアイでも問題なく見えるんだろ?」

 

狂三「えぇ、問題はありませんわ。」

 

八幡「なら俺の前では普通でいろ。俺はお前のその金色の瞳を否定しない。もし否定する奴がいたとしたら、俺がそいつを殴ってやるよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「っ!!!?!?」

 

 

起こった事を説明しよう。狂三が突然俺に抱き着いてきた。余りに勢いが強過ぎたからか、俺は受け止めきれずに後ろに倒れた。そこまでは良い。だが狂三は俺に抱き着いたままキスをしてきた。しかも舌を入れる奴………只今絶賛接吻中です。

 

 

狂三「んんっ……ちゅ〜……くちゅ、んむぅ……ぴちゃ、あむっ……んんぅ〜……」

 

 

しかも抱き締める力すげぇ強いから離れねぇ!!

 

 

狂三「ちゅ〜〜………ぷはぁっ!」

 

八幡「はぁ……はぁ……と、突然何しやがる。」

 

狂三「はぁ……はぁ……もう、決めましたの。」

 

八幡「……何を?」

 

狂三「私の将来夫にする方ですわ。八幡さんしかあり得ません。八幡さんしか選びたくありません。」

 

 

………え?

 

 

狂三「私が今、口付けを交わした瞬間から私は八幡さんの物ですわ。八幡さんが望む事でしたら、私はなんだって致しますわ。それがたとえ殺しであろうとも私は厭いませんわ。もし八幡さんが私をご所望されたら、私は喜んで受け入れますわ♪」

 

八幡「い、いや……間違いだとは思わないのか?」

 

狂三「思いませんわ。だって八幡さんは冗談がお嫌いでしょう?私、八幡さんには本当の事しか話さないんですのよ?」

 

 

狂三「それに………八幡さんとの接吻。身体中から電流が流れたような感覚がしましたの。身体の隅々まで八幡さんでいっぱいになったような感覚になりましたの。だから………もう1度、させてはもらえませんこと?」

 

八幡「いやしねぇよ!つーかいい加減離れろ!いつまでも押し倒されたままで居られるか!」

 

狂三「あらあら、これは失礼致しました。」

 

 

俺が退くように言うと、狂三は素直に俺から1度離れてその場に立った。そして俺も立ち上がって態勢を整えた。

 

 

狂三「では私はこれでお暇させて頂きます。今日はお父様にとても素晴らしいご報告ができますわ♪」

 

八幡「俺とお前が結婚だなんて報告は間違っても絶対にするなよ?」

 

狂三「あら?いけませんの?」

 

八幡「何で疑問系なの?ダメに決まってるじゃん。本当の事でもないのに。」

 

狂三「冗談ですわ♪」

 

八幡「冗談は嫌いだったんじゃないのかよ……」

 

狂三「ふふふふふ♪では八幡さん、また1週間後にお会いしましょう。御機嫌よう♪」

 

 

………強烈な時間だった。数十分しか経ってないのに何十時間もいたような感覚だ。にしても……狂三が組に入るのか。これから大変になりそうだ。

 

 

 

 

 

 

 


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