狂三side
八幡さんは大丈夫でしょうか………あれから八幡さんからは音沙汰無しですわ。せめて連絡くらい入れてくれても良いとは思いますが……まさか敵にやられて!?いいえ、八幡さんはとてもお強い方です、早々にやられるとは思えませんわ。ですが、やはり気になってしまいます………
平塚「時崎、比企谷の心配をするのは結構だが、こちらの質問にも答えてはもらえないかね?」
私は先生方に八幡さんが居ない事がバレましたので、その説明をしているところです。先程細かな内容を説明(と言っても話せない内容は話していませんけれど。)して、教師側からの質疑応答を行なっておりますわ。正直に申しますと、八幡さんに一刻も早く連絡を入れたいのですが、此処に居る教師の皆さんが邪魔で仕方ありませんわ。
平塚「何故、私達に黙っていたのだね?」
狂三「それは先程もご説明しました。予め説明してしまえば、止められる可能性が高くなるからと。なので八幡さんは説明するタイミングをバレた時にと私に言ったのです。」
平塚「組同士の抗争と言っていたが、具体的な理由は君から話せるものなのか?」
狂三「いいえ。プライバシーにも関わりますので、お話は出来ません。」
平塚「比企谷は当然だが、君にも罰則があると思うが、その辺りはどう思う?」
狂三「共犯という事でしたら、喜んで受け入れますわ。密かに計画していたも同然ですから。」
平塚「………私はこれ以上の質疑は無用だと思いますが、他の先生方はどう思いますか?」
教師1「ふむ……じゃあ時崎さん、質問いいかな?」
狂三「はい。」
教師1「この事はこの学校で君と比企谷君しか知らない、という事で良いのかな?」
狂三「はい、他には誰にも話していませんわ。」
教師1「……うん、僕も問題は無いと思います。」
教師2「では残りの1日の旅行期間ですが、時崎さんは共犯という事実もありますので、明日は謹慎という事でよろしいですね?」
狂三「はい、分かり「その話、ちょいと待ってくれへんか?」まし……?」
工藤「ちょいと失礼するで。」
入って来たのは白いスーツを着た男性の方でした。そして左胸には、神戸連合の代紋がありました。
教師2「失礼ですが、どちら様でしょうか?見ての通り今はお話中なのですが?」
工藤「済まんかったのう。せやけどちょっと時間を貸してもらうで。俺は3代目神戸連合で若頭させてもろうてる、直参工藤組組長の工藤龍凱というもんや、もう会う事は無いと思うけど、一応よろしゅう。」
神戸連合の若頭!?どうして組織のナンバー2が此処にっ!?
平塚「……時崎、彼がどのくらいの立場にあるのか教えてはもらえないかね?」
狂三「……神戸連合で2番目に強く偉い方ですわ。学校の教師で表すのであれば教頭先生が近いですわ。」
平塚「……どうしてそのような方がこちらに?」
工藤「いや何、ウチのモンがそちらの生徒に迷惑かけたようやからお詫びに来たんや。極道とはいえまだ高校生、ウチも義理通さなあかんでしょうに。」
狂三「八幡さんの事、ですわね?」
工藤「せや。ウチのバカ共がやらかしたせいでこないな事に巻き込んじまって本当に申し訳ない。そんで比企谷の事なんやけど、明日以降暫くはこっちの京都で面倒見る事になっとるわ。せやから比企谷の事は心配せんどいといてや。」
狂三「安全は保証出来ますの?」
工藤「あぁ、ウチの会長に誓うわ。比企谷の安全は保証するで。」
狂三「………分かりましたわ。では八幡さんを………総代の事、よろしくお願いしますわ。」
工藤「あぁ、了解しとる。先生の皆さんもよろしいでっか?比企谷の残りの修学旅行は病欠扱いにでもしといてくれや。そうしてくれへんか?」
教師2「……それは分かりましたが、比企谷君は用が済んだら、速やかに千葉のご自宅へとお返し出来ますか?」
工藤「それも約束するで。それと俺が知ってる限りやけど、アイツの今の容態は右肩に1発の銃弾を被弾して、両手の皮が剥けていて、所々に切り傷や打撲の痕があるってところや。」
被弾っ!!?
狂三「八幡さんは本当に大丈夫なのですか!?もし容態が優れないようであれば私がっ!!」
平塚「落ち着きたまえ時崎……それで工藤さん、比企谷は本当に無事なのでしょうか?撃たれたと聞かれると、こちら側としては不安要素でしか無いのですが。」
工藤「安心せぇや。奴なら意識もハッキリしとる。今は俺が用意したホテルでゆっくり身体を休ませとるわ。因みに治療済みや。せやから嬢ちゃんもそんな顔せんでもええ、アイツならちゃんと生きとる。それにアンタも知り合いなら知っとる筈やろ?アイツがそのくらいでぶっ倒れるようなヤワな男じゃないって事は。」
………それはそうですが、銃で撃たれたと聞くと不安にもなりますわ。八幡さんは本当に人に心配をかけるのが得意な方なんですから。
工藤「とまぁこんなところや、後はそっちの判断に任せるわ。俺が関与出来んのはこの期間で起きた事くらいやからな、普通の学校となると話は別や。後の欠席日数とかはそっちで調整してくれや。多少の罰ならアイツも覚悟の上やろうからな。」
教師2「分かりました、わざわざありがとうございました。比企谷君の事ですが、くれぐれもよろしくお願いします。」
工藤「あぁ、任されたで。」
工藤さんはそう言うと、手をヒラヒラと振りながら部屋から出て行きましたわ。それよりも八幡さんが無事で本当に良かったですわ………