八幡side
俺が直系に………
八千代「白石、アンタなんでそこまで反対なのよ?八幡の実績や実力を鑑みれば普通の事じゃない。」
白石「姉貴、これはそれ以前の問題です。さっきも言いましたが、組を持ってたった半年は経験が無さ過ぎる。それにまだ高校生のガ……子供だ。そんな奴に直系なんて任せらんねぇでしょうが!それなら他の3次団体の連中の面目はどうなるって話だ!!こんなガキに先越されるのは屈辱でしかねぇ!!」
新庄「おいおい落ち着けよ白石、俺等だって別に比企谷の伯父貴の息子だって理由で特別視はしてねぇよ。けど今回の一件、どんだけすげぇ事かってのはお前だって分かってんだろ?それを考慮してもこれは当然だと思うぜ?」
闇烏「然り、新庄殿の意見に同感だ。白石殿の意見も分からなくもないが、あの者は年齢に似合わぬ能力を持っている。それこそ比企谷の伯父貴殿に勝るとも劣らない実力。なれば推すのは当然というものだ。」
………
八千代「アンタが八幡の事を気に入らないのは前から知ってるけど、それとこれは話が別よ。今は私情を挟む時では無いと思うけど?」
白石「くっ………」
狂四郎「まぁ今の仁堂会を立て直すには八幡の力が必要ってこった。それに「少しよろしいかな?」っ!坂柳顧問?」
宗右衛門「………1つ問いたい。比企谷総代はどう思われているのかな?」
っ!
宗右衛門「先程から一言も口を出さずに立ち尽くしたまま、思うところが無いわけではあるまい。何か言ってみてはどうかな?」
修作「………」
………成る程、この中で俺の気持ちに気付いたのは坂柳顧問と爺ちゃんだけってわけか。
八幡「………では、少しだけ。」
八幡「アホくさ。」
『っ!?』
全員が俺に注目した。それもそうだ、直系が全員集まっている中でこの発言だ。けど俺はもうウンザリだ。早く此処から出て行きたい。
八幡「俺は直系に上がる気なんてさらさらありませんよ。それに、俺はこの話し合いでは白石の叔父貴の肩を持たせてもらいますよ。たかが高校生の半年しか組を持ってないガキに直系持たせるなんてどうかしてる。本人そっちのけで話進めたいんだったら、どうぞご自由にしてください。それと俺は例え今この場で直系に昇格したとしても、直系組長として動く気は毛頭無いのでそのつもりで。」
白石「お前……」
八・麗「八幡……」
狂四郎「兄弟……」
カナエ「八幡さん……」
宗右衛門「それが君の答えなのかな?」
八幡「はい、その通りです。それと会長、自分は気分が優れないので退室してもよろしいでしょうか?それに俺が居ては気まずいでしょう。」
修作「………許可する。」
八幡「ありがとうございます、では失礼します。」
修作「………八幡。」
………お叱りかねぇ?
八幡「………はい、何でしょうか?」
修作「………自分の身体を
八幡「………はい。」
そして俺は今度こそ部屋を退室した。
八幡sideout
ーーーーーー
部屋の中は嫌に静まり返っていた。
宗右衛門「皆も理解したとは思うが、今のが彼の本当の気持ちじゃ。比企谷総代の力を認めるのは皆の勝手だが、それに期待し過ぎるというのは酷というものだ。比企谷組長代行も、過度な期待は毒だという事を忘れないようにしていただきたい。」
八千代「………そうですね、八幡の気持ちを考えていませんでした。」
カナエ「そうよね………私が提案した事だけど、ほぼやらせるような言い方みたいだったものね。八幡さんには悪い事をしてしまったわ。」
狂四郎「俺達は浮かれ過ぎてたみたいだな……」
八千代「カナエ、この話は……」
カナエ「分かっています。会長、先程のお話は無かった事にしてください。浅はかな考えでした、彼の……八幡さんの気持ちを考えていなかった私の判断ミスです。」
修作「うむ……では八幡の罰じゃが、今回は不問という事でどうじゃ?」
結果その後はその話で終わり、八幡の処罰についてはお咎め無しで終わった。親の命令を無視したとはいえ、流石に直系組長を救出した人間を処す事は出来ないと判断したのだ。そして胡蝶組の解散は認められたが、今後の方針はカナエに委ねるとの事だ。
ーーー本部内ーーー
八幡「………」
白石「おい。」
八幡「っ!白石の叔父貴。」
白石「お前、何であの場で俺の肩を持った?」
八幡「………叔父貴、俺は嫌だったんです。自分の実力でもないのに昇格するのが。経験重ねて直系に昇格するのなら分かりますけど、今回みたいな事で上に立っても、俺は嬉しくも何ともない。そんなのは本当の実力とはいえない。そうでしょう?」
白石「………ふんっ、ガキにしてはよく理解出来てんじゃねぇか。いや、そんだけ考えられるんならもうガキじゃねぇか。」
八幡「別にガキで良いですよ、本当の事ですし。」
白石「理解出来てんのなら、俺はお前を推すぜ。あの場では反対したが、それを理解してるお前なら直系でもやっていけんだろ。」
八幡「それでも俺は降りますよ。」
白石「そうかよ。俺ぁもう行く。言っておくが俺はお前を褒めに来たわけじゃねぇ。ただ確認しにきたのと伝えておきたかっただけだ。」
八幡「?何をです?」
白石「……お前、良い根性持ってるじゃねぇか。」
白石はそのまま八幡と目を合わせずに去って行った。
その後、八幡を直系に推薦していた直系組長達は八幡に謝り倒していたとか。