やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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ナンパ救出で得た信頼

 

八幡side

 

 

八幡「それでは今後とも、よろしくお願いします。」

 

店長「こちらこそよろしくお願いしますね!あの比企谷さんの息子さんなら、安心して任せられるからね!お金も月に約束された額を渡すからね。」

 

八幡「はい、失礼します。」

 

 

契約成立っと。今の所は順調だな。けど1つだけ不満があるとしたら、俺たちではなく親父の影響が強いから俺らのことを見てくれていないってとこだな。まぁ出来たばかりの組だから仕方ない。少しずつこの組みをデカくしていけばいいよな。

 

 

八幡「っと次は………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「や、やめて下さい!」

 

八幡「ん?」

 

 

今の声は………あそこか。一応代紋は外しておくか。問題になったらマズい。

 

 

ナンパ1「良いじゃんか〜ちょっとだけだって〜!」

 

ナンパ2「そーそ!時間は取らせないからさ!」

 

???「だからそれが迷惑なんです!私はお家に帰る途中なんです!」

 

ナンパ1「あっ、じゃあお家デートしよっか!そっちの方が楽しそうじゃん!」

 

八幡「なぁアンタら、もうその辺にしてくんね?」

 

ナンパ1「あ?なんだお前?」

 

八幡「ただの通りすがりだ。それよりも周りを見ろ。お前の行動か見るに堪えないってよ。」

 

ナンパ2「だったら何だよ?お前、俺ら比企谷組にさからうってのか?」

 

八幡「………あ?」

 

ナンパ2「比企谷組だよ、知ってんだろ?」

 

八幡「………なぁ、そっちのアンタもその組に入ってんのか?」

 

ナンパ1「あぁ、あの比企谷組の組員だよ。」

 

八幡「………ねぇよ。」

 

ナンパ2「あん?何だって?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「テメェらみてぇなホラ吹き、俺ら比企谷組には居ねぇっつったんだよ!!」

 

 

俺はこいつらの言葉に我慢出来なかった。俺ら比企谷組は何があっても女に手は出さない。むしろ助ける方だ。それは親父から教わったことだ。それをこいつらは………

 

気が付いたら、俺はナンパしていた2人組の頬に1発ずつ殴っていた。

 

 

八幡「まさか比企谷組を騙る奴がいたとはな………まさかとは思うが、これまでに何回もしてきたんじゃねぇだろうな?」

 

ナンパ1「し、してねぇ!本当だ!本当にしてねぇんだ!!き、今日が初めてだ!!」

 

八幡「……ったく、下らね事しやがって。ウチらの組の評判下がるじゃねぇかよ……」

 

ナンパ2「ウ、ウチらの組?」

 

八幡「……俺は比企谷組若頭、比企谷八幡だ。ちなみに言っとくが、俺はお前らが比企谷組を騙った時点で1発は決定してたからな?ウチの組に女で遊ぶようなバカは居ねぇからな。」

 

ナンパ1「ほ、本物の比企谷組………」

 

八幡「2度とこんな真似すんじゃねぇぞ。もう行け、目障りだ。」

 

ナンパ「「は、はいいぃぃぃぃぃ!!!」」

 

 

………なんか、白けちまった。

 

 

八幡「はぁ、次の取引先行かねぇと。」

 

???「あ、あの!」

 

八幡「?」

 

 

あぁ、助けた女か……しかもよく見ると学生か?俺と余り背丈が変わんなくて、ちょっと低い。

 

 

???「助けてくれてありがとうね、カッコ良かったよ〜比企谷くん♪」

 

八幡「いや、別に……ん?俺の事知ってんのか?」

 

???「だって君は総武高校の有名人さんだもん♪噂になってるんだよ?君が偶にスーツを着ているのを見かけたりするって。」

 

八幡「……そういうアンタは誰なんだ?すまんが学校の連中の名前や顔を覚えるのは苦手でな。」

 

 

実は嘘だ。本当は組みの仕事で忙しかったから、最低限の人間関係で済ませていたからである。

 

 

???「あっ、そうだったんだ〜。私は城廻めぐり!総武高校の3年生で生徒会長なんだよ〜。」

 

八幡「さ、3年生?すみません、知らなかったとはいえ生意気な口利いて。」

 

めぐり「良いよ良いよ、むしろそのままの方が良いかなぁ〜♪なんだか可愛い弟が出来たみたいだからさ♪そのままで良いよ♪そして名前で呼んで欲しいかな。」

 

八幡「……まぁそう言うなら、普段通りでいかせてもらうが、それで良いのか?」

 

めぐり「うん、そっちの方が良いよ!それでさ比企谷くん、助けてもらったお礼に何かしてあげたいんだけど、この後って時間ある?」

 

八幡「あー……この後は仕事がまだあってな、だから………ん?城廻?」

 

めぐり「もぉ〜さっき名前で呼んでって言ったじゃ〜ん!どうして苗字なの?」プンスカッ

 

八幡「あ、いやそうじゃなくて。めぐり、お前の母親が父親、家具とかインテリア系の販売とかしてねぇか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

父親「いやぁ〜良かったよ〜!まさか娘を助けてくれたのがウチに取引する予定のお客様だったなんてね〜!すみませんね〜ご案内したのが我が家で〜。」

 

八幡「いえ、気にしていませんので。」

 

母親「それにしても立派ねぇ〜。学生さんなのにもう大人の世界で働いているなんて。出来る男の子は凄くモテるわよ〜。」

 

八幡「は、はぁ……」

 

母親「めぐりも良かったわね〜。助けてもらった人が比企谷くんで〜。」

 

めぐり「えへへ〜。」

 

 

あぁ、めぐりのあの雰囲気は確実に親からの遺伝だな。親と喋り方そっくりだ。

 

 

八幡「それで本題なのですが「八幡くん!」っ!?な、何でしょう?」

 

父親「その契約、受けさせてもらうよ。勿論、君の提示してきた額で払わせてもらうよ。」

 

 

え?即決?

 

 

八幡「あの、まだ提示額も出していないのに決めても大丈夫なのですか?こちらとしてはありがたいですが、流石にそれは……」

 

父親「八幡くん、僕も一応経営者の端くれだから人を見る目はあるつもりなんだ。君を見てまず思ったのは、この人なら期待以上の事をしてくれる、そう思ったからだよ。君になら僕のお店を任せられる。勿論君が比企谷組っていう理由も少なからずあるけど、僕は何より君の人柄、誠実さを買ったんだ。だからこれからは僕のお店の事、しっかり守ってね。」

 

八幡「………分かりました。城廻さんのお店、必ず守ってみせます。」

 

父親「うん、よろしく頼むよ。後、めぐりとも仲良くしてあげてね。」

 

八幡「はい。」

 

父親「この子は前からこんなだから、無防備だ〜ってよく昔から言われるんだよね〜。誰に似たんだろうね〜?」

 

母親「本当よね〜。」

 

 

確実に貴方たち2人です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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