やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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『休む』って何だろう?

 

 

雪ノ下side

 

 

雪乃「………はぁ。」

 

 

落ち着くわ………いえ、落ち着いている場合では無いのだけど、やっぱりお湯に浸かると緊張が溶けてしまうわ。今は比企谷君も居るのよ?それなのに私は………いえ、せっかくの彼の厚意なのだもの、無碍にするものじゃ無いわ。

 

 

八幡『それよりもお前風呂に入って来いよ。そのままだと風邪引くだろ?俺は待ってるからよ。』

 

 

と言ってお風呂の準備をして入ってしまった……勿論比企谷君には部屋に置いてあったもしもの時の男性用のお着替えを渡して待ってもらっているけれど、いつまでも待たせてしまうのは忍びないわ。暖まったらすぐに出る事にしましょう。

 

 

雪乃「上がったら晩ご飯の準備ね。比企谷君は何が好きかしら?私が作るお弁当は残さず食べるから、好き嫌いは無いのかしら?」

 

 

ーーー居間ーーー

 

 

雪乃「お待たせしてごめんなさいね。」

 

八幡「いや、気にすんな。あぁそれと、充電器借りてるが、大丈夫か?」

 

雪乃「えぇ、構わないわ。比企谷君も着替えたようだけれど、そのままだと身体が冷えるでしょう?貴方もお風呂に入ってきた方が良いわ。」

 

八幡「いや、俺はいいって。お前も嫌だろ?自分が入った後に男が入るのは。」

 

 

 

………確かに嫌ね。でも、

 

 

雪乃「………確かにそれは嫌だけれど、比企谷君は別よ。私は比企谷君ならこの家に入れられるし、一緒に居て不快に思う事も無いから。気にしなくてもいいわ。寧ろ、一緒に居れて嬉しいくらいだわ。」

 

八幡「そ、そうか?なら入らせてもらうが、極力物は動かさないようにする。」

 

雪乃「変なところで気を使うのね……ふふっ、ゆっくり暖まって。あっ、それと晩ご飯だけれど、何かあるかしら?」

 

八幡「任せる。お前の作る弁当はいつも美味いから、晩飯だったら出された品を全部食い切れる自信あるしな。」

 

雪乃「回答としては1番困るけれど、そう言われては腕によりをかけて作るしか無いわね。」

 

八幡「済まないな。」

 

雪乃「いいのよ、私が提案した事だもの。」

 

 

それに、貴方には休養が必要だもの。出来るだけ身体を休めてもらいたいわ。

 

 

ーーー数十分後ーーー

 

 

八幡「ふぅ〜サッパリした。風呂ありがとな雪乃、すげぇ暖まった。」

 

雪乃「けれど比企谷君、もうちょっと入ってきても良かったのよ?私よりも短くないかしら?」

 

八幡「ん〜習慣なんだろうな。あんまり長く入り過ぎると時間が勿体ないから、いつもは短めに入るようにしているんだよ。」

 

雪乃「……癖、日頃の習慣なら致し方ないでしょうけど、こういう時くらいはゆっくり浸かりなさい。その方が気持ちも身体も楽になるんだから。」

 

八幡「そうだな、そうする。そんで、晩飯の用意してたんだろ?俺も手伝う。」

 

 

………比企谷君、貴方は恐らく無意識なのでしょうけど、そういうところなのよ?私が直して欲しいと思うところは。どうして自分から仕事をしたがるの?お願いだから貴方はもっと自分の身体を休める事に専念してちょうだい。

 

 

雪乃「それならもう終わってるわ。後は時間になるまで置いておくだけだから。」

 

八幡「何を作ったんだ?台所に食材とか何もないから分からん。」

 

雪乃「クリームシチューよ。冷えた身体にはちょうど良いでしょ?それに、野菜は刻んで入れれば大丈夫だし、カットした鶏肉もあったから。」

 

 

クリームシチューは簡単な料理に入るわ。料理に拘りを持つ人なら、ルーも自分で作る人も居るみたいだけれど、私はそこまで料理を極めようとは思わないから。普通のルーに野菜を入れて待つだけよ。

 

 

※自分のシチューに入れる具は人参、ジャガイモ、とうもろこし、ウィンナー、鶏肉、偶にキノコです。皆さんは何を入れてます?

 

 

八幡「あぁ〜なんか悪いな、何もかもやらせちまって……ちょっとは手伝いたい気持ちはあったんだが、終わってるとはな………」

 

雪乃「はぁ……比企谷君、この際だから言っておくわ。貴方は休息と言う言葉を知っているかしら?」

 

八幡「知ってるに決まってるだろ。」

 

雪乃「貴方にはそれがまるで出来ていないわ。普段の生活から。」

 

八幡「……いやいや、そんな事は無いだろ。」

 

雪乃「では比企谷君に質問よ。自分の時間がとてもたくさんあります、貴方は何に使いますか?」

 

八幡「取り敢えずやる事が無いか誰かに話しかける、とかだな。自分の時間って暇だし。」

 

 

………比企谷君って本当にヤクザなのかしら?ただの良い人にしか思えないのだれけど?それがないにしても、どうして自分の時間を他人の為に使おうと思うの?何か趣味でもないの?

 

 

雪乃「今の回答で分かったわ。貴方は自分の時間も他人の為に使う傾向があるわ。今の調理の手伝いも良い例だわ。もう少し身体を休める事を覚えなさい。私の家に入った以上は、お手伝いをする事を禁ずるわ、貴方は体を休める事だけを考えなさい。」

 

八幡「いや、そんな事を言われても……何すりゃいいんだよ?」

 

雪乃「昼寝でも読書でも、自分のやりたいと思った事をやればいいだけよ。」

 

八幡「……難しいな。」

 

雪乃「難しくなんてないわよ。貴方が難しく考えているだけで、実際は誰でも出来る事なのだから。そろそろ頃合いね。それじゃあ私は盛り付けてくるから、貴方は座って待ってて頂ちょうだい。」

 

八幡「何でか分からんが、すげぇ手伝いたくなる。なぁ、片付けくらいは良いよな?」

 

雪乃「ダメよ。」

 

 

 

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