やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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憩いの時間

 

 

麗side

 

 

麗「………」

 

「わぁ〜秘書さん上手〜!!」

 

「綺麗に出来てる〜!私がやった時よりも何倍も綺麗!貰いたいくらい!」

 

八幡「いえ、それ程でも。」

 

「またそんな謙遜しちゃって〜!謙遜もやり過ぎると相手に毒なんだぞ〜?」

 

 

キャッキャキャッキャッ!

 

 

迂闊だったわ。まさか八幡がここまで出来る子だったなんて予想外よ。私が手取り足取り教えてあげようと思ってたのに、見てやり方を教わっただけで一人前のレベルなんだもの!そんなの反則よっ!

 

 

「しかもこれ黒曜石でしょ!秘書さんセンス良いわね〜!この石はね、光と影を見つめる鏡という意味を持っていて、自分を写して心の弱さを越えて、自分の奥に潜む真の自分を引き出すと言われているのよ。このデザインからして、石が影で金属が光を表しているようにも見えるわ〜!」

 

八幡「そんな意味があったんですね………勉強になります。それだけ石言葉にご存知なら、店先に豆知識として石についての説明とか置いておけば良いと思いますけど。」

 

 

っ!その発想は無かったわ………確かに宝石や高い素材を使うだけが武器ではないものね。こんな豆知識でも出しておけばお客さんと親近感も持てるかもしれないわ。

 

 

麗「今の、良い案ね。今出している指輪と首飾り類には宝石言葉や石言葉の意味を書いた紙を置いてみましょうか。効果が出るかもしれないわ。」

 

八幡「では置き紙のデザインは後程の業務で作成いたします。すみませんが、今出品してある指輪と首飾りに使われている宝石と石の言葉と意味を教えてくれませんか?覚えている限りで構いませんので。」

 

「は、はいぃ〜!」

 

 

………八幡、貴方本当に執事は初めて?どこからどう見ても熟練の執事にしか見えないわ。

 

 

ーーー16:00・定例報告会ーーー

 

 

麗「もう全員揃っている事だし、時間よりも早いけれど定例報告会を始めるわ。」

 

「社長、その前に1つよろしいですかな?」

 

麗「あら、何?」

 

「社長のお隣におられる方は何方ですかな?いつもなら大樽殿が秘書をやられているはず………」

 

麗「彼は臨時の執事よ。今日が初めてで心配していたのだけど、その心配は無用だったわ。私もその心配が杞憂に終わったから。」

 

「……そうですか、では報告会がてらお手並み拝見ですな。司会を頼むよ。」

 

八幡「はい、かしこまりました。では本日の議題、そして内容ですがーーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「というわけですので、【GraCieuX(グラシュー)】総本店の売り上げは先月に比べ20%増とし、昨年比を見てお分かりになっているとは思いますが、既に去年との売り上げの差額は200万円になっており、目標金額を上回っています。全社を合わせますと、総売上は1兆円を超えています。」

 

 

「やったぞ!遂に1兆円を超えた!」

 

「遂に超えましたな!」

 

「いやぁ〜良かった良かった。」

 

麗「皆、良く頑張ってくれたわ。この調子で残りの下半期も頑張ってちょうだい。それから少ないけれど、次の賞与には全社員に少しずつ料金を出しておくわ。目標達成のお祝いとしてよ。ちゃんと伝えておいてちょうだいね。今日はご苦労様。」

 

八幡「では以上を持ちまして、下半期最初の定例報告会を終了します。皆様、お疲れ様でした。」

 

 

ーーー17:00ーーー

 

 

麗「じゃあ八幡、書類の整理をお願いするわ。」

 

八幡「なぁ姉さ……社長、私は自分のワークスペースを貰っていた筈ですが………」

 

麗「気にしなくていいわ。所詮は今日1日だけだもの。なら別に用意してもしなくても同じよ。私の近くの方が安心よ。それに、行ったり来たりしなくて済むじゃない。」

 

八幡「……そうですか。」

 

麗「それと、もう普通の喋り方で良いわ。今日はもう出歩くような事は無いもの。」

 

八幡「そうか?なら普通に戻らせてもらう。さてと、姉さんコーヒーは?」

 

麗「頂くわ。後1時間と少しね、八幡も後もう少し頑張ってね。」

 

八幡「あぁ、分かってる。」

 

 

カタカタカタカタ……

 

カタカタカタカタ……

 

 

八幡「………姉さん、さっきの店で出す用紙の事だが、これでどうだ?凝り過ぎても見えづらくなるからシンプルにしてみたんだが。」

 

麗「そうね………宝石部分の名前の下線部を入れて、字の大きさは少しだけ大きくしていいわ。後はそのままでいいわ。またできたら私に見せてちょうだい。」

 

八幡「分かった、じゃあもう1回直してくる。」

 

 

後少し……あともう少しで夢の時間が来るわ!それまで頑張るのよ!18:00になったらご褒美が待っているのだから!

 

 

ーーー18:00ーーー

 

 

放送『18:00になりました。定時になった社員は静脈認証をしてからお帰りください。』

 

 

八幡「ん?もう18時か……姉さん、俺等は後1時間だよな?」

 

麗「えぇ……けれど私達の1日の業務はこれでもう終了したわ。八幡も楽にしていいわよ。」

 

八幡「は?でも最後のまだ………ん?確か最後のは………憩いの時間、だったか?」

 

麗「えぇそうよ。だから八幡、私と一緒に休みましょう。着替えてこの場所にまた来なさい。私も着替えるから。」

 

八幡「あ、あぁ……」

 

 

漸く八幡との時間を過ごせるわ。5時からは業務が入っていたから望んだ時間にはなっていなかったけれど、この時間なら八幡と好きなように過ごせるわ!八幡が嫌がらない程度にスキンシップを取る事だって………ふふふっ♪

 

 

ーーー10分後ーーー

 

 

麗「どうかしら八幡?気持ち良い?」

 

八幡「あぁ、気持ち良い……何年振りだろうな、こうしてやってもらうのは。」

 

麗「私が大学生で八幡が中学生の頃だから………大体3〜5年くらいかしら?」

 

八幡「道理で懐かしく感じるわけだ。姉さんの膝枕と耳掻きは俺しか味わえないイベントだったっけな………何で小町にはやらなかったんだ?」

 

麗「特に理由は無いのだけれど、八幡にしかやらせたくなかったのよね………この膝枕と耳掻き。」

 

八幡「………俺はやってもらってばっかだったけど、今なら姉さんに何かしてやれるかもな。何かないのか?言っておくが、無理難題はやめてくれよ?」

 

麗「そんな事しないわよ、簡単な事でいいわ。今みたいに膝枕だったり、肩揉み、肩枕、他にもたくさんあるけれど、八幡との距離が近く感じられるものならなんでもいいわ。」

 

八幡「体育祭でやったようなヤツとかか?」

 

麗「八幡が嫌でなければそれでも構わないわ。私だって無理強いはしたくないもの。」

 

八幡「優しい社長様だね。」

 

 

 

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