先に言っておきます、緊急事態ではありません。
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「先輩、今比企谷先輩が校門をくぐって学校に入って行きました。」
『分かった。じゃあ後は俺達がやる。報告ご苦労。教室に戻っていいぞ。』
「はい、失礼します………よし、任務完了だ。俺達も教室に戻るぞ。」
「………だけどよ、先輩達がやるって言ってもよ、俺は正直不安だ。だって比企谷先輩だぜ?」
「確かにそうだよね。私もあの先輩に睨まれでもしたら気絶しちゃいそう………」
「あぁ、昨日それでヤバかったのに先輩達って勇者だよな………」
「兎に角、もう教室に戻ろうぜ。」
校門前に居たのは新聞部1年生だった。そして2年生の先輩新聞部に八幡が校内に入った事を報告をしていたようだが………
そして八幡達はというと………
雪乃「じゃあ昨日から八幡君の組の人達が作戦を開始しているのね?」
八幡「あぁ。潜入は今日からだが、ハッキングやPCで出来る事は昨日から始めている。本当はもっと人手が欲しいところだが、潜入出来そうな奴がなぁ………今時忍びとかくの一なんて職業やってる人なんて居ないだろうし。」
夜架「私は得意ですよ?特に暗殺なら「やめろ、それだと隠れられてねぇだろうが。」冗談です。」
八幡「まぁ俺の今回やれる事はバックアップくらいだな。こういうのは専門外だし。」
雪乃「気にする事は無いと思うわ、誰にだって得手不得手があるもの。」
八幡「ありがとな雪乃。」
雪乃「いいのよ。それと八幡君、私達雪ノ下家も出来る限りの協力は惜しまないから、何かあったら私が母さんに連絡をしてちょうだい。」
八幡「建設会社の出番は今のところ無さそうだが……気持ちは受け取っておく。雪ノ下さんにも伝えておいてくれ。」
雪乃「分かったわ、それじゃあ。」
雪ノ下建設も八幡達には協力的なようだった。昨日の話し合いや情報交換で信頼が深まったのだろう。
八幡「さて狂三、一応この事は親父にも報告しておくぞ。八十神会独自で動いているとはいえ、上にも一応の報告はしておかないとな。」
狂三「そうですわね、でしたら【トリニティ】を一時的に見ていた八千代様にご報告するのはいかがでしょうか?涼様は組長の立場でお忙しい筈ですし。」
トリニティ…浅見率いる最初の八十神会メンバーの総称だ。様々な得意分野を持っている個性豊かなメンバーが多いが、チームプレイも出来る程の集団である。リーダーの浅見は八十神会若頭補佐を務めており実力は勿論だが、その他のメンバーの腕も確かである。
八幡「そうだな………よし、報告は母ちゃんにしてくれ。今親父に報告したら、派手に動きかねないからな。今は「八幡さん。」ん?何だ?」
「どうやらお客様のようですわ。」
八幡「………みたいだな、どうも懲りてねぇみたいだな。頭に蛆湧いてんじゃねぇのか、コイツら。」
教室の扉の前に居たのは、昨日の新聞部2年生の内の一部が待っていた。
八幡「まぁ取り敢えず教室に入るか。」
2人「はい。」
八幡達は教室にすんなりと入る事が出来た。だがそれを機にその新聞部達もぞろぞろと入り始め、八幡を包囲し始めた。
「おいお前等、何しに来たんだよ!」
「そうよ!今すぐ出て行きなさいよ!」
「うるさい!俺達はソイツに用があるんだ!」
葉山「君達、昨日といい今日といい少しやり過ぎだとは思わないのかい?」
「葉山、それはお前等もそうなんじゃないのか?徒党を組んで俺達の邪魔をしたよな?それはどう説明してくれるんだ?」
葉山「君達の行動の度が過ぎていると思ったからだよ。確かに俺達も良くない行動を取ったが、それでも君達の方が人としてどうかと思うよ。人の邪魔をするなんて、それこそ人としてどうなんだい?」
「………はぁ、もういいわ。相手しててもラチあかねぇし。それよりも………比企谷、昨日聞けなかった分、今日はキッチリ聞かせてもらう。取材はOKなんだよな?」
八幡「………」
「だんまりかよ。それでどうなんだよ!お前の「なぁ、1ついいか?」………何だ?」
八幡「お前さ、ちゃんと歯磨きしてるのか?息が臭くて会話の内容が入ってこない。悪いとは思ってないから出直してくんないか?」
「なっ!!?」
「「「「「ぶふっ!!!」」」」」
八幡がそう言った瞬間、2-F組の生徒の殆どは吹いてしまった。
八幡「後こういう風に男に囲まれてると熱くなる。ただでさえ暑苦しい奴が吐息撒き散らかして喋ってるってのに、それも上乗せされて熱中症になっちまうわ。お願いだからお前らもう来ないでくんない?今のお前等って運動部より暑苦しいから。」
「「「「「ぶふぉっ!!!」」」」」
八幡「それとお前等ってこういう記事とかネタになりそうなものに良く反応するけどさ、今ブレザー着てるからアイツ等に似てるよな。えっと………何だっけ、台所とかによく出没する奥様方の天敵。」
「「「「「〜〜〜………」」」」」プルプル
八幡が何気ない顔で強烈な罵倒を新聞部に入れている中で、最後に八幡の言っている罵倒の中に昆虫が答えになっているのだが、八幡はわざと答えを言わないでいる。これにはクラスメイトも肩を震わせながら笑いを堪えるのに必死だった。
八幡「………まぁいいや、お前らってそれにそっくりだよな。けど俺にたかっても何も良い事ないぞ?それに俺、美味しくもないし。」
「うるっせぇよ!!!ゴキブリって言いたいのならそう言えよ!!!答え渋ってんじゃねぇよ!!!」
八幡「………え?ゴキブリ?俺ハエの事言ってたんだけど?もしかしてゴキブリだと思ってたのか?止めろよすぐにゴキブリだって判断するのは。確かに黒くて奥様の天敵だけどよ、俺は別に地を這うとか動きがすばしっこいとかは言ってないぞ?」
「〜〜〜〜〜っ!!!」
WWWWWW〜〜〜!!!!!
「ちょ、待って……比企谷君………や、やめて。」
「我慢できねぇ……くっふふふふ……」
葉山「………」プルプル
「くそぉ………覚えてやがれ!!」
八幡「もう来なくて良いからな〜。新聞部のダイオウバエくん。」
2-F組の教室内は朝のHRが始まるまでずっと笑いが止まらず、腹を抱えてゲラゲラと笑ったり、転がりながら笑ったりと、結構カオスな状態だった。