やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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学校での俺

 

 

八幡side

 

 

ふぁ〜あ〜……よく寝たねぇ〜。さて、俺も学校の用意しねぇとな。

 

 

???「おはよう八幡。」

 

???「おはよ〜、お兄ちゃん!」

 

八幡「おう、おはようさん。」

 

 

この2人は俺の家族の2人だ。母親の比企谷八千代と妹の小町だ。小町は比企谷組に属していないが、組の皆とは面識がある。だからか分からんが、皆からは親父や俺と同じような扱いだ。

 

そして母ちゃんの八千代だが、この人は比企谷組の本部長だ。要はウチの組の経理や方針をまとめてる人って感じだな。ウチには顧問がいないから、実質的に母ちゃんがまとめてるってわけだ。比企谷組は周りからは武闘派って呼ばれてるが、母ちゃんはその中でも特に頭がキレる。その頭脳のおかげで俺たちの組織は潤っているとも言えるだろう。

 

 

八千代「八幡、あんた昨日の夜に白石のところの組員とモメたんだって?」

 

八幡「あぁ、あの雑魚共か。確かにモメた。けど彼処は俺たちのシマだ。白石の叔父貴がなんて言おうと文句は受け付けないぞ?」

 

八千代「違うわよ、別に文句を言いたいんじゃないの。良くやったって事。」

 

八幡「………何で?」

 

八千代「昨日あんたが助けた女の子、あの子はねウチの稼ぎの出世頭、雪ノ下建設のご令嬢なのよ。」

 

 

………マジ?あの鉄仮面が令嬢?

 

 

八千代「それでその子の母親から電話があってね、『娘を助けて頂き誠にありがとうございます。次の納金につきましては、倍にさせて頂きます。』って。」

 

八幡「ほぉー……まぁ助かったんなら良かったわ。次に入る金が多いなら良かったんじゃね?」

 

小町「お兄ちゃんってホント他人に興味ないよね〜。悪いとは言わないけどさ、もう少し興味持った方がいいんじゃない?」

 

八幡「そんなもんかねぇ………っと、そろそろ行く時間だな。んじゃ俺は先に行くからな。」

 

小町「あっ、待ってよお兄ちゃん!小町も一緒に行くから〜!」

 

八千代「ふふっ、行ってらっしゃい。」

 

 

ーーー通学路ーーー

 

 

八幡「………」

 

小町「うぅ〜ん……」

 

八幡「………さっきから何だよ?」

 

小町「あのさお兄ちゃん。お兄ちゃんってさ、なんでそんなに他人に無関心なの?やっぱり中学の頃が原因?」

 

八幡「……まぁそれも無くはないが、考えてみ?普通は極道組織と関係している奴と絡もうとする奴なんていないだろ。」

 

小町「いや、それはそうだけどさ。」

 

八幡「自分から敵は作りたくねぇんだよ。只でさえ極道ってのは世間から悪く見られてんだからよ。そんなことで変な距離を置かれても困るからな。まぁ、元々そんな奴もいねぇけどよ。」

 

小町「………けどさ、3人くらいは作ろうよ。少しでもお兄ちゃんのことを理解してくれる人をさ。」

 

八幡「そんなの要らねぇよ。家族と組員の奴らだけで充分だ。っと、中学着いたぞ。じゃあまた家でな。」

 

小町「うん。」

 

 

学校では友達がいないのは確かだが、別に不自由は感じてない。別に作ろうと思ったこともないしな。

 

 

ーーー総武高ーーー

 

 

「あっ、おい来たぞ。アイツだよ。」

 

「あぁ、アイツか。」

 

「え?何が?」

 

「お前知らねぇのか!?あいつ比企谷八幡って名前なんだけど、あいつスゲェらしいんだよ!」

 

「何がスゲェの?」

 

「いや、そこは分からん……」

 

「はぁ?なんだそりゃ?」

 

「いや分かんねぇけど、とにかくスゲェんだってよ!噂になるくらい!」

 

 

………外野がうるせぇな。まぁ良いけどよ。俺には関係のねぇ事だろうしな。

 

 

「ねぇ聞いた?昨日の夜の話。」

 

「え?何々?」

 

「昨日どっかのヤクザの人に絡まれてた女子大生がいたんだけど、その人を助けてくれたヤクザの人がいたんだって!しかもその人、めっちゃカッコ良かったらしいよ!」

 

「えぇ〜ホントそれ?」

 

「ホントホント!うちのお姉ちゃんが言ってたもん!あんな人が彼氏だったらなぁって!」

 

「「良いなぁ〜……」」

 

 

なんか女子たちがキャーキャー行ってるけど、俺の事じゃねぇよな?

 

後、何でか知らねぇけど、俺が通った後って必ずヒソヒソ話されんだよな。俺、この学校で何かしたか?

 

 

ーーー教室ーーー

 

 

教室に着いて、俺がやることは1つ。あがりの金額の確認だ。一応俺は組の上納金を数えてもいる。もしあがりの金額が合っていなければ、その店に行って差額分を貰うってわけだ。まぁ俺が組に入ってからそんな事が起きたのって1度も無いけどな。

 

 

八幡「さて、昨日の時点で貰っている場所は……」

 

 

そういや昨日俺が助けた奴の母親が経営している会社も、そのあがりを貰う会社の1つだったな。どうでも良いけどよ。

 

俺は学校に来ても、基本読書か組関連の仕事をしてる。学校に来るのは良いんだが、無駄な時間を使いたくないっていうのが1番デカいな。勉強だってできていればそれで良いしな。運動も別に苦手ではない。

 

 

※勉強は学年主席。

※運動神経は抜群。

 

 

八幡「……あっ、そういえば親父がなんか話あるとか言ってたっけな。今日帰ったら、上納金の報告がてらに親父の部屋に行ってみるか。」

 

 

しかし親父から話があるって言われたのっていつ以来だ?そういう時って大体重要な話だったりするからな。おどろかないようにしておこっと。

 

 

 

 

 

 


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