やはり俺の極道生活はまちがっている   作:生焼け肉

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甘えと日常の終幕

 

 

八幡side

 

 

狂三が転校してきたり、胡蝶3姉妹と再会してから1週間が経った。それからの日々はかなり濃厚だった。登下校は常に一緒の八十神会若頭の狂三さん。昼休みには3人の内誰かの弁当を。見回りでは胡蝶3姉妹の誰かと遭遇したりと、何かと知り合いと関わる機会が多くなった。他にも例をあげるなら、狂四郎さんに飲みに誘われたり(あっ、居酒屋だけど、俺はジュースな。未成年だし。)、スーパーで雪ノ下と会ったり、シノギの関係で大型ショッピングモールに行った時に陽乃とエンカウントしたりだな。知り合いの遭遇率たっかいねぇ〜。

 

そんな1週間だったが、別に嫌だったというわけではない。それなりに充実しているという実感もあるし、情報の交換だって出来るから、寧ろ良くなっていると言っても良いだろう。

 

 

そんな時に起きてしまった出来事である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「ご馳走さん、今日の弁当も美味かった。」

 

雪乃「お粗末様。食後としては合わないけれどクッキーと紅茶もあるから、良かったら食べてみてくれないかしら?」

 

八幡「雪ノ下が作る料理で不味いっていう単語が出てくる事自体あり得ないと思うが………あむっ。」

 

 

………うん、美味い。

 

 

八幡「うん、美味い。やっぱ手作りだからかもしれんが、普通に売られているクッキーよりも暖かさを感じる。流石雪ノ下の作るクッキーだな。それにこの紅茶もクッキーとマッチしてて美味い。」

 

雪乃「そう言ってくれると嬉しいわ。貴方が希望するなら毎回作ってくるわよ?」

 

八幡「いやいや、そこまで押し付けらんねぇって。弁当作ってきてくれるだけでありがてぇのに、これ以上の事は望めねぇよ流石に。」

 

雪乃「遠慮しなくてもいいのよ?」

 

八幡「してねぇよ。寧ろお前はそう言ってるけどよ、大丈夫なのか?」

 

雪乃「そんなに大した労力ではないもの。それに何回か作っているお弁当にクッキーが加わったと思えば、そんなに苦ではないもの。」

 

 

本人がそう言うのなら止めないが、何でもかんでもお願いするっていうのは俺としても少し気が引けてしまう。やらせっぱなしっていうのもちょっとなぁ………あっ!そうだ。

 

 

八幡「なぁ雪ノ下、お前俺に何かやって欲しい事は無いか?」

 

雪乃「……突然どうかしたの?」

 

八幡「別に深い理由は無いが、なんかお前にやらせてばかりだから、俺も何かお前の役に立とうと思ってな。雪ノ下の今俺にやって欲しい事はあるか?可能な限り実行するぞ。」

 

雪乃「………」

 

 

雪乃(此処で遠慮してしまったら、時崎さんや城廻先輩、さらには姉さんにまでアドバンテージを与えてしまうわ。此処は逆に可能な限り出来そうなお願いをやって貰えば、それなりに距離は縮まると思うわ。今この教室内で出来そうな事を………)

 

 

雪乃「じゃあ複数あるのだけれど、良いかしら?」

 

八幡「あぁ、いいぞ。」

 

雪乃「ありがとう。それじゃあ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「………なぁ、本当にこれで良いのか雪乃?これだとすぐに終わっちゃうぞ?」

 

雪乃「今はこれで充分よ。貴方だってこの前言っていたじゃない。『時には甘える事も必要だ。』って。今がその時だと思っただけよ。」

 

八幡「いや、確かに言ったが……お前は恥ずかしくないのか?」

 

雪乃「正直な感想を言えば少し恥ずかしいわ。でも、貴方の温もりで落ち着ける方が大きいわね。比企谷君の体温と香りがとても心地よく感じる。」

 

 

雪ノs………雪乃が俺に要求してきた事は、1つ目は『名前呼び』だった。なんか普通だと思ったが、雪乃からすれば名前で呼んでもらいたい相手は少ないのだろう。2つ目が何て言えば正解なのか分からんが、『温もりを感じさせる』だな。俺の膝の上に横向きになって乗り、頭を俺の肩に預けてある。だから首筋や耳に少しだけ息がかかってくすぐったい。

 

 

八幡「………バランス悪くないか?」

 

雪乃「大丈夫よ。貴方がそう思うのなら、私の腰に手を回してもいいわよ。」

 

八幡「………いや、なんとなく嫌な予感がするから遠慮しておく。」

 

雪乃「そう?ならいいわ。」

 

 

それから俺達は時間の許す限り、そのままの体勢で昼休みを過ごした。

 

 

ーーー昼休み終了・授業開始5分前ーーー

 

 

狂三「あらあら八幡さんったら。今日は何だかいけない事をしてきたようですわね?」

 

八幡「何でそんな事が言える?」

 

狂三「だって八幡さんからは普段匂わない香りがしますもの。この香りは……雪ノ下さんがつけてきている香水の香りですもの。」

 

八幡「お前は犬か………」

 

狂三「まぁ雪乃さんが何をしようと私達はその場に干渉出来ませんので何も言えませんが、次に私の番が回ってきましたら、雪乃さん以上の事をして差し上げますわ♪」

 

八幡「喜んで遠慮させていただきます。」

 

狂三「つれませんわね……ですがやりますっ♪」

 

 

おい、俺の意思は〜?

 

 

ーーー授業ーーー

 

 

教師「そしてこの男性の感情はーーー」

 

 

………要は、娘を嫁に出す時の親の気持ちだな。

 

 

ドダタダダダダダダッ!!

 

 

「え?何?」

 

「な、何だこの音っ!?」

 

「え?誰か走ってきてる!?」

 

教師「皆静かに、まだ授業中よ!先生が様子を見るから。」

 

 

先生が廊下の様子を見に扉を開けようとすると………突然開いた扉。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「若ァ!!!若はいらっしゃいますかぁ〜!!!?」

 

教師「きゃあっ!!」

 

 

………あぁ、終わったな。俺の学校生活。

 

 

 

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